71 / 515
第3章 彼方に消えしは幽冥街
第71話:三者三様の決戦へ
しおりを挟む「ワタシたちはお留守番ですか……役立たずってことですね」
翌朝──ハトホルフリート艦橋。
その特等席でマリナはふて腐れていた。
ハルカ特製のお姫様を意識したドレス姿で王冠型の帽子まで被った少女が、豪華な椅子で機嫌悪そうに頬を膨らませて、足をブラブラさせている。
ワガママなお姫様そのものだ。
自分でそんな格好をしていると客観的にわかるほど、マリナは年齢のわりに理知的だ。それはお母さ……ツバサも褒めてくれる。
そのツバサに置いてけぼりにされたのが、マリナは不満だった。
「仕方ないッスよ、マリナちゃん。ウチらはみんなと比べたら戦闘系技能が乏しいのは事実だし、前線に出ても足手まといになるのがオチッス」
同様に──フミカも艦橋に残っていた。
ダインに代わって操舵輪を握り、ハトホルフリートを操縦している。
踊り子みたいな彼女が操舵輪を持つ姿はちょっと奇妙だ。
船は再び幽冥街に入り込んでいるが、船自体はアトラクアたちが糸を伸ばしても届かない高度で待機中。船内に残っているのはマリナとフミカだけ。
ツバサ、ミロ、ダイン、クロコ、ドンカイ、トモエ。
この6人はそれぞれの戦場へ赴いていた。
マリナとフミカは後方支援──という名目のお留守番だ。
「後方支援も立派な仕事、そんな膨れっ面だと仕事にならないッスよー?」
「……んもうッ! わかってますってば!」
いつまでも幼稚に駄々をこねていられない。
フミカに茶化されながらも自分を納得させたマリナは、言われた通りに後方支援の役割を果たす。まずはフミカと協力して幽冥街の再調査だ。
「バサ兄たちが幹部クラスを押さえ込んでいる間に、幽冥街を旋回して要救助者がいないか再チェック。その間に誰かから救援要請があったらハトホルフリートで援護射撃……もしくは撤退してもらい、マリナちゃんの結界で保護」
OK? とフミカが微笑みながら振り返る。
気難しい妹をあやす姉のような笑みが──少し嬉しかった。
「…………OKです」
ちょっと機嫌を直したマリナだが、ふて腐れた表情は変えない。そんなコロコロと表情を変える子供だと思われたくないからだ。
特等席から過大能力を発動させると、ハトホルフリートの防護フィールドを強化させた。それを確認してからフミカは操舵輪を回す。
「んじゃ、面舵いっぱーいッス」
船は右へと旋回し、幽冥街を外周から巡っていく。
メインスクリーンにはいくつものウィンドウが開かれており、幽冥街の状況を送信してくる。ダイン特製のペンギンドローンが街中に散ってリアルタイムの映像を撮ってきていた。
これで要救助者を探し出す。
ただし、3つの大きなウィンドウだけは特別だ。
ツバサ、ミロ、トモエ──彼女たちの戦況を見守るものである。
~~~~~~~~~~~~
ツバサは1人、幽冥街の大通りを歩いていた。
先日破かれたジャケットやパンツは予備の新品に着替えている。破かれたものは後で繕わねば……とか、お母さんみたいなことを考えてしまう。
誰がお母さんだ、と脳内でセルフツッコミ。
しかし──心なしか新品のジャケットが少々きつい。
特に胸元辺りがぎゅうぎゅうな気がする。まさか、本当に胸が大きくなっているのか? 怖いからサイズは計ってないのだが……。
Jカップでも持て余すのに、Kカップへ成長したとでもいうのか?
女性化が──女神化が進んでいるのかも知れない。
そう考えると頭が痛かった。
こうして歩いてるだけでも胸や尻が揺れ動くのを意識してしまい、男性だった時のように歩けない。そろそろ男の感覚を忘れそうだ。
元の自分を忘れてしまいそうな変身。
ツバサも変わり果てたが──アイツもまた変わり果てていた。
グズグズのアスファルトを踏み越え、大通りを抜けると大きなショッピングモールの駐車場に出た。雑草さえろくに生えることがなく、駐車のための舗装は風化するように乾き崩れている。廃車同然のボロ車が何台か駐まっているだけだ。
その一台に──アシュラ・トリムルティが腰掛けていた。
巨体の重量に耐えきれず、朽ちかけた車体がひしゃげかけている。構うことなくトリムルティはボンネットに腰をかけて、腕を組んだまま俯いていた。
対戦相手を待つ武芸者のような佇まいだ。
肩のハスラーと卍郎は、ダラリと生気なく萎れている。
ツバサが近付くと、ジャガナートだけが反応した。
「よぉ……来たか、ウィング」
徹夜明けみたいに嗄れた声が、かつてのハンドルネームでツバサを呼ぶ。
「相変わらず別嬪だな……女っぷりに磨きが掛かったか?」
「……ぬかせよ、筋肉ダルマ」
ついツバサはいつもの調子で返していた。
そう、ジャガナートは見掛けによらずフレンドリーな男なのだ。
ツバサはほんの少し意表を突かれた気分だった。
「おまえ、ジャガナート……か?」
意識が戻ったのか? とツバサは反射的に聞き返す。
自我を取り戻せたのなら或いは……という淡い期待を抱いた。
ジャガナートは太い指でサングラスをズラし、辛そうに眉間を揉みほぐす。
「意識が戻った……という言い方はどうだろうな。昨日……おまえとミロちゃんに襲いかかった時から……意識があったといえば……あったんだ」
だが──自分をコントロールできなかった。
「常軌を逸した興奮状態、とでも言えばいいのか……ただ暴れたい、ただ壊したい……破壊衝動に突き動かされて、自分でどうにもできなかったんだ」
言い訳にもならんな、とジャガナートは苦笑する。
「今は落ち着いているみたいだな」
ツバサが探りを入れると、ジャガナートはサングラスを戻した。
「ああ、おかげさまでな……一晩経ったら、どうにか破壊衝動を抑え込める程度には落ち着いた……さっき鎮静剤も打ったから、それが効いたのかもな……」
さすが軍隊マニア、その手の用意は怠らない。
これは──幾ばくかの光明が見出せるのではないか?
ならば問おう、とツバサは口調を正す。
「おまえは今、どちら側だ?」
「愚問だな、ウィング……これを見て尚、問い掛けるか?」
ジャガナートはキチン質の甲殻で覆われつつある肉体を誇示すると、サングラスを外して眼球が複眼と化した左目をさらした。
そして、両肩のハスラーと卍郎も身体を起こす。
どちらの顔もアトラクアのものに変わりかけており、下顎骨などは完全に蜘蛛のそれへと成り果てていた。カチカチと硬化したキチン質の牙を打ち鳴らしている。
五指や腕に至っては完全にアトラクアの外骨格に覆われていた。
ジャガナートとは違い、彼らにはもう人間としての意識はないようだ。
ツバサを見ても、アトラクアの鳴き声しか上げない。
「オレは──オレたちはもう、完全にあちら側にいる!」
ジャガーナートの怒号には悲壮な思いが込められていた。
まだ理性がある、自意識も残っている。
だからこそ、悔しくても悲しくても認めざるを得ないのだろう。
もう自分が──別次元の存在になりかけていることを。
「だがな……オレも“アシュラ”に生きた男だ」
ジャガナートは外したサングラスをツバサに投げつけると、廃車のボンネットから降りた。ツバサはサングラスを片手で受け止める。
「まだオレがオレである内に……武道家としての誇りが、この胸にある内に……人間として死にたい! だから……オレと戦え、ウィングッ!」
戦いの中で──死なせてくれ!!
