その杯に葡萄酒を

蓬屋 月餅

文字の大きさ
36 / 41
登場人物について(本編読了後推奨)

工房の親方と娘(とその彼氏)

しおりを挟む
 鉱酪通り沿いにある何代にも亘って続いている荷車整備工房の親方と その工房の事務仕事などを手伝っている親方の娘。
 親方が仕事で使う部品を見に工芸地域の工房へ行った際に、馴染みの職人から『勤め先の修理工房を探してる若いのがいるんだ、まだ見習いみたいな年齢だけど腕がすごくいい子だぞ。お前んところでどうだ?前に人手が足りないんだって話してただろ』と紹介されて夾に出会い、少し話してみたところ気が合うようだと感じたのでそのまま自分の工房で働かせることにした。
 妻と共に夾を実の息子のように可愛がっている。

 親方の一人娘は夾の2歳年下だったため、親方としては将来 夾を婿にもらうのもいいだろうと考えてのことだったのだが、当の娘は近くにある別の大きな整備工房で働いている荷車整備職人(幼馴染)と付き合い始めたためその思惑は見事に外れてしまった。
 娘が連れてきた彼氏であるその職人は少々親方としては気に食わないところがあるらしく、今のところ交際は認めないという強硬な立場を貫いている。(親方の妻であり、娘の母でもある奥方は彼氏のことを気に入っているのだと夾に話しては『親方があんな態度じゃ誰も婿に来てくれなくなるわよね。そうなったらどうするつもりなんだか…コウ君からも何とか言ってやってよあの石頭に』と愚痴をこぼしていた)
 しかし親方の言う彼氏の気に入らない点というのはつまり『娘と付き合っていること』というどうしようもない点であり、性格などに関しては見所のある男だと思ってはいるようなので…この先根気強く親方にお目通りをしてなんとか交際と結婚の許しをもらうことになるのである。

 親方の娘と夾は以前から色々と深い話などもするほど仲が良い。そのため夾が璇と恋仲であることにも理解を示し、応援してくれている。
 彼氏である職人はまだ片想いだった時分に急に現れて彼女の父親の工房で働き始めた夾のことを勝手に敵視していたものの、璇との恋仲を知るとむしろ良い仕事仲間、友人としてすっかり打ち解けるようになっていった。
 後にこの彼氏は親方の娘と結婚し、婿となって親方の工房を継ぐことになる。
 そして一男一女の父となり、孫を溺愛する親方との関係もすこぶる良くなるのである。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる

水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。 「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」 過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。 ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。 孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

甘々彼氏

すずかけあおい
BL
15歳の年の差のせいか、敦朗さんは俺をやたら甘やかす。 攻めに甘やかされる受けの話です。 〔攻め〕敦朗(あつろう)34歳・社会人 〔受け〕多希(たき)19歳・大学一年

完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました

美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!

秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~

めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆ ―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。― モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。 だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。 そう、あの「秘密」が表に出るまでは。

処理中です...