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神々とその側仕え達について(物語読了後推奨)
風の神/鶲
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・風の神
陸国に吹く風のほとんどを操っている男神。
季節や地域によって吹かせる風は様々であるため、常に陸国全体の状態を把握して管理しなければならず、いつも多忙です。
陸国は元々背後を険しい山々に、前を広い海に囲まれている地形の元に成り立っているため、風の神が管理しなければ厳しい風が一日中吹き荒んでしまいます。
他の神のように特定の地域や場所のみの守護というわけでもないため、責任も仕事量も想像以上です。
容姿は目醒めた当初から人間にするとおおよそ35歳くらいの背格好をしており、眉間にシワを寄せることも多く、若そうな面立ちが多い【天界】においては珍しく渋めな印象をもっているといえます。
窮屈であることを好まない性格のため、漆黒の長い髪(光に透けると赤みがかっている)はいつも緩く束ね、衣も素肌に白の布を袈裟懸けに纏っただけというような軽装をしています。
そのため片方の胸やわずかに褐色の素肌は基本晒したままです。
(…すらっとした美しい筋肉をお持ち、なんだとか)
務めをしている際には細かな織模様が付いた黒地の長い羽織を羽織っています。
側仕えの鶲が転生を終えて【天界】に戻ってきてからは、《なぜか》額飾りをつけて額の中央を常に覆うようになりました。
その額飾りは神力によって創られたものらしく、中央にとても美しい紋様があしらわれていますが…あまりそれに関しては話題にしない方がよさそうです。
屋敷は工芸地域と鉱業地域の間にある山を越えた向こう側の、神々でも訪れる者はいないほど離れたところにあります。
山の向こう側には砂漠が広がっていて、屋敷からはそれらを一望できるようになっているのだとか。
白い滑らかな柱、床、そして高い天井という風を隅々まで通すような開放的な造りをした屋敷で、そこら中に部屋の仕切りとなる薄布が掛けられおり、風が吹く度に揺らめくそれらはとても壮観です。
側仕えの鶲からは『風様』と呼ばれています。
ぶっきらぼうで冷淡なようですが、実は鶲が転生を終えて戻ってきた時(神格を得た後)のために新たな名を考えるなどしており、その想いは…
※サイドストーリー「風の神と鶲」「風の屋敷と卵」参照
1人(1羽…?)で突っ走りがち&泣き虫な鶲にはよく調子を狂わされているようですが、それを鶲はまったく気にしていない(もしくは気付いていない)ので、少々悩むこともあるのだとか…。
そんな鶲との間には霊鳥『暁』が誕生しました。
~蓬屋から一言~
ー 務めに加えて鶲くんのお世話(?)まで…毎日毎日お忙しそうですね。
風の神:世話などしていない。ただいつもそばにいてやるだけだ
ー …^^
ーーーーー
・鶲
風の神の側仕えである雄の小鳥。
風の神からは『鶲』と呼ばれています。
(実は転生を終えて【天界】に戻ってきた際、風の神から『紗鶲』という新たな名を与えられていますが…《なぜか》その名ではあまり呼ばれていないようです)
陸国のあちこちを飛び回り、作物や人々の様子などを風の神に伝えるなどして補佐しています。
風の神との出逢いはとても古いようで、森の神と梟をも凌ぐほどの昔からの仲なんだとか。
目醒めたばかりで、まだ神々がそれぞれの《務め》をきちんとはたしていなかった頃に風の神と出逢った鶲。
当時の風の神は気まぐれでいい加減な性格をしており、陸国を興したばかりの人間達の生活などお構いなしに強風を吹かせたりしていましたが、ちょうどその時に巣立ちの支度を始めていたのが鶲でした。
巣から飛び立つために強風の中で懸命に翼を羽ばたかせ、何度も失敗してはめげずに風へ立ち向かおうとする鶲。
風の神はその様子を見て、からかうようにわざと緩急をつけて風を吹かせたりしていましたが、次第にその賢明な姿を好ましく思うようになっていきます。
鶲もそのうち、そんな《無謀》ともいえる風を乗りこなせるようになり、鳥達の中でも最も上手く風に乗って虫などの獲物を捕えることができるようになりました。
