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第二章 凰雅side 28
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今回のタイ出張はサナートからの要請で前々から予定されていた。
色んな計画の中で兎に角見に来てくれと。
一番は俺のインドでの新しい通信サービス立ち上げにも参加した実績からタイでもサナートの思うような通信サービスが出来るか。それ以外にも懸案があり そうすると片っ端から頭を突っ込む事になるから二週間は必要だろうとお互いの見解だった。
空港からサナートが差し向けた迎えの車に乗り込み用意されたホテルへ向かう。
国賓級の来客用スイートと思われるいい部屋だが今の俺にはいつになく寂しく感じた。
『凰雅!よく来てくれた!待ちわびたよ!』
早速サナートがホテルへ会いに来た。
サナートから合掌のあと熱烈なハグがあり 連れだって政府や民間企業の実質的運用に携わる人間に会いに行く。
今回の出張は一週間後竜一が合流することになっている。重要懸案が多いので初めから同行する予定だったが日本を離れられない仕事があって俺の出発時には一緒には来れなくなった。
最終日には事の次第に不備が無いか 弁護士にメールで確認する予定でいる。
具体的に事が運び出したら色んな人間を連れ立って来ることになると思う。
王宮に出向き国王陛下に挨拶を済ませて実質的な窓口となる人物達からの聞き取りが始まった。
夜には国王主催で代理の王太子殿下がもてなす食事会があり 彼の見聞を広めるべく今回の目的をサナートが話題に組み込んで伝えていた。
そんな時でもふと頭を過るのは結の事。
...連れて来ればよかった。
昼間は俺が居なくても 夜には会えてお互いの気分転換にもなるし。
何より俺のモチベーションが違う。
結だって俺がいなくて寂しい思いをしてるんじゃないか?
里美に任せたとは言え俺とは違う。
次の出張には必ず連れて来よう。
その方が仲直りだってすぐできる。
結 お前も同じ思いでいて欲しい と思う。
そんな毎日をこなしながら夜になると溜め息が出る。
今回の出張では結のいない寂しさを誤魔化すように毎晩の食事会や領事館の招きにも応じている。
きっかけを逃して結にはメールもしていない。
今回ぐらいは俺のいない寂しさを存分に味わったらいい。
いい機会だ。
ふん
たっぷり味わって俺の必要性をひしひしと感じろ。
明日には竜一が来てやっと帰国まで半分経過 ってとこか。
...おせーな。
時間の経過が遅くて疲れる。
結のいない空間は虚しくて息苦しい...
アメリカ大使館でパーティーに呼ばれ名刺の交換やらタイでの仕事の予定を尋ねられ話せる範囲で話題にする。
サナートは生憎の体調不良で途中退席。
まあそう言う時も有るわな
明日にでも良くなってればいいが....。
俺もそろそろお暇しようかと思い始めた時 玄関口の方から派手な破壊音と共に悲鳴が聞こえた。
ただ事ではなかった。
誰もが身体中に力が入り身動きさえも出来ていない。
会場内の喧噪は一気に消え失せ廊下から沢山の足音の後 雑に会場のドアが開けられた。それから 機関銃を持った何人もの男達が銃口を俺達に向けた。
....発砲はしなかったが
会場内の空気は一気に緊迫した。
ーーー犯人達は人質を手荒に扱う気はないらしい。
携帯電話やタブレット、パソコンは早々に没収され通信手段を失う。
それからすぐに実行犯から人質へ英語でメッセージが読み上げられた。
水や食事 トイレ等最低限の保証はする。
反抗しなければ傷つけることはしない。
それを聞いて人質となった人は少しだけ体の力を抜く。
人質は全て今回の会場となっていたサロンに集められ食物倉庫からは言葉通りに大量のミネラルウォーターが運び込まれた。
部屋の中央に集められ寝るときはごろ寝。
トイレへは見張り付きでいつでも行ける。毛布は大使館の非常用が沢山運び込まれた。
人質にしては待遇は悪くないのだろう。が 過ごしやすい訳がない。
自由を取り上げられれベットもなく個室もなく風呂もない。
これじゃあ 結に会いに行けない。
今頃情報が伝わって泣いているんじゃないか と思うと居ても立ってもいられない。
目の前で泣いてなければ抱き締める事も撫でてやることも出来ないじゃねえか。
泣きたくなるのは俺の方だ。
『お前芹沢凰雅か?』
俺が自分の世界に入っていたとき 犯人の一人が興奮した様子で話しかけてきた。
犯人の何人かが俺に気がつき騒がしくなる。
何に興奮しているのか理解出来ない内に 部屋を出され主犯格の犯人がいる部屋へ連れ出された。
悪意のある反応ではなかったが多少の緊張感のもと主犯の男と対峙する。
呼び名はニウという男だった。
色んな計画の中で兎に角見に来てくれと。
一番は俺のインドでの新しい通信サービス立ち上げにも参加した実績からタイでもサナートの思うような通信サービスが出来るか。それ以外にも懸案があり そうすると片っ端から頭を突っ込む事になるから二週間は必要だろうとお互いの見解だった。
空港からサナートが差し向けた迎えの車に乗り込み用意されたホテルへ向かう。
国賓級の来客用スイートと思われるいい部屋だが今の俺にはいつになく寂しく感じた。
『凰雅!よく来てくれた!待ちわびたよ!』
早速サナートがホテルへ会いに来た。
サナートから合掌のあと熱烈なハグがあり 連れだって政府や民間企業の実質的運用に携わる人間に会いに行く。
今回の出張は一週間後竜一が合流することになっている。重要懸案が多いので初めから同行する予定だったが日本を離れられない仕事があって俺の出発時には一緒には来れなくなった。
最終日には事の次第に不備が無いか 弁護士にメールで確認する予定でいる。
具体的に事が運び出したら色んな人間を連れ立って来ることになると思う。
王宮に出向き国王陛下に挨拶を済ませて実質的な窓口となる人物達からの聞き取りが始まった。
夜には国王主催で代理の王太子殿下がもてなす食事会があり 彼の見聞を広めるべく今回の目的をサナートが話題に組み込んで伝えていた。
そんな時でもふと頭を過るのは結の事。
...連れて来ればよかった。
昼間は俺が居なくても 夜には会えてお互いの気分転換にもなるし。
何より俺のモチベーションが違う。
結だって俺がいなくて寂しい思いをしてるんじゃないか?
里美に任せたとは言え俺とは違う。
次の出張には必ず連れて来よう。
その方が仲直りだってすぐできる。
結 お前も同じ思いでいて欲しい と思う。
そんな毎日をこなしながら夜になると溜め息が出る。
今回の出張では結のいない寂しさを誤魔化すように毎晩の食事会や領事館の招きにも応じている。
きっかけを逃して結にはメールもしていない。
今回ぐらいは俺のいない寂しさを存分に味わったらいい。
いい機会だ。
ふん
たっぷり味わって俺の必要性をひしひしと感じろ。
明日には竜一が来てやっと帰国まで半分経過 ってとこか。
...おせーな。
時間の経過が遅くて疲れる。
結のいない空間は虚しくて息苦しい...
アメリカ大使館でパーティーに呼ばれ名刺の交換やらタイでの仕事の予定を尋ねられ話せる範囲で話題にする。
サナートは生憎の体調不良で途中退席。
まあそう言う時も有るわな
明日にでも良くなってればいいが....。
俺もそろそろお暇しようかと思い始めた時 玄関口の方から派手な破壊音と共に悲鳴が聞こえた。
ただ事ではなかった。
誰もが身体中に力が入り身動きさえも出来ていない。
会場内の喧噪は一気に消え失せ廊下から沢山の足音の後 雑に会場のドアが開けられた。それから 機関銃を持った何人もの男達が銃口を俺達に向けた。
....発砲はしなかったが
会場内の空気は一気に緊迫した。
ーーー犯人達は人質を手荒に扱う気はないらしい。
携帯電話やタブレット、パソコンは早々に没収され通信手段を失う。
それからすぐに実行犯から人質へ英語でメッセージが読み上げられた。
水や食事 トイレ等最低限の保証はする。
反抗しなければ傷つけることはしない。
それを聞いて人質となった人は少しだけ体の力を抜く。
人質は全て今回の会場となっていたサロンに集められ食物倉庫からは言葉通りに大量のミネラルウォーターが運び込まれた。
部屋の中央に集められ寝るときはごろ寝。
トイレへは見張り付きでいつでも行ける。毛布は大使館の非常用が沢山運び込まれた。
人質にしては待遇は悪くないのだろう。が 過ごしやすい訳がない。
自由を取り上げられれベットもなく個室もなく風呂もない。
これじゃあ 結に会いに行けない。
今頃情報が伝わって泣いているんじゃないか と思うと居ても立ってもいられない。
目の前で泣いてなければ抱き締める事も撫でてやることも出来ないじゃねえか。
泣きたくなるのは俺の方だ。
『お前芹沢凰雅か?』
俺が自分の世界に入っていたとき 犯人の一人が興奮した様子で話しかけてきた。
犯人の何人かが俺に気がつき騒がしくなる。
何に興奮しているのか理解出来ない内に 部屋を出され主犯格の犯人がいる部屋へ連れ出された。
悪意のある反応ではなかったが多少の緊張感のもと主犯の男と対峙する。
呼び名はニウという男だった。
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