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大学生 それぞれの始まり 2
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翌日 凰雅さんが迎えに来た後 連れられて婚約指環を見に来ていた。
「こちらなんか如何でしょう?」
フランスのジュエリーブランド店で スタッフがにこやかにリング等を見せてくれる。
今日は凰雅さんと婚約指輪を選びに来ていて。
先だって どこのブランドがいいか聞かれたけれど 分からないのでお任せすることにした。
「どれがいい?結」
最近の凰雅さんは基本的に実に甘々で。
凰雅さんはやさしくきいてくれるけれど 全然選べない。
まだ私にはハイクラスなジュエリーは母が残してくれた物と義母に頂いた物位しか持ってなくて 自分で選ぶのは頭がくらくらしそう。
そんな事を思いながら ふと目を逸らすと どこかで見たことのあるブローチが。
えっ と思って食い入るように見た。
その瞬間 凰雅さんとスタッフが同時にその商品に目をやり
「そちらのブローチをお出し致しましょうか」
そう言う前にもうブローチを出しかけていて。
思わず凰雅さんを見る。
凰雅さんは片眉を上げてニヤリとするだけ。
驚く私をよそに スタッフは流暢にブローチの説明をしてくれた。
「素敵でございましょう?何年か前に限定でオブジェも出たんですよ。とってもご好評頂いて」
値段を私には見えないように出してくれるけど 思いきって覗き込んでみた。
スタッフが あっ と言いかけたけど。
....びっくりする程の値段で。高校生にお土産で渡す物ではない...!
わざとあんな安い包みに変えて高級だって分からないようにするなんて!
キッ と責めるように凰雅さんを睨んだ。
凰雅さんはニヤリと笑って
「気に入ったのか?もらっておくか?」
そう平然と言った。
スタッフが本気にとる前にどうにか訂正し 今日は下見という事にして店を出た。
「凰雅さん!あんなに高いってわざと分からないようにしてましたよね?」
外に出て開口一番我慢できなくて言うと
「値段を考えるな。お前気に入ってただろ?」
「分不相応です!高校生のお土産にあり得ません!それが分かってたからあんな包みにしたんでしょ?」
凰雅さんは興奮する私の肩を抱いて歩き始める。
歩きながら 前を見て言った。
「俺は出来ることは何だってしてやりたいんだ お前に。」
その声の低さに どきり とした...。
「たまたま見かけたショウウインドウにあったのが お前が喜びそうな物だったから買っただけ。お前の為に買ったのに値段を理由に貰ってもらえなかったら 俺が惨めだろう?」
惨めって...
凰雅さんに似合わない単語に違和感を覚え 思わず少し笑ってしまった。
気がつくと 凰雅さんがこちらを見ていて私の髪を撫でながらやさしく言った。
「別におかしい事じゃない。俺はいつでもそう思っている。」
ーーー 吸い込まれそうな眼差しだった。
私の記憶の奥に手を突っ込んで無理矢理引き出そうとするような....
思っている自分が一番訳が分からない。
あの時のファストフードの西陽の人だってもう知ってるのに
戸惑いながら凰雅さんをじっと見つめた。
でも それ以上 何も答えは出なくて...
「大事にしてねえのか?」
「してるよ!お気に入りだもん!」
凰雅さんの問いかけに 即 言い返すと
「なら充分だ。」
そう言って凰雅さんは機嫌よく笑った。
車に乗り込んでから話題を変えられ 頭の隅に引っ掛かりを感じながら 凰雅さんの言った事を考えて
結局随分前に貰ったものだし 今さらどうこうしずらく。
.....大切にする事で折り合いをつけることにした。
「こちらなんか如何でしょう?」
フランスのジュエリーブランド店で スタッフがにこやかにリング等を見せてくれる。
今日は凰雅さんと婚約指輪を選びに来ていて。
先だって どこのブランドがいいか聞かれたけれど 分からないのでお任せすることにした。
「どれがいい?結」
最近の凰雅さんは基本的に実に甘々で。
凰雅さんはやさしくきいてくれるけれど 全然選べない。
まだ私にはハイクラスなジュエリーは母が残してくれた物と義母に頂いた物位しか持ってなくて 自分で選ぶのは頭がくらくらしそう。
そんな事を思いながら ふと目を逸らすと どこかで見たことのあるブローチが。
えっ と思って食い入るように見た。
その瞬間 凰雅さんとスタッフが同時にその商品に目をやり
「そちらのブローチをお出し致しましょうか」
そう言う前にもうブローチを出しかけていて。
思わず凰雅さんを見る。
凰雅さんは片眉を上げてニヤリとするだけ。
驚く私をよそに スタッフは流暢にブローチの説明をしてくれた。
「素敵でございましょう?何年か前に限定でオブジェも出たんですよ。とってもご好評頂いて」
値段を私には見えないように出してくれるけど 思いきって覗き込んでみた。
スタッフが あっ と言いかけたけど。
....びっくりする程の値段で。高校生にお土産で渡す物ではない...!
わざとあんな安い包みに変えて高級だって分からないようにするなんて!
キッ と責めるように凰雅さんを睨んだ。
凰雅さんはニヤリと笑って
「気に入ったのか?もらっておくか?」
そう平然と言った。
スタッフが本気にとる前にどうにか訂正し 今日は下見という事にして店を出た。
「凰雅さん!あんなに高いってわざと分からないようにしてましたよね?」
外に出て開口一番我慢できなくて言うと
「値段を考えるな。お前気に入ってただろ?」
「分不相応です!高校生のお土産にあり得ません!それが分かってたからあんな包みにしたんでしょ?」
凰雅さんは興奮する私の肩を抱いて歩き始める。
歩きながら 前を見て言った。
「俺は出来ることは何だってしてやりたいんだ お前に。」
その声の低さに どきり とした...。
「たまたま見かけたショウウインドウにあったのが お前が喜びそうな物だったから買っただけ。お前の為に買ったのに値段を理由に貰ってもらえなかったら 俺が惨めだろう?」
惨めって...
凰雅さんに似合わない単語に違和感を覚え 思わず少し笑ってしまった。
気がつくと 凰雅さんがこちらを見ていて私の髪を撫でながらやさしく言った。
「別におかしい事じゃない。俺はいつでもそう思っている。」
ーーー 吸い込まれそうな眼差しだった。
私の記憶の奥に手を突っ込んで無理矢理引き出そうとするような....
思っている自分が一番訳が分からない。
あの時のファストフードの西陽の人だってもう知ってるのに
戸惑いながら凰雅さんをじっと見つめた。
でも それ以上 何も答えは出なくて...
「大事にしてねえのか?」
「してるよ!お気に入りだもん!」
凰雅さんの問いかけに 即 言い返すと
「なら充分だ。」
そう言って凰雅さんは機嫌よく笑った。
車に乗り込んでから話題を変えられ 頭の隅に引っ掛かりを感じながら 凰雅さんの言った事を考えて
結局随分前に貰ったものだし 今さらどうこうしずらく。
.....大切にする事で折り合いをつけることにした。
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