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1ー1:私がキメラになった日
◇8 VSスライム
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私はスタットを出てスタットーンに向かった。
そこはスタットから本当に近い場所にある。
きっと初心者用のダンジョンだ。
私はスキルだけじゃなくて、レベルアップも兼ねて、モンスターと戦うことにした。
「どんなモンスターが出るのかな? 楽しみ、だけどちょっと怖い」
上手く戦えるかな。私は不安だった。
だって持っている武器は短い短剣が一本だけ。
しかも包丁を使って料理はしたことあるけど、短剣で戦ったことなんてない。
ドキドキと心臓が鼓動を立てると、スタットーンに辿り着いた。
「あっ、着いた。ここがスタットーン、初心者が始めに来るダンジョン……だよね?」
私はドンドン声が小さくなってしまった。
と言うのも目の前には鬱蒼とはしていない森がある。
緑が濃く、ボサボサに膨れ上がった木の葉がビッシリ付いている。
豊かな森の証拠。
そう思ったのは良いけれど、如何にも人の気配がない。
周囲を確認してみるが人っ子一人おらず、私は孤立してしまった。
「あれ、おかしいな。なんで誰も居ないのかな?」
正直、誰かいると思っていた。
その人達に付いて行けば、モンスターにも出遭えると考えていた。
けれどやって来たは良いものの、誰も居ない。
ましてや風が吹いて木々達が揺れると、私を変に招き入れようとしているみたいに感じた。
「もしかして、ここはモンスターがいないのかな?」
モンスターの生息していないダンジョン。そんなものはきっとある。
元々考えてみれば単純で、モンスターがいる前提がおかしい。
きっとこの森にはモンスターはいないんだ。だから人が来ない。そのせいで、森が意思を持って誰かを招いている。それで、私は招かれた……なんてファンタジーな設定を考えてしまうくらいには寂しかった。
「帰った方がいいのかな……うーん、でもここまで十分掛かったから、少しくらいは短剣で戦えるように練習しよう」
私は来たついでに短剣の扱いが上手くなるよう練習することにした。
きっと練習したら上手くなれる。基本に忠実だ。
私はモンスターが居なくても良いので森の中に入ると、木の葉がガサガサと音を立てていた。
「もしかして歓迎されてる? それとも嫌われてるのかな? ここは意識を切り替えて……よし、行こう」
私は意識を変えてみた。
きっとこのスタットーンの森には何かあるんだ。
あくまでも想像力で恐怖心や猜疑心を補うと、私はいつでも短剣が握れるように腰のベルトに差し込んで、周囲を警戒しながら進んだ。
「なんにもいない」
しかし警戒の余地が要らないくらい、なんにも居ないし出て来ない。
草木が揺れることも無い。
川のせせらぎなんかもない。
あるのは木々の合間に開けた道と、陽射しだけ。
それ以外には何も無く、私は警戒することも止めた。
「本当にただの森なのかな? まさか、ハイキングコース!?」
ハイキングコース説が出て来た。
私は口元に手を当てると、ハッとなって点と点を一本の線で結ぶ。
これはマズい。時間無駄だ。私は困ってしまったが、警戒を解いた瞬間、急に草むらがガサゴソ揺れる。
「えっ!?」
私は短剣を手に取る。
あまりにも自然な動き過ぎて私は自分が怖くなる。
けれどそんなことは関係ない。
一体何が隠れているの? 私は警戒しつつ腰を落とすと、姿勢を屈めて睨み付ける。
「なにがいるの? もし出て来ないなら、私の方から……」
ちょっとだけ物騒な言葉が口走る。
私は一切視線を外すこと無く睨み付けていると、草むらの中から何かが飛び出す。
それは青いゼリー質の塊。にもかかわらず黒い豆粒が二つもあり、果敢にも? 私に攻撃してきた。そう、飛び掛かって来たのだ。
「うわぁ!?」
私は驚いて短剣を振り下ろす。
すると青いゼリー質の何かは簡単に吹き飛ばされた。
「プギュゥ!」
「プギュゥ? えっ、もしかして……」
青いゼリー質の何か。私はそれを知っている。
それにしてもまさか出遭えるなんて。
私はちょっと嬉しかった。
「スライムだ。スライムだ! 凄い、超メジャーなモンスターだよね!?」
私は興奮してしまった。
だって相手はスライムだ。一見弱そうに見えるけど、実際如何なのかな?
