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第一話
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まるで黒い地図の様だった。鼻をつんざく酸っぱい匂いは使い古してある証拠であったが、欲望をありのままにさらけ出した赤いヒダに自分を止める術はもうなかった。
短い春だった。いや、春という季節を実感できずに、春が終わってしまった。甘い潮の香りがする初夏の浜辺に寝そべるピチピチの女体に頬を緩ませる。だが、湘南という街に酔いしれる若者達のそばを通れば自分と違った匂いがした。彼らと自分の違い。それが大学1年を無駄に終わらせたのだろう。周りの奴らはどんどん「卒業」していって武勇伝を鼻高々に話してくれるが悔しさよりもうらやましいというのが本当のところだった。歳の数だけ増えて行く、彼女いない歴。しかし最近はスマホによってある程度「悟り」を開きつつあった。しかしそれによってお財布事情がきつくなっていることもまた事実である。背に腹はかえられない。バイト、頑張るか。
大きな家だった。先輩からの紹介で家庭教師のバイトを見つけた。早速家庭教師研修を一通り受けたあと1カ月ほど待った。なかなかお声がかからないまま家庭教師のことを忘れかけていた頃、電話が来てやっと仕事先が決まった。言われるがままに来た家はうちのアパートの2倍ぐらいある大きな家だった。よしっ、覚悟を決める。インターフォンを押し、数秒が経つ。はい、綺麗な声と共に出てきたのはたわわに実った大きな果実だった。
短い春だった。いや、春という季節を実感できずに、春が終わってしまった。甘い潮の香りがする初夏の浜辺に寝そべるピチピチの女体に頬を緩ませる。だが、湘南という街に酔いしれる若者達のそばを通れば自分と違った匂いがした。彼らと自分の違い。それが大学1年を無駄に終わらせたのだろう。周りの奴らはどんどん「卒業」していって武勇伝を鼻高々に話してくれるが悔しさよりもうらやましいというのが本当のところだった。歳の数だけ増えて行く、彼女いない歴。しかし最近はスマホによってある程度「悟り」を開きつつあった。しかしそれによってお財布事情がきつくなっていることもまた事実である。背に腹はかえられない。バイト、頑張るか。
大きな家だった。先輩からの紹介で家庭教師のバイトを見つけた。早速家庭教師研修を一通り受けたあと1カ月ほど待った。なかなかお声がかからないまま家庭教師のことを忘れかけていた頃、電話が来てやっと仕事先が決まった。言われるがままに来た家はうちのアパートの2倍ぐらいある大きな家だった。よしっ、覚悟を決める。インターフォンを押し、数秒が経つ。はい、綺麗な声と共に出てきたのはたわわに実った大きな果実だった。
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