渋谷カフェの人生哲学、お好き? ~一杯で変わる日常の味~

月下花音

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第38話「仕事デキる男の、秘密の香りってあるんです」

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「今日はビジネスマンの日~♪」

 美咲は月曜日の朝、通勤ラッシュを眺めながらコーヒーを準備。

 スーツ姿の人たちが忙しそうに歩いてる姿を見て、なんだか応援したくなっちゃう。

「みんなお疲れさま~♪」

 でも美咲の心は、昨日決まった智也くんとの映画デートでふわふわ。

「恋愛映画~♪ドキドキしちゃう~」

 一人でにやにやしてると、またボトルを間違える。

「あれ?これローズマリー?」

 でも今日は不思議と、シャキッとした香りが店内に。

「なんか今日は頭がスッキリする日になりそう~♪」

 ☕☕☕

「失礼します」

 スーツ姿の男性が、MacBookとスマートフォンを片手にカフェに入ってきた。

 ネクタイをきっちり締めて、足取りもきびきび。
 腕時計をチラリと見て、時間を確認。

「いらっしゃいませ~♪」

 美咲が元気よく迎える。

「時間がないので、端的にお聞きします」

 男性が効率的な動きでメニューを一瞥。

「集中力を最大化するアロマはありますか?」

「わあ~」

 美咲がにっこり。

「お仕事頑張ってるんですね♪」

「はい♪ございますよ~」

 その時。
 智也がやってきた。

「美咲さん、おはようございます」

「あ、智也くん♪」

「田村ケンジです」

 男性が名刺を差し出す。

「IT系ベンチャーでプロダクトマネージャーをしています」

「智也です」

 智也が名刺を受け取る。

「同じくIT系で働いています」

 ケンジの表情が少し和らぐ。

「そうですか。それなら話が早い」

「どのような場面で集中力が必要ですか~?」

 美咲が尋ねる。

「プレゼン前、重要な会議、コーディング作業...」

 ケンジが指を折りながら説明。

「要は、パフォーマンスを最大化したい全ての場面です」

「効率化がお好きなんですね~♪」

 美咲が微笑む。

「まずは、いくつかの香りを試してみませんか?」

 智也がサンプルを用意する。

 ケンジが最初にローズマリーを嗅ぐ。

「これは...」

 間。

「確かに頭がクリアになりますね」

 次にペパーミントを試す。

「これも良い。眠気が飛びます」

 ユーカリを嗅いで、少し考え込む。

「これは...呼吸が楽になる感じがします」

 最後にレモンを試した瞬間。
 目を見開いた。

「これです!これが一番効果を感じます」

「わあ~、レモンですね♪」

 美咲が嬉しそう。

「レモンは集中力向上にぴったりなんです~」

 智也が説明を加える。

「僕もコーディング中に使って、ミスが減りました」

「そうなんですか...」

 ケンジが興味深そう。

「でも、ケンジさんの場合~」

 美咲が提案する。

「もう少し複合的なアプローチがいいかも♪」

「複合的?」

「はい♪」

 美咲がうなずく。

「集中力だけでなく、ストレス軽減も同時に~」

「具体的には?」

 ケンジが身を乗り出す。

「レモンをベースに、ローズマリーで記憶力を強化~」

 智也が続ける。

「そして、ラベンダーを少し加えて、過度な緊張を和らげる」

「ラベンダー?」

 ケンジが心配そう。

「リラックス効果が強すぎませんか?」

「適量なら」

 智也が説明する。

「集中力を阻害せずにストレスだけを軽減してくれます」

「僕も仕事で使って、プレゼンがスムーズになりました」

「本当ですか?」

「はい♪作ってみましょう~」

 美咲がブレンドを始める。

「レモン5滴、ローズマリー3滴、ラベンダー1滴~」

「比率も重要なんですね」

 ケンジが興味深そうに観察。

「はい♪」

 美咲がうなずく。