「八部衆のおまえに戦って殺されるなら……本望だ!」
ジャガナートは巨腕を油断なく構える。
そこに昨日の理性なき狂戦士はおらず、かつてのアシュラ時代を思い出させる格闘家としての矜恃をひしひしと感じさせた。
「味合わせてくれ、今のおまえの……最高をッ!」
ツバサは眼を伏せると、受け取ったサングラスを胸の谷間に仕舞う。
ジャガナートの意を汲んだツバサは顔を上げる。
その瞳に壮絶な覚悟を宿して……。
「──わかった」
ここで憐憫をかけるのは失礼だ。
自らの命を賭すように燃やしてでも、最後まで人間として戦い抜きたいと願うジャガナートの決意を酌んでやれなければ、ツバサの“漢”が廃れてしまう。
「完膚無きまでに殺してやる──心置きなく逝け」
非情とも言える宣言を、ツバサは獣じみた笑顔で言ってのけた。
それを聞いたジャガナートは──。
「…………恩に着る」
まだ人間のままな右眼をほころばせて泣いた。
~~~~~~~~~~~~
その頃──ドンカイはトモエと一緒に走っていた。
「いいかお相撲さん、シズカちゃんを殺すのはトモエだからな!」
「わかったわかった、そう何度も念を押さんでもいいわい」
幽冥街の中心部から離れた、恐らくは住宅街らしき区画。
アトラクアやニンゲンモドキを撃退しつつ、トモエは目的地に向かって一心不乱に走る。その足の速いこと、ドンカイは追いつくのに四苦八苦だ。
元々ドンカイは相撲取り──長距離走は苦手である。
それに引き替え、トモエは短距離や長距離にマラソンも何でもござれという感じのスプリンター系。小柄で細身なのもあって素早いのなんの。
ドンカイがトモエのお供をする理由は、ツバサに頼まれたからだ。
昨夜──ドンカイはツバサに甲板へと呼び出された。
中身が少年とはいえ、今や誰もが振り向く美貌と女体美を誇る女神と夜の甲板でふたりっきり。生真面目なドンカイでも妙なムードを感じてしまう。
しかし、残念ながら話題はお堅いものだった。
『トモエの面倒を見てやってくれませんか?』
てっきり蜘蛛の女王退治に駆り出されるかと思えば、予想外の仕事を振られたのでドンカイは困惑してしまった。
『慎重派の君の案じゃからな。そりゃあ飲むが……またどうして?』
『クロコもそうだが、あなたもまだ本調子じゃない』
ここ数日の逃避行の疲労がまだ癒えていない。肉体面は全快しても、精神面での疲れが拭えていないのだ。疲労感は時として有り得ない判断ミスを及ぼすこともある。
『それは親方、アスリートだったあなたなら自覚があるはずです』
『まぁ、そりゃあな……心の疲れはすぐには取れんわい』
クロコの戦闘スタイルはサポート型なので前に出ることはない。明日はミロの援護に加わってもらっている。だが、ドンカイは別だ。
ドンカイは前衛特化型。しかし、絶好調とは言い難い。
だから、蜘蛛の女王との決戦には不参加。
シズカと戦うトモエのサポートを頼みたいというのだ。
『もしもトモエがシズカに勝てないようなら、その時は──』
『ワシが割り込んででもあの犬面の巨人を……』
そのシズカという子を殺せと? とドンカイは再確認する。
ツバサは胸の下で腕を組んだまま静かに頷いた。
『最悪の場合、トモエを連れて船に引き返してください』
あの子を無駄死にさせたくない、というのがツバサの本心だった。
トモエとシズカの約束──できれば叶えてやりたい。
トモエの悲願を達成させ、シズカをこの街から解放してやる。
『そうさせてやりたいのは山々だが……トモエはまだちゃんと過大能力に覚醒していない。していればワンチャンあったかも知れないが……』
それでも彼女の意向には沿ってやりたい──ツバサはそう言った。
『子供時代の約束ってのはどうにもね…………弱くて』
ツバサ自身、思うところがあるらしい。
どこかでトモエに自分を重ねているのかも知れない。
『万全を期すならば、日を跨ぐべきではないか?』