私は目をキラキラさせると、人畜無害の塊のように見えるスライムに短剣を向けるのを止めた。
「プギュゥ!」
「うわぁ、いきなりなに!?」
するといきなりスライムは飛び掛かる。
まさかの超好戦的で、黒い二つの目をで睨み付けると、私に体当たりをする。
防具なんて付けない普通の服だけどきっと当たると痛い。
私はそう思い短剣を構えると、スライムの体当たり攻撃を喰らう。
「痛い……くない? あれ、ダメージ〇?」
私はスライムの体当たりをもろに喰らった。
けれどダメージは一切無い。
むしろくすぐったく感じてしまい不思議な気持ちに陥ると、私はそのままスライムを逃がさまいと捕まえた。
「あっ、待って逃げないで。捕まえた」
スライムを捕まえるのは簡単だった。
体当たりをしてきたのでそのまま腕の中に閉じ込める。
プルンプルンとした冷たい体が気持ちよく、私はギュッと抱き締める。
その間もスライムは暴れ続け、藻掻いて脱出を試みる。ずっと好戦的で、油断も? 隙も? 無いのかな。
「もう、逃げないでよ。……あっ、でも倒さないと経験値が……うーん、どうしたら」
「プギュゥ、プギュゥ!」
「あっ、待ってよ。だから暴れない……うわぁ!」
「プギュゥゥゥゥゥゥゥぅぅぅゥゥゥゥゥッ……」
スライムは逃げようと必死だった。
その瞬間、私は腕を滑らせる。
するとスライムの体がムニュっと歪んだのだが、直後引っ張り過ぎて千切れてしまった。
スライムは断末魔を上げる。
それが最後の奇声になった。
青白い光の粒子を迸らせると、スライムの姿は無く、代わりに経験値ウィンドウが表示される。
——レベルアップ! “アキラ”のレベルが2になりました——
——ドロップアイテム獲得! スライムの体液を獲得しました——
「そんなの聞いてないよ! えっ、武器は関係無いの!?」
私は困惑が抑えきれなかった。
まさかのまさか、武器が無くてもモンスターを倒してしまった。
これは偶然なのだろうか。私は一人で疑問の渦に飲まれると、続けざまにアナウンスが鳴る。
——固有スキル:【キメラハント】が新しいスキルを獲得しました——
——適合率判定の結果、スキルとの相性を確認し、固有スキル:【キメラハント】に、スライム:【半液状化】を追加しました——
「これは一体なに?」
次に表示されたのは私の固有スキル問題だった。
【キメラハント】がスキルを獲得したらしい。
しかも今倒したスライムからのようで、何となく想像ができるスキル内容だった。
「もしかして、こんな風にして強化されるスキルなのかな? でも一体なんの意味があるの?」
正直、だからなにって話だった。
未だに【キメラハント】がなんなのか分かっていない。
首を捻る私。スライムを予期しない形で倒してしまったことも相まってかあまり気持ち良くない。ムッとする中、私は意識を切り替える。
「気分転換にもう少し歩いてみようかな」
私は当てもなく歩くことにした。
とにかく気晴らしでしかない。
それでも充分で、私はスタットーンの森を歩き続けてみた。
そこはスタットから本当に近い場所にある。
きっと初心者用のダンジョンだ。
私はスキルだけじゃなくて、レベルアップも兼ねて、モンスターと戦うことにした。
「どんなモンスターが出るのかな? 楽しみ、だけどちょっと怖い」
上手く戦えるかな。私は不安だった。
だって持っている武器は短い短剣が一本だけ。
しかも包丁を使って料理はしたことあるけど、短剣で戦ったことなんてない。
ドキドキと心臓が鼓動を立てると、スタットーンに辿り着いた。
「あっ、着いた。ここがスタットーン、初心者が始めに来るダンジョン……だよね?」
私はドンドン声が小さくなってしまった。
と言うのも目の前には鬱蒼とはしていない森がある。
緑が濃く、ボサボサに膨れ上がった木の葉がビッシリ付いている。
豊かな森の証拠。
そう思ったのは良いけれど、如何にも人の気配がない。
周囲を確認してみるが人っ子一人おらず、私は孤立してしまった。
「あれ、おかしいな。なんで誰も居ないのかな?」
正直、誰かいると思っていた。
その人達に付いて行けば、モンスターにも出遭えると考えていた。
けれどやって来たは良いものの、誰も居ない。
ましてや風が吹いて木々達が揺れると、私を変に招き入れようとしているみたいに感じた。
「もしかして、ここはモンスターがいないのかな?」
モンスターの生息していないダンジョン。そんなものはきっとある。
元々考えてみれば単純で、モンスターがいる前提がおかしい。
きっとこの森にはモンスターはいないんだ。だから人が来ない。そのせいで、森が意思を持って誰かを招いている。それで、私は招かれた……なんてファンタジーな設定を考えてしまうくらいには寂しかった。
「帰った方がいいのかな……うーん、でもここまで十分掛かったから、少しくらいは短剣で戦えるように練習しよう」
私は来たついでに短剣の扱いが上手くなるよう練習することにした。
きっと練習したら上手くなれる。基本に忠実だ。