やがて立派に成長した鶲は新たな家族を作るために歌声を磨き、懸命に相手を呼ぼうとしましたが、あまり歌が上手ではない上に不器用だったため、全く雌達に相手にされませんでした。
(このまま1人寂しく命を終えるのだろうか)と思っていた鶲でしたが、そこに風の神が現れて「【天界】で私の側仕えになれ」と命じます。
それはかなり強引なものでしたが、風の神の強さや逞しさに憧れと尊敬の念を抱いた鶲は命に従い、そのまま側仕えとなることを選びました。
幼い頃から《風》と共にあったため、すでにそのときには風の神への情が湧いていたのでしょう。
たとえ風の神からは《からかい》や《意地悪》ばかりされていたとしても…
年齢としては他の側仕えよりも上のはずですが、ひどく泣き虫で心配性なため、転生のために風の神から離れなければならないとなった際には喚き散らして抵抗しました。
しかし、それらはすべて風の神のことが好きである故のものです。
ただの鳥だった頃から散々意地悪をされてきましたが、共に風の神の屋敷で暮らすうちに恋情を抱くようになり、ついには愛するようになりました。
一途な性格なので風の神への愛を隠そうという気はさらさらなく、他の神の前でも平気でくっついたりしますが、その度に風の神に咎められて寂しくなり、涙を流すこともしばしば…。
風の神はただ単に他の神の前でイチャイチャする姿を見せたくないだけなのですが、どうも鶲はそれを『気持ちを拒絶された』『そばに寄るのを嫌がられている=嫌われている』という風に捉えてしまうらしく、悲しい気持ちになってしまうようです。
しかし落ち込むのが早い分、立ち直るのも早いようで、すぐに次の瞬間にはケロリとしています。
風の神はそんな鶲を可愛いと思っている…かどうかは分かりませんが、大切にしていることは確かです。
~蓬屋からひと言~
ー 鶲くん……なんだかあなたはすごいですね。
また風の神に冷たくあしらわれますよ、そうしたらあなたは泣いてしまうでしょう?
せめて屋敷の外ではもう少しだけ落ち着いてみてはいかが…?
紗鶲:でも…でも僕は風様のことが大好きなんです、大好きなので!
ー …^^
~【地界】での鶲について~
人間として【地界】に転生していた鶲。
赤子の姿で捨て子として人々に保護され、陸国の城の敷地内で養育されていましたが、同じく【地界】に転生していた森の神の側仕えである『梟』が彼を探し出し、それからは中央広場沿いにある小さな一軒家で2人一緒に暮らしていました。
暮らし始めた当時、同い年の2人はまだ年若かったのですが、『梟』がすでに深い知識と暮らしに関する術を数多く習得していたため、周りの人々は彼らを助けながらも温かく見守ってくれていました。
鶲は子供好きな性格をしていて、【地界】では子守りとして日々子供達の世話を(一緒に遊んだり、字や勉強などを教えたり)していたのだとか。
これが結果的に【天界】に戻る日を早めることにも繋がりました。
明るく、面倒見のいい性格で誰からも愛される存在だった鶲。
しかし彼は実際には心の中に常に空虚な思いを抱えていました。
子供達と接していても、《楽しいはずなのに なぜか心から楽しめていない》気がしてならず、何をしても深く興味を持つことができなかったようです。
いつも心の内に渦巻いている『何かが足りない』という思い。
そう思わせている『何か』の正体が分からない鶲は時々気分が不安定になり、突然訳もなく涙を流して悲しがることもありました。
「分からない、分からないんだよ…どうしてか分からないんだけど、悲しくてたまらないんだ…ひどく辛くて悲しくて、僕にもどうしたらいいのか分からない………」
そう言って涙を流す鶲をそばで支え続けた『梟』。
『梟』には鶲が『頬を撫でていくような そよ風』を感じる度に涙を流しているということが分かっていたため、その空虚な思いを【地界】では完全に癒すことができないと理解していました。
【天界】での記憶をすべて失っているにもかかわらず心の奥底で風の神をただひたすらに恋い慕い続け、求めていた鶲。
ある日『梟』と共に街を歩いていたところ、坂の上から輪止めの外れた荷車が滑り落ちてくる場面に遭遇し、子供達をかばって荷車の前に身を投げ出したことをきっかけに【天界】へ戻ってきました。
