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オメガバース編
【男性オメガの出産について】
男性オメガは平均して8ヶ月半程度の妊娠期間を経て産気づき、やがて出産を迎える。
男性オメガが産む赤子は女性体が産む赤子よりもずっと小さく、臨月になってもあまり腹部が目立つことはない。
男性オメガの妊娠期間が短い(赤子が小さい)ことにはいくつかの理由があるとされているが、最も大きいのは『そもそも男性体が妊娠、出産に適さない体である』ということだろう。
女性体と男性体とでは本来持つ柔軟性などが異なるため、男性体である男性オメガは女性体と同じだけの期間赤子を胎内で育てると確実に難産となり、出産時に命を落とす確率が高いことが知られている。
実際、男性オメガの出産に関する歴史を見ると、時代を遡れば遡るほど妊娠期間が長く、命を落とす事例が多くみられたようだ。
そんな男性オメガが長い歴史の中でいつしか考え出したのが『無事に出産を乗り越えるために赤子を小さく産む』ということだった。
難産にならないよう、男性オメガは赤子を小さい状態で産み落とすことにし、そしてそれは結果として男性オメガ自身の生存率を大幅にあげることにつながった。
小さい赤子は女性体が産んだのであれば助かりにくい命のようではあるのだが、そもそもの妊娠のプロセスからして男性オメガの赤子は必ず体の丈夫なアルファの血を色濃く受け継いでいるため、免疫の強さや出生後の成長速度がとても早く、命が危険であることはまったくない。
だが成長が早い分、産まれてからの数か月は睡眠と授乳をこまめに繰り返すため、男性オメガは妊娠中と同じくほとんど寝台(寝室)から動けないことがほとんどであり、やはりその間の身の回りの世話は番のアルファが担うことになる。
ちなみに、男性オメガの第一子はほぼほぼ男性アルファである。
男性アルファは第1性別と第2性別におけるすべての組み合わせの中で最も体が丈夫な性であるため、医師の間では『第一子の、まだ子育てに慣れない中でも確実に自らの子供を成長させるためにと男性オメガの本能が考え出したことなのではないか』と言われている。
しかし第二子以降は特にそういった規則性はみられず、男性オメガが産んだからといって特にアルファやオメガが多いというわけでもないようだ。
※第2性別に関しては上記の通りだが、その代わり、第1性別はほとんどの場合が男児であるとされている。
なぜなのかについては明らかになっていない。
また、たしかに『男性』は体が丈夫だが、それは成長した後(体が発達してから)のことであり、むしろ一般的に女児よりも体調を崩しがちだとされている男児を授かりやすい傾向にあるということについては疑問をもつ医師も少なくない。
(だがこちらも前述した通り、男性オメガが産む子供達は皆強靭な生命力を持っているため、乳幼児期の成長速度や免疫力においての第1性別の性差は確認されていない)
出産しやすさを求めたことによるこのような特徴や、男性体ならではの筋肉量などが関係し、男性オメガの出産にかかる時間は初産の場合でおおよそ7~8時間、経産の場合ではおおよそ4~5時間であり、さらに早いと3時間程度であることもあるという。
男性オメガは妊娠した日がかなり分かりやすくなっているため、予定日の目安を大幅に離れて出産になるということはないが、もちろん中には予定日から遅れてしまう場合もある。
この『予定日の遅れ』が男性オメガの出産に関する一番危険なことだといえるだろう。
胎児が大きくなりすぎると父子共に命にかかわるため、女性体であればまったく問題ない日数だとしても、男性オメガの場合は予定日から遅れた出産は予定日前での出産に比べると非常に危険な状態となることがほとんどだ。
予定日を過ぎれば過ぎるほど出産にかかる時間が長くなり、初産の場合でも7~8時間というお産が丸一日にもなることがある。
その場合は父子のどちらかはかなりの確率で命を落とすことになってしまう。
そのため、予定日を2、3日ほど超えた時点で陣痛誘発をした方がいいことが知られている。
では予定日の前であれば構わないのかというとそうでもなく、あまりにも前すぎると元々小さく産まれてくる赤子がさらに小さく産まれるということになり、やはり危険だ。
基本的に予定日、もしくは予定日の数日前が最も出産に適している頃だといえるだろう。
出産後の男性オメガは前述したように赤子の世話の関係から『睡眠』『食事』『授乳』を昼夜徹して繰り返すこととなり、一日のほとんどを寝台で過ごすことになるのだが、産後の体の回復は非常に速い。
それは身の回りの世話をしている番のアルファがふとした拍子に放つ【香り】を感じて体が安らぐためである。
アルファは男性オメガとの間に産まれた自らの子を可愛がらずにはいられず、赤子と番の男性オメガを愛おしいと思う度に弱く【香り】を放つのだ。
アルファの【香り】によって男性オメガが心身共に健康になると分泌される乳もより一層栄養豊富なものとなるため、結果として赤子も早く大きく育つことにもつながる。
産後の男性オメガは一般的に5ヵ月ほどを目安にして再び発情するようになるが、この発情は男性オメガが完全に回復し、次の妊娠と出産を安全に行えるようになったことで発生するものであるため、この発情でさらに妊娠をしたとしてもまったくは問題ない。
実際、第一子と第二子はほとんどの場合年子である。
だが【男性オメガの妊娠について】でも記述したように、男性オメガは妊娠する度に【香り】が弱く、発情もしなくなっていくため、2~3人の子持ちで家族計画を終えることが多い。(ただし例外もある)