私はモンスターが居なくても良いので森の中に入ると、木の葉がガサガサと音を立てていた。
「もしかして歓迎されてる? それとも嫌われてるのかな? ここは意識を切り替えて……よし、行こう」
私は意識を変えてみた。
きっとこのスタットーンの森には何かあるんだ。
あくまでも想像力で恐怖心や猜疑心を補うと、私はいつでも短剣が握れるように腰のベルトに差し込んで、周囲を警戒しながら進んだ。
「なんにもいない」
しかし警戒の余地が要らないくらい、なんにも居ないし出て来ない。
草木が揺れることも無い。
川のせせらぎなんかもない。
あるのは木々の合間に開けた道と、陽射しだけ。
それ以外には何も無く、私は警戒することも止めた。
「本当にただの森なのかな? まさか、ハイキングコース!?」
ハイキングコース説が出て来た。
私は口元に手を当てると、ハッとなって点と点を一本の線で結ぶ。
これはマズい。時間無駄だ。私は困ってしまったが、警戒を解いた瞬間、急に草むらがガサゴソ揺れる。
「えっ!?」
私は短剣を手に取る。
あまりにも自然な動き過ぎて私は自分が怖くなる。
けれどそんなことは関係ない。
一体何が隠れているの? 私は警戒しつつ腰を落とすと、姿勢を屈めて睨み付ける。
「なにがいるの? もし出て来ないなら、私の方から……」
ちょっとだけ物騒な言葉が口走る。
私は一切視線を外すこと無く睨み付けていると、草むらの中から何かが飛び出す。
それは青いゼリー質の塊。にもかかわらず黒い豆粒が二つもあり、果敢にも? 私に攻撃してきた。そう、飛び掛かって来たのだ。
「うわぁ!?」
私は驚いて短剣を振り下ろす。
すると青いゼリー質の何かは簡単に吹き飛ばされた。
「プギュゥ!」
「プギュゥ? えっ、もしかして……」
青いゼリー質の何か。私はそれを知っている。
それにしてもまさか出遭えるなんて。
私はちょっと嬉しかった。
「スライムだ。スライムだ! 凄い、超メジャーなモンスターだよね!?」
私は興奮してしまった。
だって相手はスライムだ。一見弱そうに見えるけど、実際如何なのかな?
私は目をキラキラさせると、人畜無害の塊のように見えるスライムに短剣を向けるのを止めた。
「プギュゥ!」
「うわぁ、いきなりなに!?」
するといきなりスライムは飛び掛かる。
まさかの超好戦的で、黒い二つの目をで睨み付けると、私に体当たりをする。
防具なんて付けない普通の服だけどきっと当たると痛い。
私はそう思い短剣を構えると、スライムの体当たり攻撃を喰らう。
「痛い……くない? あれ、ダメージ〇?」
私はスライムの体当たりをもろに喰らった。
けれどダメージは一切無い。
むしろくすぐったく感じてしまい不思議な気持ちに陥ると、私はそのままスライムを逃がさまいと捕まえた。
「あっ、待って逃げないで。捕まえた」
スライムを捕まえるのは簡単だった。
体当たりをしてきたのでそのまま腕の中に閉じ込める。
プルンプルンとした冷たい体が気持ちよく、私はギュッと抱き締める。
その間もスライムは暴れ続け、藻掻いて脱出を試みる。ずっと好戦的で、油断も? 隙も? 無いのかな。
「もう、逃げないでよ。……あっ、でも倒さないと経験値が……うーん、どうしたら」
「プギュゥ、プギュゥ!」
「あっ、待ってよ。だから暴れない……うわぁ!」
「プギュゥゥゥゥゥゥゥぅぅぅゥゥゥゥゥッ……」
スライムは逃げようと必死だった。
その瞬間、私は腕を滑らせる。
するとスライムの体がムニュっと歪んだのだが、直後引っ張り過ぎて千切れてしまった。
スライムは断末魔を上げる。
それが最後の奇声になった。
青白い光の粒子を迸らせると、スライムの姿は無く、代わりに経験値ウィンドウが表示される。
——レベルアップ! “アキラ”のレベルが2になりました——
——ドロップアイテム獲得! スライムの体液を獲得しました——
「そんなの聞いてないよ! えっ、武器は関係無いの!?」
私は困惑が抑えきれなかった。
まさかのまさか、武器が無くてもモンスターを倒してしまった。
これは偶然なのだろうか。私は一人で疑問の渦に飲まれると、続けざまにアナウンスが鳴る。
——固有スキル:【キメラハント】が新しいスキルを獲得しました——
——適合率判定の結果、スキルとの相性を確認し、固有スキル:【キメラハント】に、スライム:【半液状化】を追加しました——
「これは一体なに?」
次に表示されたのは私の固有スキル問題だった。
【キメラハント】がスキルを獲得したらしい。
しかも今倒したスライムからのようで、何となく想像ができるスキル内容だった。
「もしかして、こんな風にして強化されるスキルなのかな? でも一体なんの意味があるの?」
正直、だからなにって話だった。
未だに【キメラハント】がなんなのか分かっていない。
首を捻る私。スライムを予期しない形で倒してしまったことも相まってかあまり気持ち良くない。ムッとする中、私は意識を切り替える。
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