ドンカイ、クロコ、トモエ。
この3人が復調した上で総力戦を望めばいいのではないか? ドンカイは慎重派のツバサに提案してみたが、彼は首を横に振るだけだ。
『それは考えました……だが、俺たちが準備を整えるということは、奴らにも時間を与えることを意味します。それがどういうことになるか……』
想像できますよね? とツバサは低い声で促してくる。
ツバサたちの襲撃により、ゼガイたちは過敏になっているはずだ。
幽冥街の守りを固めようとアトラクアを増産しつつ、捕らえたプレイヤーやニンゲンモドキを利用して、忠実な下僕を増やすことだろう。
アシュラ・トリムルティのような被害者が増えるばかりだ。
『その前に叩く必要がある──徹底的にね』
いざとなれば、このハトホルフリートという船に積んだ都市破壊兵器を使い、絨毯爆撃を敢行して街ごと蜘蛛の女王を始末するという。
この過激な発言にはドンカイも背筋が冷えた。
『別次元の輩とは、そこまでやらねばならんのか……』
『油断すればこの世界は更地にされます』
ペンペン草も生えない不毛の大地にされる──ツバサの言だ。
ツバサは船首の方へと歩いていく。
船は今──幽冥街へと戻っている最中だった。
その方角を見据えたまま、ツバサはこちらを見ずに呟いた。
『今回は俺とミロで連中のボスを潰します。だから親方には……』
『わかった──トモエ君の世話、引き受けよう』
元より、ツバサに抗議するつもりはない。
助けられた恩もあるし、ツバサの考えには賛同できる。ただ、いきなり子守を任された理由が知りたかっただけなのだ。
ドンカイを信頼するからこそ、彼女を任せてくれたのだろう。
ならば──大人としてその信頼に答えるまでだ。
『……ありがとうございます、親方』
ツバサはこちらに振り返り、優しげな笑顔で礼を述べる。
その微笑みは──母のように慈しみに満ちたものだった。
「どうしたお相撲さん、遅いぞ?」
先を行くトモエが走る速度を落として、ドンカイに振り返る。
考え事をしていた、などとは言わない。
「すまんの、こちとら百貫目の重量級じゃから足は遅いのよ」
そっか、とトモエは素っ気ない。
「もう走らなくても大丈夫だぞ──到着した」
トモエとドンカイが踏み込んだのは瓦礫の広場。
逃避行中、犬面の巨人を目撃したところだ。
元は住宅街だったようだが、あの巨人と化したシズカがほとんどの廃墟を叩き壊したのか、建築物の廃材と瓦礫で埋め尽くされている。
その中央に──シズカが待っていた。
広場の中央、やや前屈みの姿勢で立ち尽くしている。よく見ればまだ人型ではあるものの、手足が獣に近くなりつつある。前傾姿勢が楽なのだろう。
これが元少女とは……俄に信じがたい。
そのシズカの足の合間には、一軒だけ無傷の住宅が残されていた。
もしや、と思っているとトモエが左手の鎖を鳴らす。
「シズカちゃん家……間違いない」
自分の家を守っているのか? 人間としての執着が残っているのか?
獣の相貌からは窺い知ることもできない。
トモエは左手に巻いた鎖をジャラジャラと鳴らし、背負っていた大斧をブンブン振り回して手に取った。身の丈を越える武器を玩具のように使う。
「お相撲さん、約束! トモエとシズカの決闘には……ッ!」
「わかっとる、手出しせんわい」
わしは見届け役じゃ、とドンカイは手頃な瓦礫に腰を下ろした。
万が一の場合──シズカを殺すか、トモエを連れて逃げる。
恨まれるじゃろうな、とドンカイは独りごちた。
子供に恨まれるのも大人の役目、そう割り切って嘆息をつく。
ドンカイが座り込んだのを確認したトモエは満足げに頷くと、手に持った大斧の鎖を引っ張って打ち鳴らし、獣のように吠える。
「──んんっなあああああああああああああああああああああああーッ!!」
──るぅぅぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!
