エリート先輩はうかつな後輩に執着する

みつきみつか

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番外編13 リクエストなどなど

多紀の失敗② 二 多紀(※)*

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 はっ。
 気づいたら全裸に剥かれていた。ていうか自宅のベッドだ。いつ帰ってきたんだっけ。頭がふわふわする。
 でも体は熱い。暗い部屋で、股を開いている。足の間に全裸の和臣さん。
 俺を見下ろしている。

「多紀くん、両足あげて」
「和臣さん、待って。いま起きました。でも眠たいです……。酒臭いし汗臭いし」

 風呂に入っていない。はず。いや、なんとなくシャワー浴びた感がある。洗われたな。
 待ってくれるとは思わない。これやられるやつ。しかもめちゃめちゃにされるやつ。なんなら月曜の朝まで寝てるかヤってるかという爛れた休日になるやつ。

「もう結構待ったんだよね……俺は我慢できないこと、多紀くんが一番よく知ってるよね。あ、多紀くん寝ててもいいよ。犯すけど」

 寝てるかヤってるかどころか、寝ててもヤられるのか。
 指を入れられていてこねくり回されている。俺は嬌声をあげる。

「あっあっあっ、あ、く、あっはぁ、あっ、ぅあ」

 理性とは裏腹に肉体は嬉しそうに弾んで、喜んでいる。疲れてるし酔っているし気持ちいいしでぐだぐだ。

「んん、出ちゃうぅ……」
「出していいって言ってないよ」
「でも出ちゃう……そこ、こすんないで、出る……」

 出そうになったら止められて、しかも根元に何かきついヒモを縛りつけてくる。

「やっ、つらい」

 足をまとめて高くあげられる。浮いたお尻をべちべち叩かれる。

「っ、やっ、んんぅ」
「んねぇ、なにベロベロに酔っぱらってるの。あんなとこで寝ちゃって、誰かに襲われたらどうするの」
「誰も俺のことなんて襲いません……」
「俺は?」
「襲われましたけど、和臣さんぐらいでしょ」
「わかってないね」

 あいにく、一生わかんないと思う。そんなに他人をほいほい襲うとか、それを心配するとか。

「あっあっ、おねがい、つらい、外してぇ……」
「やだ。あー、いれよ」

 和臣さんはペニスを容赦なく挿入してくる。先っぽをぐりぐり擦りつけたあと、慣れたそこに食い込む。

「んん」

 あっという間にハメられてさらにぐだぐだ。

「連日犯されてとろとろだね。襲われたって抵抗できないじゃん。こんな咥えこんで、俺以外にも腰振るの?」
「んっんっ、や、やだ」
「寝てていいよ。犯してあげる」
「和臣さぁん……」

 と甘えながら縋りついてみるけど、俺を冷たい笑顔で見つめてリズミカルに腰を振ってる。

「多紀くん。気持ちいい?」
「んぅ、うぅ」
「ん?」
「きもちい……でも揺らされると吐きそう」
「吐いていいよ」

 絶対に吐けない。吐いたら、俺の想像力では考えもつかないことが速やかに起こりそう。
 頑張って耐えてるけどいつまでもつんだろ。おなかの奥まで入れられて苦しい。こりこりしてきて、先端で確かめるように突かれて、絡みつくみたいになってイきそう。

「奥、奥きもちい」
「多紀くん、俺も、奥、気持ちいい。亀頭が、あー」
「和臣さんイく?」

 期待を込めて訊いてみる。和臣さんは耐えてる。

「絶対イかない」
「許してくださいよぉ……」

 和臣さんはにこにこしてる。目が笑ってない。怒ってる。全然許してくれなさそう。どうでもいいけど、怒っても美形だな。

「多紀くんのおねだり、可愛いね」

 ひとの話聞いてないし。



<多紀の失敗 終わり>
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