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1ー1:私がキメラになった日
◇12 「ゲームって楽しいな」
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「ううっ……あれ!?」
私は目を開けると、スタットに戻っていた。
しかも噴水を前にしているから、きっとここは噴水広場。
何が如何なっているのか全く分からないけれど、如何やら私は帰って来たらしい。
不思議だなと思ってしまうが、なにはともあれ楽しかった。
「まさかスタットから一番近くのダンジョンで、こんな冒険ができるなんて……誰が想像したんだろう?」
もしかすると運営はこのワクワク感を楽しんで欲しかったんじゃないかな。
だけどあの森に立ち入ったのは、今日は私だけらしい。
そのおかげか、森はまるで生き物の様に私に色んな姿を見せてくれた。
だからだろうか。噴水広場に何故戻って来たのか、そんな理由も置いてけぼりにしていた。
「よく分からないけど、楽しかったな。そろそろログアウトしようかな」
私はメニューを表示すると、ログアウトを探す。
一番下に表示されていたので指でポンと弾く。
すると——本当にログアウトされますか?—— と表示されたので、“はい”を押して私の意識がCUの世界からログアウトされた。
「ううっ……戻って来た?」
瞼を開けると、ゴーグル越しに天井が見える。
私はベルト型ゴーグルを外すと、腕のVRドライブを見る。
スマートウォッチの腕時計型VRドライブは機能しているけれど、ゲームからは無事に出られたらしい。
私は安堵すると、腕を伸ばした。
「うーん、ああ、面白かった」
私は満足感に浸っていた。
と言うのも単純で、意外にもCUが面白かったのだ。
実際、プレイしてみると烈火から聞いていた以上に楽しくて仕方がなく、一日の最大連続ログイン時間が決まっていなければ、いつまでも遊んでしまう人も居ると思った。
「これ、烈火も早く遊びたいだろうな。さてと、ご飯食べよう……って、もうこんな時間!?」
私は冷蔵庫に入っている作り置きしていた食事を取り出そうとした。
すると壁に掛かった時計が目に留まる。
時間がなんと二時間以上も進んでいる。
私は唖然とすると、CUの恐ろしさを身に染みた。
「ま、まさか、二時間も経ってるなんて。楽しいけど、恐ろしい……」
ガチで体感時間がほぼ同じだった。
そのせいだろうか。一日を余分に過ごした気もする。
けれど私に後悔は無く、冷蔵庫に入っているカレーを温めに向かった。
カタカタカタカタ!
キーボードを打つ音が広い部屋に響く。
時刻は夜も二十二時を回っている。
如何やら遅くまで残業をしてしまったようで、妙にノリが弾んでしまい、私は久々の感覚に心躍ってしまいました。
「もうこんな時間ですか。私もそろそろ帰りましょう」
そう言うと、私はパソコンを切ります。
今日の仕事も上々で、株価もかなり好調でした。
おまけに得られた情報も豊富で、マーケティングには最適です。
「それにしても、昨日は会えてよかったですね」
私は木製のポールハンガー掛かった一眼レフカメラを取ります。
昨日撮った写真はとても良い桜の木が映っています。
ですがそんなものは今は二の次です。
盗撮していた少女の写真を取り出し、私はニヤついてしまいました。
「懐かしいですね。この街に住んでいるのは知っていましたが、こんな偶然があるんですね。いえ、それは違いますか。これは私が引き寄せた必然です」
私は自分でそう言い切れました。
そのおかげでしょうか。今日の残業は悪くないのです。
「そう言えば、私が頼んでいたものは届いたでしょうか?」
私は自分が送ったものが届いているのか、少し不安でした。
とは言え、うちの会社の子会社の配送会社です。
きっと届いていることでしょう。
「いつか私も向こうで会えるでしょうか? その時は、彼女も一緒に…ふふっ」
自分一人が残った部屋の中で、私は笑みを浮かべていた。
あまりにも気持ちが悪い姿だろう。
しかしこの姿を見る人は誰も居ない。