男性オメガが産む赤子は女性体が産む赤子よりもずっと小さく、臨月になってもあまり腹部が目立つことはない。
男性オメガの妊娠期間が短い(赤子が小さい)ことにはいくつかの理由があるとされているが、最も大きいのは『そもそも男性体が妊娠、出産に適さない体である』ということだろう。
女性体と男性体とでは本来持つ柔軟性などが異なるため、男性体である男性オメガは女性体と同じだけの期間赤子を胎内で育てると確実に難産となり、出産時に命を落とす確率が高いことが知られている。
実際、男性オメガの出産に関する歴史を見ると、時代を遡れば遡るほど妊娠期間が長く、命を落とす事例が多くみられたようだ。
そんな男性オメガが長い歴史の中でいつしか考え出したのが『無事に出産を乗り越えるために赤子を小さく産む』ということだった。
難産にならないよう、男性オメガは赤子を小さい状態で産み落とすことにし、そしてそれは結果として男性オメガ自身の生存率を大幅にあげることにつながった。
小さい赤子は女性体が産んだのであれば助かりにくい命のようではあるのだが、そもそもの妊娠のプロセスからして男性オメガの赤子は必ず体の丈夫なアルファの血を色濃く受け継いでいるため、免疫の強さや出生後の成長速度がとても早く、命が危険であることはまったくない。
だが成長が早い分、産まれてからの数か月は睡眠と授乳をこまめに繰り返すため、男性オメガは妊娠中と同じくほとんど寝台(寝室)から動けないことがほとんどであり、やはりその間の身の回りの世話は番のアルファが担うことになる。
ちなみに、男性オメガの第一子はほぼほぼ男性アルファである。
男性アルファは第1性別と第2性別におけるすべての組み合わせの中で最も体が丈夫な性であるため、医師の間では『第一子の、まだ子育てに慣れない中でも確実に自らの子供を成長させるためにと男性オメガの本能が考え出したことなのではないか』と言われている。
しかし第二子以降は特にそういった規則性はみられず、男性オメガが産んだからといって特にアルファやオメガが多いというわけでもないようだ。
※第2性別に関しては上記の通りだが、その代わり、第1性別はほとんどの場合が男児であるとされている。
なぜなのかについては明らかになっていない。
また、たしかに『男性』は体が丈夫だが、それは成長した後(体が発達してから)のことであり、むしろ一般的に女児よりも体調を崩しがちだとされている男児を授かりやすい傾向にあるということについては疑問をもつ医師も少なくない。
(だがこちらも前述した通り、男性オメガが産む子供達は皆強靭な生命力を持っているため、乳幼児期の成長速度や免疫力においての第1性別の性差は確認されていない)
出産しやすさを求めたことによるこのような特徴や、男性体ならではの筋肉量などが関係し、男性オメガの出産にかかる時間は初産の場合でおおよそ7~8時間、経産の場合ではおおよそ4~5時間であり、さらに早いと3時間程度であることもあるという。
男性オメガは妊娠した日がかなり分かりやすくなっているため、予定日の目安を大幅に離れて出産になるということはないが、もちろん中には予定日から遅れてしまう場合もある。
この『予定日の遅れ』が男性オメガの出産に関する一番危険なことだといえるだろう。
胎児が大きくなりすぎると父子共に命にかかわるため、女性体であればまったく問題ない日数だとしても、男性オメガの場合は予定日から遅れた出産は予定日前での出産に比べると非常に危険な状態となることがほとんどだ。
予定日を過ぎれば過ぎるほど出産にかかる時間が長くなり、初産の場合でも7~8時間というお産が丸一日にもなることがある。
その場合は父子のどちらかはかなりの確率で命を落とすことになってしまう。
そのため、予定日を2、3日ほど超えた時点で陣痛誘発をした方がいいことが知られている。
では予定日の前であれば構わないのかというとそうでもなく、あまりにも前すぎると元々小さく産まれてくる赤子がさらに小さく産まれるということになり、やはり危険だ。
基本的に予定日、もしくは予定日の数日前が最も出産に適している頃だといえるだろう。
出産後の男性オメガは前述したように赤子の世話の関係から『睡眠』『食事』『授乳』を昼夜徹して繰り返すこととなり、一日のほとんどを寝台で過ごすことになるのだが、産後の体の回復は非常に速い。
それは身の回りの世話をしている番のアルファがふとした拍子に放つ【香り】を感じて体が安らぐためである。
アルファは男性オメガとの間に産まれた自らの子を可愛がらずにはいられず、赤子と番の男性オメガを愛おしいと思う度に弱く【香り】を放つのだ。
アルファの【香り】によって男性オメガが心身共に健康になると分泌される乳もより一層栄養豊富なものとなるため、結果として赤子も早く大きく育つことにもつながる。
産後の男性オメガは一般的に5ヵ月ほどを目安にして再び発情するようになるが、この発情は男性オメガが完全に回復し、次の妊娠と出産を安全に行えるようになったことで発生するものであるため、この発情でさらに妊娠をしたとしてもまったくは問題ない。
実際、第一子と第二子はほとんどの場合年子である。
だが【男性オメガの妊娠について】でも記述したように、男性オメガは妊娠する度に【香り】が弱く、発情もしなくなっていくため、2~3人の子持ちで家族計画を終えることが多い。(ただし例外もある)
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