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大学生 近づく心 Ⅱ ー2
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彼は私の剣幕にぎょっとした後 軽く頷き
「大切な人なんだね?間違いない?」
「はい。私の命よりも」
「君の命よりも?」
何故そんなふうに確認するのかわからないけど
私の心の中を見つめるように私の瞳を見つめた。
私は気がついたらまた涙があふれていて 見られないようごしごし拭う。
大人として扱って欲しかったから泣き落としはないなと思ったから。
気持ちが伝わったのか 彼は今度は深くゆっくり頷いた。
彼の名前は 佐藤隆。
26歳で日本警察の特殊部隊SATにいたらしい。
今はやりたい事があって退職して似たような特殊な仕事に就いていると言う。
今回は立て籠りの人質にクライアントがいてどうにか無傷で連れ帰る目的で。
...なんたる偶然。凄い人に出会ってしまった。
でもそんなにぺらぺらと私に話していいのだろうか。
「ホテルは?」
空港に着いて 佐藤さんに問われ まだ と答えると
「今から言付けがあってアナンタラ サイアム ホテル
に電話するけど同じホテルで良ければ取ろうか?大使館に近いし」
と親切に言ってくれて
「助かります。狭い部屋でいいので」
とお願いした。
佐藤さんは驚いた顔をして不思議そうに暫く黙って。
...きっと 凰雅さん達と似たような金銭感覚の人なんだろうと感じた。
「了解。何日滞在することになるか分からないもんね。でもタイのホテルは香港とかよりかなり安いから気が向いたらいい部屋に変えるといいよ」
それからにこやかに笑って言った。
「大切な人なんだね?間違いない?」
「はい。私の命よりも」
「君の命よりも?」
何故そんなふうに確認するのかわからないけど
私の心の中を見つめるように私の瞳を見つめた。
私は気がついたらまた涙があふれていて 見られないようごしごし拭う。
大人として扱って欲しかったから泣き落としはないなと思ったから。
気持ちが伝わったのか 彼は今度は深くゆっくり頷いた。
彼の名前は 佐藤隆。
26歳で日本警察の特殊部隊SATにいたらしい。
今はやりたい事があって退職して似たような特殊な仕事に就いていると言う。
今回は立て籠りの人質にクライアントがいてどうにか無傷で連れ帰る目的で。
...なんたる偶然。凄い人に出会ってしまった。
でもそんなにぺらぺらと私に話していいのだろうか。
「ホテルは?」
空港に着いて 佐藤さんに問われ まだ と答えると
「今から言付けがあってアナンタラ サイアム ホテル
に電話するけど同じホテルで良ければ取ろうか?大使館に近いし」
と親切に言ってくれて
「助かります。狭い部屋でいいので」
とお願いした。
佐藤さんは驚いた顔をして不思議そうに暫く黙って。
...きっと 凰雅さん達と似たような金銭感覚の人なんだろうと感じた。
「了解。何日滞在することになるか分からないもんね。でもタイのホテルは香港とかよりかなり安いから気が向いたらいい部屋に変えるといいよ」
それからにこやかに笑って言った。
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