受け答えるようにシズカも咆哮を上げる。
野獣の如き少女たちが、ここに三度相まみえる時が来た。
~~~~~~~~~~~~
「そして──主役はラスボスと直接対決ってわけ」
ミロは不敵に笑ってカッコつけていた。
幽冥街中央──かつてジェネシス支社だった高層ビル。
今やアトラクアの巣窟にして、その女王の居城となってしまった廃墟。その洞穴ような大穴から、蜘蛛の女王が這い出している。
大きなお腹を次元の裂け目でつっかえさせたまま、細い腰を長く伸ばしていた。
普通の蜘蛛とは違い、腰の部分が伸縮するようだ。さすがバケモノ。
蜘蛛の女王の傍ら、どこぞの廃墟にはゼガイの姿も見える。
焼けたローブを新調したらしいが、アトラクア化してしまった右半身は隠そうともしない。むしろ姉と同じ姿を見せびらかしていた。
「やはり来たか……しかも、またその役立たずな鉄クズを引き連れて」
ミロたちの姿を認めて、ゼガイは不遜に口の端を緩める。
「鉄クズとは心外ぜよ──ダイダラスの真価も知らんくせに」
ミロはダインと──ダイダラスと共に高層ビル前に立っていた。
既にロボットモードに変形済みのダイダラス。
ミロはその肩の上、偉そうなポーズで立っている。
ツバサには見劣りするが、同年代の少女と比べれば抜群のナイスバディ。それを青と白を基調とした清楚ながらも大胆なデザインのドレスで着飾る。
同色のロングカーディガンをマントの如く羽織り、風にたなびかせていた。
勝ち気な美貌は──揺るぎない自信に微笑む。
黄金の光を讃えた神剣を杖のように逆立て、その柄に両手を乗せていた。
あまりに尊大な態度にゼガイが眉をひそめる。
「そういえば……先日はドタバタしていたから、君たちの素性はおろか、名前さえ聞いてなかったな……良ければ、名乗っておくといい」
冥土の置き土産にな! とゼガイは挑発してくる。
ミロはそれを鼻で笑い、傲慢な態度を崩すことなく名乗り上げる。
「アタシの名前は──ミロ・カエサルトゥス!」
ロングカーディガンをバサリとはためかせ、名乗りの口上は続く。
「いずれツバサさんを本物の神々の雌牛にして! 身も心も男だったことを忘れるほど本物のオンナノコに堕として! そんでもって可愛くて素敵に無敵なお嫁さんにして! この真なる世界に覇を唱えて王様になる超絶美少女だッ!」
よろしく! とピースとウィンクで締め括る。
「……この本心を隠さない清々しさよ」
ダインがダイダラスの中で、呆れ気味にボソリと呟いた。
「そして、これがアタシの愛機! 巨神王ダイダラス!」
「えええっ!? わしのポジション、マジで主人公機になっちょるんか!?」
何それ燃えるぜよ! とダインもノリノリだ。
ミロとダインのやり取りに、ゼガイは青筋を立てていた。
「……まだゲーム気分が抜けきらないのか、このクソガキどもはっ!」
ゼガイが宝杖を振るうと、蜘蛛の女王が叫ぶ。
胴体を更に伸ばして、ダイダラスに飛び掛からんと襲ってきた。
「はん、よく言うじゃない──人生はゲームだってさ!」
生命は1個、人生が終わるまで続く──この世で最も難しいゲーム。
そして、最もやり応えのあるゲームだ。
ミロも神剣を振り上げ、その切っ先をゼガイたちに差し向けた。
「やっちゃえダイダラス! 今度は負けんなよッ!」
「応よ! 二度目の轍は踏まんきにのぉ!」
襲いかかってくる蜘蛛の女王を、ダイダラスが迎え撃つ。
かくして、三者三様の決戦──その火蓋が今、落とされた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
562
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる