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2ー3:ユニゾンハートは止まらない
◇72 PvPが終わらない
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「今のは……まさかな」
アキラとリボルグ。二人のPvPを最後まで俺は見届けていた。
もちろん、隠れて見ていたので、確かなことは言えない。
けれど、アキラとリボルグ。二人の戦いは、最終的に呆気なく終わった。
(リボルグが負けた……嘘だろ)
正直、リボルグが負けるとは思わなかった。
お互いに死力を尽くしていたのは分かる。それでも、勝利はアキラがもぎ取った。
けれど、アキラの攻撃。あの“技”。俺は胸騒ぎがした。
「もし、あの技が本物だとすれば……あの人の親友の……少し、引っ掛けてみるか」
俺はあまりよろしくない行為をした。
戦いが終わり、周囲からの冷淡な視線にさらされるアキラを脇目に、怪しい行動を続けた。
そう、手元にキーボードを用意すると、カタカタとキーを打ち込んだ。
「えっと、終わっていいんだよね?」
私はリボルグさんを無事に倒した。
だけど気持ちの良い倒した方じゃない。
リボルグさんの倒され方も、本気で命の危機を感じてしまい、見ていた観客達の視線も、少し冷たく感じた。
「やったね、アキラ!」
そんな中、フェルノが親指を立てた。
笑顔で私の勝利を讃えてくれると、少しだけホッとする。
隣に立つNightの目が気持ち悪かったけど、私は気にせずに傍に寄ろうとした。
「おい、アキラ。今のはなんだったんだ?」
「今のって?」
「あの男を、リボルグを一発でKOした技だ。なんだ、なにか隠していたスキルか?」
「ううん、違うよ。アレは普通に……あれ?」
私は異変を感じ取った。
それもその筈、Nightとフェルノ。二人の下に戻ろうとするも、未だにバリアが消えていない。
首を捻り、気にせずに出ようとするが、私はバリアの外に出ることができず、見えている障壁にぶつかった。
「うわぁ!?」
バリアに鼻先をぶつけた。
普通に痛い。壁に激突したみたいで、鼻先が真っ赤になる。
目から小さい涙が流れると、私はグスンと鼻を鳴らす。
「い、痛いよ……」
「どうなってるんだ? どうしてPvPが終わったのに」
「このバリアって、消えないの?」
「いや、消える筈だ。だが、これは一体……」
外からもバリアに触ることができた。
このバリア―・フィールドは、特定のフィールドを仕切るために使われる。
例えばPvPだ。外部の関係の無いプレイヤーやNPCに被害が出ないようにするため、PvPの際には展開された。
「消えないな」
「ええ、それじゃあ私、閉じ込められちゃったの!? そんなの困るよ」
「私に言うな。うーん、運営側が修正してくれるのを待つか。まあ、そこまで気にしなくていいバグだろうから、とりあえず報告だけするぞ」
「私のとっては一大事なんだけど!」
Nightが余りにも冷静過ぎて怖い。
もちろん私にそんな達観した姿勢はできないし、慌てふためく様子から、見ていたプレイヤーやNPCもざわつく。
「おい、マジで大丈夫か?」
「このままってヤバくない?」
「な、なんとかしてあげないと」
「おーい、嬢ちゃん。大丈夫か!」
私が一撃でリボルグさんを倒した時は、全員静まり返っていた。
ヤバい奴を見る目をされ、怖がられてしまった。
けれど今は凄く優しくて、私はホッとする。
でも、如何したらいいのかな? 早く助けて欲しいと、誰かにお願いする。
「あっ、そう言えば……あの!」
こうなってしまった以上、暇を潰すしかない。
そう思った私は、リボルグさんの仲間に声を掛けた。
「な、なんでゲスか?」
「リボルグさんのこと、ごめんなさい。まさか、あんなことになっちゃうなんて思わなくて。……大丈夫ですよね?」
私はリボルグさんを痛めつけた? つまりは無いけど、やり過ぎてしまったことを反省する。