その後、【地界】では彼のことを悼む人が後を絶たなかったそうです。
陸国に吹く風のほとんどを操っている男神。
季節や地域によって吹かせる風は様々であるため、常に陸国全体の状態を把握して管理しなければならず、いつも多忙です。
陸国は元々背後を険しい山々に、前を広い海に囲まれている地形の元に成り立っているため、風の神が管理しなければ厳しい風が一日中吹き荒んでしまいます。
他の神のように特定の地域や場所のみの守護というわけでもないため、責任も仕事量も想像以上です。
容姿は目醒めた当初から人間にするとおおよそ35歳くらいの背格好をしており、眉間にシワを寄せることも多く、若そうな面立ちが多い【天界】においては珍しく渋めな印象をもっているといえます。
窮屈であることを好まない性格のため、漆黒の長い髪(光に透けると赤みがかっている)はいつも緩く束ね、衣も素肌に白の布を袈裟懸けに纏っただけというような軽装をしています。
そのため片方の胸やわずかに褐色の素肌は基本晒したままです。
(…すらっとした美しい筋肉をお持ち、なんだとか)
務めをしている際には細かな織模様が付いた黒地の長い羽織を羽織っています。
側仕えの鶲が転生を終えて【天界】に戻ってきてからは、《なぜか》額飾りをつけて額の中央を常に覆うようになりました。
その額飾りは神力によって創られたものらしく、中央にとても美しい紋様があしらわれていますが…あまりそれに関しては話題にしない方がよさそうです。
屋敷は工芸地域と鉱業地域の間にある山を越えた向こう側の、神々でも訪れる者はいないほど離れたところにあります。
山の向こう側には砂漠が広がっていて、屋敷からはそれらを一望できるようになっているのだとか。
白い滑らかな柱、床、そして高い天井という風を隅々まで通すような開放的な造りをした屋敷で、そこら中に部屋の仕切りとなる薄布が掛けられおり、風が吹く度に揺らめくそれらはとても壮観です。
側仕えの鶲からは『風様』と呼ばれています。
ぶっきらぼうで冷淡なようですが、実は鶲が転生を終えて戻ってきた時(神格を得た後)のために新たな名を考えるなどしており、その想いは…
※サイドストーリー「風の神と鶲」「風の屋敷と卵」参照
1人(1羽…?)で突っ走りがち&泣き虫な鶲にはよく調子を狂わされているようですが、それを鶲はまったく気にしていない(もしくは気付いていない)ので、少々悩むこともあるのだとか…。
そんな鶲との間には霊鳥『暁』が誕生しました。
~蓬屋から一言~
ー 務めに加えて鶲くんのお世話(?)まで…毎日毎日お忙しそうですね。
風の神:世話などしていない。ただいつもそばにいてやるだけだ
ー …^^
ーーーーー
・鶲
風の神の側仕えである雄の小鳥。
風の神からは『鶲』と呼ばれています。
(実は転生を終えて【天界】に戻ってきた際、風の神から『紗鶲』という新たな名を与えられていますが…《なぜか》その名ではあまり呼ばれていないようです)
陸国のあちこちを飛び回り、作物や人々の様子などを風の神に伝えるなどして補佐しています。
風の神との出逢いはとても古いようで、森の神と梟をも凌ぐほどの昔からの仲なんだとか。
目醒めたばかりで、まだ神々がそれぞれの《務め》をきちんとはたしていなかった頃に風の神と出逢った鶲。
当時の風の神は気まぐれでいい加減な性格をしており、陸国を興したばかりの人間達の生活などお構いなしに強風を吹かせたりしていましたが、ちょうどその時に巣立ちの支度を始めていたのが鶲でした。
巣から飛び立つために強風の中で懸命に翼を羽ばたかせ、何度も失敗してはめげずに風へ立ち向かおうとする鶲。
風の神はその様子を見て、からかうようにわざと緩急をつけて風を吹かせたりしていましたが、次第にその賢明な姿を好ましく思うようになっていきます。
鶲もそのうち、そんな《無謀》ともいえる風を乗りこなせるようになり、鳥達の中でも最も上手く風に乗って虫などの獲物を捕えることができるようになりました。
やがて立派に成長した鶲は新たな家族を作るために歌声を磨き、懸命に相手を呼ぼうとしましたが、あまり歌が上手ではない上に不器用だったため、全く雌達に相手にされませんでした。
(このまま1人寂しく命を終えるのだろうか)と思っていた鶲でしたが、そこに風の神が現れて「【天界】で私の側仕えになれ」と命じます。
それはかなり強引なものでしたが、風の神の強さや逞しさに憧れと尊敬の念を抱いた鶲は命に従い、そのまま側仕えとなることを選びました。
幼い頃から《風》と共にあったため、すでにそのときには風の神への情が湧いていたのでしょう。
たとえ風の神からは《からかい》や《意地悪》ばかりされていたとしても…
年齢としては他の側仕えよりも上のはずですが、ひどく泣き虫で心配性なため、転生のために風の神から離れなければならないとなった際には喚き散らして抵抗しました。
しかし、それらはすべて風の神のことが好きである故のものです。
ただの鳥だった頃から散々意地悪をされてきましたが、共に風の神の屋敷で暮らすうちに恋情を抱くようになり、ついには愛するようになりました。
一途な性格なので風の神への愛を隠そうという気はさらさらなく、他の神の前でも平気でくっついたりしますが、その度に風の神に咎められて寂しくなり、涙を流すこともしばしば…。
風の神はただ単に他の神の前でイチャイチャする姿を見せたくないだけなのですが、どうも鶲はそれを『気持ちを拒絶された』『そばに寄るのを嫌がられている=嫌われている』という風に捉えてしまうらしく、悲しい気持ちになってしまうようです。
しかし落ち込むのが早い分、立ち直るのも早いようで、すぐに次の瞬間にはケロリとしています。
風の神はそんな鶲を可愛いと思っている…かどうかは分かりませんが、大切にしていることは確かです。
~蓬屋からひと言~
ー 鶲くん……なんだかあなたはすごいですね。
また風の神に冷たくあしらわれますよ、そうしたらあなたは泣いてしまうでしょう?
せめて屋敷の外ではもう少しだけ落ち着いてみてはいかが…?
紗鶲:でも…でも僕は風様のことが大好きなんです、大好きなので!
ー …^^
~【地界】での鶲について~
人間として【地界】に転生していた鶲。
赤子の姿で捨て子として人々に保護され、陸国の城の敷地内で養育されていましたが、同じく【地界】に転生していた森の神の側仕えである『梟』が彼を探し出し、それからは中央広場沿いにある小さな一軒家で2人一緒に暮らしていました。
暮らし始めた当時、同い年の2人はまだ年若かったのですが、『梟』がすでに深い知識と暮らしに関する術を数多く習得していたため、周りの人々は彼らを助けながらも温かく見守ってくれていました。
鶲は子供好きな性格をしていて、【地界】では子守りとして日々子供達の世話を(一緒に遊んだり、字や勉強などを教えたり)していたのだとか。
これが結果的に【天界】に戻る日を早めることにも繋がりました。
明るく、面倒見のいい性格で誰からも愛される存在だった鶲。
しかし彼は実際には心の中に常に空虚な思いを抱えていました。
子供達と接していても、《楽しいはずなのに なぜか心から楽しめていない》気がしてならず、何をしても深く興味を持つことができなかったようです。
いつも心の内に渦巻いている『何かが足りない』という思い。
そう思わせている『何か』の正体が分からない鶲は時々気分が不安定になり、突然訳もなく涙を流して悲しがることもありました。
「分からない、分からないんだよ…どうしてか分からないんだけど、悲しくてたまらないんだ…ひどく辛くて悲しくて、僕にもどうしたらいいのか分からない………」
そう言って涙を流す鶲をそばで支え続けた『梟』。
『梟』には鶲が『頬を撫でていくような そよ風』を感じる度に涙を流しているということが分かっていたため、その空虚な思いを【地界】では完全に癒すことができないと理解していました。
【天界】での記憶をすべて失っているにもかかわらず心の奥底で風の神をただひたすらに恋い慕い続け、求めていた鶲。
ある日『梟』と共に街を歩いていたところ、坂の上から輪止めの外れた荷車が滑り落ちてくる場面に遭遇し、子供達をかばって荷車の前に身を投げ出したことをきっかけに【天界】へ戻ってきました。
その後、【地界】では彼のことを悼む人が後を絶たなかったそうです。
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