「バランスが崩れると、逆効果になることもあります~」

 完成したブレンドをケンジが嗅ぐ。

「おお...これは素晴らしい」

 間。

「頭がクリアになるのに、リラックスもしてる~♪」

 美咲が分析する。

「これ、どうやって使うのが効果的ですか?」

 ケンジが実用的な質問。

「ディフューザーで拡散するか」

 美咲が説明。

「ハンカチに1-2滴垂らして嗅ぐ方法があります~♪」

 智也が答える。

「プレゼン前に深呼吸3回、がおすすめです」

「なるほど」

 ケンジがメモを取る。

「プレゼン前のルーティンに組み込めますね」

「これ、名前はありますか?」

「『エグゼクティブフォーカス』はいかがでしょう~♪」

 美咲が提案すると、ケンジが笑った。

「完璧なネーミングですね」

 ☕☕☕

「実は...」

 ケンジが少し恥ずかしそうに言う。

「最近、仕事のプレッシャーで眠れない日が続いていて」

「それでしたら」

 美咲が提案する。

「夜用のブレンドも作りましょう~♪」

「夜用?」

「はい♪」

 美咲が真剣な顔。

「質の良い睡眠は、翌日のパフォーマンスに直結しますから~」

 智也も同感。

「僕も以前、睡眠不足で仕事の効率が落ちた経験があります」

「夜用は、ラベンダーをベースに」

 美咲が説明しながら、もう一つのブレンドを作る。

「カモミールとサンダルウッドを加えます~♪」

「これで、深い眠りにつけて、朝はスッキリ目覚められます♪」

 完成した夜用ブレンドを嗅いで、ケンジの表情が和らいだ。

「これは...確かに心が落ち着きますね」

「『エグゼクティブリラックス』と名付けましょう~♪」

 智也が提案する。

「昼は集中、夜はリラックス」

 ケンジがうなずく。

「完璧なセットですね」

 ケンジが感動している。

「ありがとうございます」

 間。

「これで仕事のパフォーマンスが向上しそうです」

「また効果を報告に来てくださいね~♪」

 美咲と智也が見送る。

 ☕☕☕

 ケンジが去った後。
 智也が言う。

「美咲さん、同じIT系だからか」

 間。

「すごく的確なアドバイスでしたね」

「智也くんの経験談があったからですよ~♪」

「自分の経験が活かせて良かったです」

 智也が嬉しそう。

「でも、健康を犠牲にしては意味がないですよね」

「そうですね~♪」

 美咲が微笑む。

「アロマで、仕事と健康の両立をサポートできるのは素敵です」

「あ、そうそう♪」

 美咲が思い出したように言う。

「映画デート、何時にしましょうか~?」

「そうですね...」

 智也の頰がほんのり赤く。

「午後2時からの回はどうでしょう?」

「はい♪楽しみです~」

「僕も楽しみです」

「あ、でも~」

 美咲がちょっと心配そう。

「私、映画館で泣いちゃうかも~」

「泣いても大丈夫ですよ」

 智也が優しく微笑む。

「ハンカチ、多めに持参します」

「優しい~♪」

 美咲の頰がほんのり赤く。

「智也くんって、本当に紳士ですね~」

「そんなことないですよ」

 二人でもじもじ。

 ☕☕☕

 仕事デキる男の秘密の香りを作ってたら、智也くんの優しさも再発見。

 映画デートがますます楽しみになっちゃう、そんな月曜日の朝だった。

 ☕☕☕

 夕方。
 智也の帰り道。

 智也は帰り道、スマホで映画の上映時間をチェック。

「恋愛映画...緊張するな」

 でも心の奥では、美咲さんと一緒に過ごす時間が楽しみで仕方ない。

「今度は僕が、美咲さんを喜ばせたい」

 そんな気持ちで、映画館の予約を取る智也だった。

(第38話完 次話へ続く)

 次回予告:
 記憶の香りって、時を超えた約束なんです

 #渋谷クロスカフェ #特別編 #エグゼクティブフォーカス #仕事と健康 #映画デートの準備 #紳士な智也
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