完璧なお見合い結婚〈完全完結〉9/12完全完結しました！

大学生 8

最低....!

何も変わってない！

こんな人大嫌い...!


こんな人を好きだなんて　ずっと忘れられないなんて..

悔しくて涙が出てくる。

脚に置かれた手を振り払い

絶対こんな人に負けない...!

そんな気持ちで睨みつけた。





...暫くにらみ合いが続いて　

凰雅さんが溜め息をついて 私を抱き締めた。

かすれるような切なそうな声で言う。

「何で男作ったんだ..?見合いするから付き合わないんじゃなかったのか?」

痛いぐらいの力で抱き締められ

凰雅さんの切ない声に翻弄される。

「やめて..！凰雅さんは凰雅さんに合った人を構ってたらいいじゃない...！私は無理！」

凰雅さんは顔をあげて間近で私を見る。

「何が無理なんだ？俺に合った人ってなんだ？」

「私は私だけと誠実な関係を築いていける人じゃないと無理なの...！凰雅さんは違うじゃない...！理解してくれる人と」

最後の言葉は凰雅さんのキスに飲み込まれて言えなかった。


さっきから凰雅さんの電話が何度もしつこくなり続けている。


三年振りなのに　まるで昨日の続きのような話の展開って何？

かぶり付く様にキスされ　あっと言う間に舌を絡ませる。

私の舌は逃げようとした。

でも　執拗に追って来るからとてもじゃないけれど逃げるなんてできなくて。

力尽きて　されるがままになって。

「結...」

そんな愛しそうに呼ばないで。

心が震えて　もう限界で　

凰雅さんがしつこくなり続ける電話を取り出そうとした隙に　車を飛びだした。