するとリボルグさんの仲間は奇妙な笑いを浮かべた。
「ゲースゲスゲスゲス。大丈夫でゲスよ。MPが〇になっても、早々死ぬことは無いでゲス」
「んが。死なない……筈」
「は、筈?」
「まあ、死んだとしても、アキラのせいじゃないでゲスよ。最初の契約書に書いてあるでゲスから」
なんだか怖い話をしていた。
私は全身が身震いし、自分の保身も考える。
まさか私、人殺しになっちゃう? 捕まっちゃう? 色々想像するけど、心配しても仕方が無い。ここは信じてみよう……誰に? 自問自答が行き過ぎて、震えが止まらなかった。
「それにしても大変でゲスね」
「はい。あの、これからどうしたら」
「そうでゲスな。とりあえずリボルグには後で謝らせに行くでゲス。それでいいでゲスか?」
「わ、私は大丈夫です」
なんだ、凄くいい人達だ。
リボルグさんもそうだったけど、別に卑怯な人達じゃない。
雰囲気と化言葉遣いとか、たまたま私と意見が合わなくて衝突しただけ。
どちらも正義を持っていると分かると、心が柔らかくなる。
「ゴレイム、これからどうするでゲス?」
「んがっ? とりあえず、このバリアを……なんか来た?」
「ゲス? これは……なんでゲスか!?」
すると急にリボルグさんの仲間達は慌てた。
簡単な雑談をしていたのだが、突然目を見開く。
何かあったのかな? 私は声を掛けようとするが、二人はバリアの内側に入って来た。
「仕方ないでゲスね」
「……乗らない」
「仕方ないでゲスよ。ちょっと交渉してみるでゲス」
バリアの中に足を踏み入れると、私は腰を抜かしそうになる。
もちろん周りに居た人達全員もだ。
普通、外からバリアの中に入ることはできない。弾かれてしまって、吹き飛ばされる。
とは言え、完全に入れない訳じゃない。
バリアの中にいる人が許可したり、外から強引なパワープレイでバリアを破壊することだってできる。
けれどそんな真似、普通しない。
私はなにが起きているのか分かっていないが、“交渉”の意味を考える。
「あの、なにかありましたか?」
「あったでゲスよ。面倒でゲスが、小生達とも戦ってもらえないでゲスか?」
「んがっ!」
「ええっ。な、なんでですか!?」
「それは小生達が訊きたいでゲス。ただ、このバリアが消えない原因は、ソイツのせいでゲス」
「そ、ソイツ? もしかして運営の人……」
何故かリボルグさんの仲間とも戦う羽目になってしまう。
私は別けも分からないのだが、リボルグさんの仲間も分かっていない。
理由は定かではない。だけど、もっと別の視点から、私達が戦うことを義務にしているみたいだ。
「運営の人説は合っているかもでゲス」
「本当ですか!? でもなんで私が……」
「さぁなでゲス。それに、小生達も巻き込まれた側でゲス」
「んがっ」
「そうですよね。あの、ルールは?」
お互いに乗り気ではなかった。
とは言え、運営陣の悪ノリだとすれば、ここで適当なことをすると、後で大変なことになりそう。
厳正なルールを決めることにしたのだが、やっぱり二対一は不利すぎる。
「スタンダードでいいでゲスよ」
「ハンデも付ける」
「ハンデ付けてくれるんですか!?」
「当然でゲス。小生達も、鬼じゃないでゲスよ。そうでゲスな、HP半分でどうでゲス?」
「固有スキルも使わない」
「ええっ、そんなハンデいいんですか!」
あまりにもハンデがハンデすぎた。
私はあまりにも状況が一変し、不利が無くなった……訳じゃない。
少なくとも二対一なのは変わらないので、私は如何しようかと思ったけど、もうやるしかない。
「分かりました、それでお願いします」
「ゲースゲスゲスゲスゲス。楽しむでゲスよ」
「は、はい!」
私はハキハキとしたいい返事をする。
するとNightとフェルノは、私に叫んだ。
「アキラ、やるのか!?」
「だって、やるしかないでしょ?」
「頑張ってねー、アキラー」
「うん。さっきみたいにやってみるよ」
そう上手く行くかは分からない。
