VRMMOのキメラさん~〜モンスターのスキルを奪える私は、いつの間にか《キメラ》とネットで噂になってました!? 【リメイク版】

水定ゆう

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3ー1:メダルハンターへの道

◇108 結果発表!:メダルハンター編

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 あれから一週間くらい経った。
 私達はNightに呼び出されて、カフェに足を運んだ。
 カフェでお茶をするなんてなかなか無いけど、一体なんの用だろう?
 カフェラテを渡しは飲みながら、隣ではフェスタがコーラを飲んで、目の前の席ではNightがコーヒーを飲んでいた。

「それでNight、今日はどうしたの?」
「そうだよー。こんなオシャレなカフェに来てさー」
「ん? ああ、ようやく発表されたんだ」
「「ようやく?」-?」

 一体何が発表されたのかは分からない。
 私もフェルノも首を捻ると、Nightはメニューを開く。
 そこからイベント欄を表示すると、まずは自分の結果を見せた。

「コレを見ろ」
「コレって、この間のイベントの結果?」
「へぇー……えっ!?」


〔イベント:メダルハンター結果発表!〕
——プレイヤー名:Night,総合メダル数:42枚,総合獲得星数:75個,総合順位:128位——


「まあ、こんなものだ」
「「どういうものなの?」」

 正直良いのか悪いのかは分からない。
 何だか中途半端な気がするけど、Nightの顔色も悪い。
 きっとダメなんだろうなと思いつつ、私とフェルノも確認した。


「えっと、私は総合メダル数が65枚。総合獲得星数が123個。総合順位が……115位!?」
「私はー、メダル数が30枚で、星数が60個。総合順位が……228位!? 低っ!」

 私とフェルノも芳しくない結果だった。
 しかも私とフェルノでとんでもない開きがある。
 互いに視線をキョロキョロすると、Nightに視線を預けた。

「Night、これはなに?」
「知るか。私が知りたい」
「私が知りたいって……えっと、Nightさん。もう少し分かりやすく欲し得て欲しいんだけど」
「だから私が知りたいといっただろ。とは言え、原因は分かっている」

 不服そうな顔をしてコーヒーを飲むNight。
 だけど流石はNightで、原因も分かっている。
 一体何が起きたのかな? そう思ってNightに訊ねると、総合ランキングを表示した。

「コレを見てくれ。特に同時一位だ」
「同時一位……うえっ!?」
「なーにこれ~?」

 Nightが表示したのは、公式が後悔している今回のイベントの総合結果。
 正直ランキングを見れば、どれくらい実力差があったのか分かる。
 けれどこれは圧倒的で、言葉を失ってしまった。


〔イベント:メダルハンター総合結果発表!〕
——この度は、弊社の企画したイベントに参加していただき誠にありがとうございました。今回のイベントでは、数多くのプレイヤーの皆様に参加していただき大変好評にございました。次回以降イベントも随時企画しておりますので、次回以降のイベントに参加していただけると幸いにございます。
つきましては、この度のイベント結果を記載させていただきます故、当事者への誹謗中傷など無いよう、誠によろしくお願い申し上げます——


「凄い保険だね」
「そうだな。だが問題はその先だ」
「先? うわぁ……」


〔イベント:メダルハンター総合結果発表表〕
順位,プレイヤー名,総合獲得星数
1:サンシャイン,2538P
1:ルナティック,2538P
2:オーディーン,1005P
3:鯖丸,    980P 
4:ダイヤモンド・愛,660P
5:蜂蜜チック, 350P
……


「えーっと、一位が二人いるんだけど」
「そう言うものだ」
「それじゃあえっと、圧倒的なんだけど」
「それは仕方が無い。強かったんだ。多分、プレイヤーをキルしたんだろうな」

 それにしても圧倒的だ。見たこともない数字で、私もフェルノも呆気に取られる。
 それにしても一位の人の名前は二人共似ている。
 と言うか、対照的な名前だった。

「絶対に兄弟よなー」
「確かにその感じはするよね」
「そうだな。とは言え、二位以降もとんでもない数を叩き出しているな。やはり効率的にプレイヤーを狩った方がよかったか? それともボスモンスターを叩き潰すべきだったか。失敗したな……なにより、失敗したな」

 Nightはブツブツ言い始めた。
 多分だけど、不甲斐ない結果に終わってしまったせいだ。
 それもその筈Pの数が圧倒的だ。私もフェルノも掛ける言葉が無い。

「ねぇNight。どうしたら勝てたのかな?」
「初日と二日目に囚われすぎたな」
「あの魚のせいってこと?」
「それは大きいだろうな。だが私は一つ忘れていた」
「「忘れてた?」-?」

 何を忘れてたんだろう? Nightが分からない以上、私達が分かるはずない。
 ポカンとしてしまった私とフェルノに、Nightは教えてくれた。
 しかも愚痴っぽく溜息を吐く。

「はぁ。私達はせっかくパーティーを組んだにもかかわらずだ」
「かかわらずって?」
「もっと分かりやすく言ってよー」
「譲渡のシステムを最後の最後で使わなかっただろ。その性で中途半端に終わったんだ」
「「……あっ」」

 私もフェルノもすっかり忘れていた。
 そんなシステムがあったなんて、あの状況で覚えている筈もない。
 だから私はか細く笑うと、それ以上欲しい物が手に入ってよかった。

「でも楽しかったよ。雷斬とも友達になれたから」
「うんうん、よかったよねー」
「お前達は楽しそうでよかったな」
「Nightは楽しかったのー?」
「私か? 私は……まあ、よかったんじゃないか?」

 Nightは少し迷った様子で視線を動かす。
 その仕草で大体分かったけど、楽しかったらしい。
 にこやかな笑みを浮かべてNightを揶揄うけど、やっぱり止める。
 代わりにインベントリの中から鍵を取り出した。

「それに副賞は手に入ったからね」
「それもそうだったな。まあ、よかったのか?」
「よかったんだよー。でも次は勝ちたいなー」

 確かに次はもっといい結果を出したい。
 私もフェルノと同じで高い所に行きたくなる。
 手にした鍵をクルクル回すと、私達のイベントはこうして幕を閉じた。
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