何せこのビルの中に人間は私しかおらず、ましてやここは最上階。
故に、一人愉悦を漏らしても、咎めることは無いのだった。
私は目を開けると、スタットに戻っていた。
しかも噴水を前にしているから、きっとここは噴水広場。
何が如何なっているのか全く分からないけれど、如何やら私は帰って来たらしい。
不思議だなと思ってしまうが、なにはともあれ楽しかった。
「まさかスタットから一番近くのダンジョンで、こんな冒険ができるなんて……誰が想像したんだろう?」
もしかすると運営はこのワクワク感を楽しんで欲しかったんじゃないかな。
だけどあの森に立ち入ったのは、今日は私だけらしい。
そのおかげか、森はまるで生き物の様に私に色んな姿を見せてくれた。
だからだろうか。噴水広場に何故戻って来たのか、そんな理由も置いてけぼりにしていた。
「よく分からないけど、楽しかったな。そろそろログアウトしようかな」
私はメニューを表示すると、ログアウトを探す。
一番下に表示されていたので指でポンと弾く。
すると——本当にログアウトされますか?—— と表示されたので、“はい”を押して私の意識がCUの世界からログアウトされた。
「ううっ……戻って来た?」
瞼を開けると、ゴーグル越しに天井が見える。
私はベルト型ゴーグルを外すと、腕のVRドライブを見る。
スマートウォッチの腕時計型VRドライブは機能しているけれど、ゲームからは無事に出られたらしい。
私は安堵すると、腕を伸ばした。
「うーん、ああ、面白かった」
私は満足感に浸っていた。
と言うのも単純で、意外にもCUが面白かったのだ。
実際、プレイしてみると烈火から聞いていた以上に楽しくて仕方がなく、一日の最大連続ログイン時間が決まっていなければ、いつまでも遊んでしまう人も居ると思った。
「これ、烈火も早く遊びたいだろうな。さてと、ご飯食べよう……って、もうこんな時間!?」
私は冷蔵庫に入っている作り置きしていた食事を取り出そうとした。
すると壁に掛かった時計が目に留まる。
時間がなんと二時間以上も進んでいる。
私は唖然とすると、CUの恐ろしさを身に染みた。
「ま、まさか、二時間も経ってるなんて。楽しいけど、恐ろしい……」
ガチで体感時間がほぼ同じだった。
そのせいだろうか。一日を余分に過ごした気もする。
けれど私に後悔は無く、冷蔵庫に入っているカレーを温めに向かった。
カタカタカタカタ!
キーボードを打つ音が広い部屋に響く。
時刻は夜も二十二時を回っている。
如何やら遅くまで残業をしてしまったようで、妙にノリが弾んでしまい、私は久々の感覚に心躍ってしまいました。
「もうこんな時間ですか。私もそろそろ帰りましょう」
そう言うと、私はパソコンを切ります。
今日の仕事も上々で、株価もかなり好調でした。
おまけに得られた情報も豊富で、マーケティングには最適です。
「それにしても、昨日は会えてよかったですね」
私は木製のポールハンガー掛かった一眼レフカメラを取ります。
昨日撮った写真はとても良い桜の木が映っています。
ですがそんなものは今は二の次です。
盗撮していた少女の写真を取り出し、私はニヤついてしまいました。
「懐かしいですね。この街に住んでいるのは知っていましたが、こんな偶然があるんですね。いえ、それは違いますか。これは私が引き寄せた必然です」
私は自分でそう言い切れました。
そのおかげでしょうか。今日の残業は悪くないのです。
「そう言えば、私が頼んでいたものは届いたでしょうか?」
私は自分が送ったものが届いているのか、少し不安でした。
とは言え、うちの会社の子会社の配送会社です。
きっと届いていることでしょう。
「いつか私も向こうで会えるでしょうか? その時は、彼女も一緒に…ふふっ」
自分一人が残った部屋の中で、私は笑みを浮かべていた。
あまりにも気持ちが悪い姿だろう。
しかしこの姿を見る人は誰も居ない。
何せこのビルの中に人間は私しかおらず、ましてやここは最上階。
故に、一人愉悦を漏らしても、咎めることは無いのだった。
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