少なくとも、油断しちゃダメだ。
私は頬をパンと叩き、気合を入れ直すと、目の前の二人が恐ろしく見えた。
アキラとリボルグ。二人のPvPを最後まで俺は見届けていた。
もちろん、隠れて見ていたので、確かなことは言えない。
けれど、アキラとリボルグ。二人の戦いは、最終的に呆気なく終わった。
(リボルグが負けた……嘘だろ)
正直、リボルグが負けるとは思わなかった。
お互いに死力を尽くしていたのは分かる。それでも、勝利はアキラがもぎ取った。
けれど、アキラの攻撃。あの“技”。俺は胸騒ぎがした。
「もし、あの技が本物だとすれば……あの人の親友の……少し、引っ掛けてみるか」
俺はあまりよろしくない行為をした。
戦いが終わり、周囲からの冷淡な視線にさらされるアキラを脇目に、怪しい行動を続けた。
そう、手元にキーボードを用意すると、カタカタとキーを打ち込んだ。
「えっと、終わっていいんだよね?」
私はリボルグさんを無事に倒した。
だけど気持ちの良い倒した方じゃない。
リボルグさんの倒され方も、本気で命の危機を感じてしまい、見ていた観客達の視線も、少し冷たく感じた。
「やったね、アキラ!」
そんな中、フェルノが親指を立てた。
笑顔で私の勝利を讃えてくれると、少しだけホッとする。
隣に立つNightの目が気持ち悪かったけど、私は気にせずに傍に寄ろうとした。
「おい、アキラ。今のはなんだったんだ?」
「今のって?」
「あの男を、リボルグを一発でKOした技だ。なんだ、なにか隠していたスキルか?」
「ううん、違うよ。アレは普通に……あれ?」
私は異変を感じ取った。
それもその筈、Nightとフェルノ。二人の下に戻ろうとするも、未だにバリアが消えていない。
首を捻り、気にせずに出ようとするが、私はバリアの外に出ることができず、見えている障壁にぶつかった。
「うわぁ!?」
バリアに鼻先をぶつけた。
普通に痛い。壁に激突したみたいで、鼻先が真っ赤になる。
目から小さい涙が流れると、私はグスンと鼻を鳴らす。
「い、痛いよ……」
「どうなってるんだ? どうしてPvPが終わったのに」
「このバリアって、消えないの?」
「いや、消える筈だ。だが、これは一体……」
外からもバリアに触ることができた。
このバリア―・フィールドは、特定のフィールドを仕切るために使われる。
例えばPvPだ。外部の関係の無いプレイヤーやNPCに被害が出ないようにするため、PvPの際には展開された。
「消えないな」
「ええ、それじゃあ私、閉じ込められちゃったの!? そんなの困るよ」
「私に言うな。うーん、運営側が修正してくれるのを待つか。まあ、そこまで気にしなくていいバグだろうから、とりあえず報告だけするぞ」
「私のとっては一大事なんだけど!」
Nightが余りにも冷静過ぎて怖い。
もちろん私にそんな達観した姿勢はできないし、慌てふためく様子から、見ていたプレイヤーやNPCもざわつく。
「おい、マジで大丈夫か?」
「このままってヤバくない?」
「な、なんとかしてあげないと」
「おーい、嬢ちゃん。大丈夫か!」
私が一撃でリボルグさんを倒した時は、全員静まり返っていた。
ヤバい奴を見る目をされ、怖がられてしまった。
けれど今は凄く優しくて、私はホッとする。
でも、如何したらいいのかな? 早く助けて欲しいと、誰かにお願いする。
「あっ、そう言えば……あの!」
こうなってしまった以上、暇を潰すしかない。
そう思った私は、リボルグさんの仲間に声を掛けた。
「な、なんでゲスか?」
「リボルグさんのこと、ごめんなさい。まさか、あんなことになっちゃうなんて思わなくて。……大丈夫ですよね?」
私はリボルグさんを痛めつけた? つまりは無いけど、やり過ぎてしまったことを反省する。
するとリボルグさんの仲間は奇妙な笑いを浮かべた。
「ゲースゲスゲスゲス。大丈夫でゲスよ。MPが〇になっても、早々死ぬことは無いでゲス」
「んが。死なない……筈」
「は、筈?」
