26 / 86
25話 今日はオフです①
しおりを挟む
僕は朝の開店準備をしている時、ふとリーファさんに、こう話を切り出す。
「リーファさん、今日はオフにしようよ。昨日は古代種倒して、疲れたでしょ?」
正直僕の方は、まるで疲れてない。
あの後も、筋トレを散々やって、体を酷使した。
「わかりました。でも、急にオフって、昨日のうちに言っておいてもらってもよかったのに」
「ごめん。今思いついたから」
「はぁ?」
頭の上にはてな。
それもそうだよね。だって本当のことなんだもん。
別に何か予定があるでもない。
この後何をするとかも決めていない。
今朝のトレーニングはもう済んじゃったし、これ以上は体に負担を残すことになるから、今日はもうおしまい。
そこで冒険者活動をしてもいいけど、流石に昨日の今日は、色々と視線が痛い。
そこで少し休むことにした。
今日一日だけど。
とは言え、リーファさんには言っておかないといけない。
まだパーティーを組んで、日は浅いけど、見事に連携は取れていた。気がする。
そこでリーファさんは、
「では私は、少し剣の修行と、森に行ってみますね」
「森に?」
「はい。私はエルフだから、森に行って、心を落ち着かせようと思って」
なるほど。
僕も生まれは山に取り囲まれた、窪地にある村だったけど、育ちは森の中だ。
「うん。行ってきたらいいよ。でも、無茶はしないでね」
「はい」
軽く頷いた。
当然のことだが、エルフ族は森で生活するから、下手なことにはそうそうならないのは、知っている。
でも万が一のこともあるので、一応釘は打っておく。
僕が言えた口じゃないけど、森はいいよね。とってもわかる。
「天月さんは、どうするおつもりですか?」
「僕? そうだなー。僕は、剣でも見てくるよ。また折れちゃって」
ステゴラスとの戦いで、僕の使っていた安い剣は、一瞬でへし折れてしまった。
あえて貧弱なものにして、節約しているのには、理由がある。
そのことをリーファさんは気にしていて、僕に尋ねた。
「そう言えば、天月君は、如何して安い剣ばっかり使っているんです?」
「うーん。よく折れるからかな?」
「折れるから? 剣なのにですか」
「うん。僕の場合、折れることに意味があるんだよ。もちろん、普通に折れない方がいいけど、僕の得意な剣って、刀だから」
そう、僕はホズキ師匠の元で、刀を振るってきた。
だから刀なら、もう少しまともに扱えるけど、普通の剣の経験はない。
単なる個人的なことだった。
しかしリーファさんは、非常に落ち着いて聞いてくれていた。
「私も、この剣じゃないと駄目ですね。その気持ちわかります」
そう言いつつ、一度も抜いたところを見たことがない。
僕のが単なる言い訳でも、仕方ないなら、リーファの“強くなりたい”発言に矛盾が、生まれている気がするけど、ここは普通にスルーした。
「それじゃあ、開店が終わったら行こっか。ルビーさんには頑張ってもらって」
「そうですね」
「そんなー」
「「えっ!?」」
崩れ落ちる音がした。
そこにいたのはルビーさん。
床に膝をつき、項垂れていた。
「ルビーさん、大丈夫ですか!?」
「は、はい。でもせっかく手伝ってもらおうと思っていたのに」
えーっとルビーさん。
そろそろ、僕たちに頼るのはやめにしませんか?なんて、僕が言えるわけなかった。
「リーファさん、今日はオフにしようよ。昨日は古代種倒して、疲れたでしょ?」
正直僕の方は、まるで疲れてない。
あの後も、筋トレを散々やって、体を酷使した。
「わかりました。でも、急にオフって、昨日のうちに言っておいてもらってもよかったのに」
「ごめん。今思いついたから」
「はぁ?」
頭の上にはてな。
それもそうだよね。だって本当のことなんだもん。
別に何か予定があるでもない。
この後何をするとかも決めていない。
今朝のトレーニングはもう済んじゃったし、これ以上は体に負担を残すことになるから、今日はもうおしまい。
そこで冒険者活動をしてもいいけど、流石に昨日の今日は、色々と視線が痛い。
そこで少し休むことにした。
今日一日だけど。
とは言え、リーファさんには言っておかないといけない。
まだパーティーを組んで、日は浅いけど、見事に連携は取れていた。気がする。
そこでリーファさんは、
「では私は、少し剣の修行と、森に行ってみますね」
「森に?」
「はい。私はエルフだから、森に行って、心を落ち着かせようと思って」
なるほど。
僕も生まれは山に取り囲まれた、窪地にある村だったけど、育ちは森の中だ。
「うん。行ってきたらいいよ。でも、無茶はしないでね」
「はい」
軽く頷いた。
当然のことだが、エルフ族は森で生活するから、下手なことにはそうそうならないのは、知っている。
でも万が一のこともあるので、一応釘は打っておく。
僕が言えた口じゃないけど、森はいいよね。とってもわかる。
「天月さんは、どうするおつもりですか?」
「僕? そうだなー。僕は、剣でも見てくるよ。また折れちゃって」
ステゴラスとの戦いで、僕の使っていた安い剣は、一瞬でへし折れてしまった。
あえて貧弱なものにして、節約しているのには、理由がある。
そのことをリーファさんは気にしていて、僕に尋ねた。
「そう言えば、天月君は、如何して安い剣ばっかり使っているんです?」
「うーん。よく折れるからかな?」
「折れるから? 剣なのにですか」
「うん。僕の場合、折れることに意味があるんだよ。もちろん、普通に折れない方がいいけど、僕の得意な剣って、刀だから」
そう、僕はホズキ師匠の元で、刀を振るってきた。
だから刀なら、もう少しまともに扱えるけど、普通の剣の経験はない。
単なる個人的なことだった。
しかしリーファさんは、非常に落ち着いて聞いてくれていた。
「私も、この剣じゃないと駄目ですね。その気持ちわかります」
そう言いつつ、一度も抜いたところを見たことがない。
僕のが単なる言い訳でも、仕方ないなら、リーファの“強くなりたい”発言に矛盾が、生まれている気がするけど、ここは普通にスルーした。
「それじゃあ、開店が終わったら行こっか。ルビーさんには頑張ってもらって」
「そうですね」
「そんなー」
「「えっ!?」」
崩れ落ちる音がした。
そこにいたのはルビーさん。
床に膝をつき、項垂れていた。
「ルビーさん、大丈夫ですか!?」
「は、はい。でもせっかく手伝ってもらおうと思っていたのに」
えーっとルビーさん。
そろそろ、僕たちに頼るのはやめにしませんか?なんて、僕が言えるわけなかった。
21
あなたにおすすめの小説
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。
そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。
幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、
“とっておき”のチートで人生を再起動。
剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。
そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。
これは、理想を形にするために動き出した少年の、
少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。
【なろう掲載】
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる