完璧なお見合い結婚〈完全完結〉9/12完全完結しました!

ココ

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大学生 見合い 1

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7翌月の第一日曜日 初のお見合いが予定され

なるようにしかならないと思っていても 多少私も緊張している。


ただ 若い二人が緊張しないようにと 世田谷の大叔父夫婦が立ち合うことなくフランクにいくらしい。



....やっぱり お相手のこと 聞いておくべきだったかな
ーー今年大学を卒業したとだけ聞いているけれど。


少しそんな思いも過るけど やっぱりお父様がよいご縁って言うのならもうお任せしよう。

会ってみて その人で決めよう 幸せな結婚をするために。

そう覚悟を決めて鏡を覗く。

いつもより綺麗に装った私が映っている。

お着物か迷ったけど ホテルのスイートで簡単に両家のご挨拶のあと 両親同士 お見合いの当人同士に別れてお食事に行くらしいので ドレッシーなワンピースにした。

ホテルに着き ホテルマンに案内されて部屋へ入る。

パーラールームに通され
家政婦さんを一人連れて来ているようで 部屋の中ではその人が世話をしていた。


「はじめまして。一ノ瀬です。家内と 娘の結です」

父が挨拶する後ろに私はいるので相手のことはまだ見えない。
少し母に前に押しやられながら相手方の方へ近づい..

「はじめまして。吉川です。妻と息子の凰雅(おうが)です」

...倒れそう。

どうして 今さら。

何がしたいの。



戸惑う私の前に

しっかりした体によく似合うスーツを着て

澄んだ瞳で

私にだけ ニヤリと笑って。




「こんにちは 未来の奥さん 
    ちゃんとお利口さんに 約束は守ったのか?」

「三年間 な。ちゃんと教えろよ」と


耳元で
   私だけに そう言った。


両家の両親が歓談し始めたところだったので

凰雅さんが言った事は誰も気に留めてなかった。


未来の奥さんって....
”約束“?約束って?
した覚えがないんだけど...。あったとしても 三年前だ...。

えっ 何?
“今年大学卒業した”っていってなかった...?


凰雅さんのお父様は気さくな雰囲気の方で凰雅さんを野性的にした感じ。

お母様は華やかな人目を引く美人で凰雅さんは正にお二人を足して2で割ったふうだった。



ーーー頭の中でまとまらない考えがぐるぐる回っている。

目の前の凰雅さんは好青年を装って 私の両親に間違いなく良い印象を与えていた。

私一人蚊帳の外で 戸惑っている。

その内 両親達と私達に別れて 別々に食事に行く事になった。

確かにそんな予定だったけど...

どうしようもないけれど 二人になりたくなくて立ちすくんでしまった。

凰雅さんは そんな私の腕をとって エレベーターに乗り込む。

そのあと 有無を言わさず私を抱き締めた。

強いちからで。

「その様子だと 俺と知らずに来たのか。」
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