「まあ、死んだとしても、アキラのせいじゃないでゲスよ。最初の契約書に書いてあるでゲスから」
なんだか怖い話をしていた。
私は全身が身震いし、自分の保身も考える。
まさか私、人殺しになっちゃう? 捕まっちゃう? 色々想像するけど、心配しても仕方が無い。ここは信じてみよう……誰に? 自問自答が行き過ぎて、震えが止まらなかった。
「それにしても大変でゲスね」
「はい。あの、これからどうしたら」
「そうでゲスな。とりあえずリボルグには後で謝らせに行くでゲス。それでいいでゲスか?」
「わ、私は大丈夫です」
なんだ、凄くいい人達だ。
リボルグさんもそうだったけど、別に卑怯な人達じゃない。
雰囲気と化言葉遣いとか、たまたま私と意見が合わなくて衝突しただけ。
どちらも正義を持っていると分かると、心が柔らかくなる。
「ゴレイム、これからどうするでゲス?」
「んがっ? とりあえず、このバリアを……なんか来た?」
「ゲス? これは……なんでゲスか!?」
すると急にリボルグさんの仲間達は慌てた。
簡単な雑談をしていたのだが、突然目を見開く。
何かあったのかな? 私は声を掛けようとするが、二人はバリアの内側に入って来た。
「仕方ないでゲスね」
「……乗らない」
「仕方ないでゲスよ。ちょっと交渉してみるでゲス」
バリアの中に足を踏み入れると、私は腰を抜かしそうになる。
もちろん周りに居た人達全員もだ。
普通、外からバリアの中に入ることはできない。弾かれてしまって、吹き飛ばされる。
とは言え、完全に入れない訳じゃない。
バリアの中にいる人が許可したり、外から強引なパワープレイでバリアを破壊することだってできる。
けれどそんな真似、普通しない。
私はなにが起きているのか分かっていないが、“交渉”の意味を考える。
「あの、なにかありましたか?」
「あったでゲスよ。面倒でゲスが、小生達とも戦ってもらえないでゲスか?」
「んがっ!」
「ええっ。な、なんでですか!?」
「それは小生達が訊きたいでゲス。ただ、このバリアが消えない原因は、ソイツのせいでゲス」
「そ、ソイツ? もしかして運営の人……」
何故かリボルグさんの仲間とも戦う羽目になってしまう。
私は別けも分からないのだが、リボルグさんの仲間も分かっていない。
理由は定かではない。だけど、もっと別の視点から、私達が戦うことを義務にしているみたいだ。
「運営の人説は合っているかもでゲス」
「本当ですか!? でもなんで私が……」
「さぁなでゲス。それに、小生達も巻き込まれた側でゲス」
「んがっ」
「そうですよね。あの、ルールは?」
お互いに乗り気ではなかった。
とは言え、運営陣の悪ノリだとすれば、ここで適当なことをすると、後で大変なことになりそう。
厳正なルールを決めることにしたのだが、やっぱり二対一は不利すぎる。
「スタンダードでいいでゲスよ」
「ハンデも付ける」
「ハンデ付けてくれるんですか!?」
「当然でゲス。小生達も、鬼じゃないでゲスよ。そうでゲスな、HP半分でどうでゲス?」
「固有スキルも使わない」
「ええっ、そんなハンデいいんですか!」
あまりにもハンデがハンデすぎた。
私はあまりにも状況が一変し、不利が無くなった……訳じゃない。
少なくとも二対一なのは変わらないので、私は如何しようかと思ったけど、もうやるしかない。
「分かりました、それでお願いします」
「ゲースゲスゲスゲスゲス。楽しむでゲスよ」
「は、はい!」
私はハキハキとしたいい返事をする。
するとNightとフェルノは、私に叫んだ。
「アキラ、やるのか!?」
「だって、やるしかないでしょ?」
「頑張ってねー、アキラー」
「うん。さっきみたいにやってみるよ」
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少なくとも、油断しちゃダメだ。
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