僕は☓っぽいけど○だから☓子校に行くなんて間違ってる!

だらけたい

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75.ヤンキー的な

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 いい場所を探して公園内をウロウロとしていたのだけど、新入生代表をつとめた人間と女子にしか見えないと騒ぎになった人間が一緒に歩いているとどうしてもみんなからチラチラと見られるわけで、その視線にハルは少し恥ずかしくなったのかうつむきだした。

 そんなにチラチラ見るくらいなら声をかけてくれればいいのに。このお花見会は新入生の交流会でもあるのだからね。

 しかし、やっぱりみんなチラチラ見てくるだけで話しかけてこようとはしない。

 それならそれでもう気にすることを止めた僕は、1本の桜の木の下の誰も座っていないスペースを見つけたのでそこを指差す。

「あそこにしようか」
「うん」

 ハルも頷いたので、早速ブルーシートを広げて座り、お昼にする。

「あっ、美味しい」

 支給られたお花見弁当に舌鼓をうち笑顔になるハル。

「あぁ。美味しいね」

 とはいえ、お花見弁当だからといってスゴく豪華なわけでも、変わったおかずがあるわけでもなく、ちょっといい幕の内弁当ってぐらいだ。だから声を出して言うほど美味しいのか、と聞かれて冷静になると普通と言うだろう。

 それでもこうして声を出してまで美味しいと言ってしまうのはお花見という雰囲気マジックと言っていいだろう。

「ねぇコウ」
「なに?」
「コウとリンとユウはかなり仲がいいけど、付き合いは長いの?」
「そうだね。ユウとは幼稚園からの腐れ縁だし、リンとは小学校からの仲だからね」
「へぇ。それだけ長い付き合いだからアイコンタクトだけで息のあった漫才とかが出来るんだね」

 関心したように頷くハル。

 確かにその通りではあるのだけど、そこに関心されるのは僕としてはなんとも言えない気持ちにはなるね。

 なんて思っていると1枚の桜の花びらが落ちてきた。

「でも、1年中桜が咲いているって不思議だよね」

 咲き誇る桜を見上げながら呟くハル。

「それを言い出したら四季山脈のこちら側にある4つの町全て不思議な町ってことになるよね」
「そうだよね。他の町も1年中その季節しかないんだよね」
「春町や秋町は暮らしやすいだろうけど、年中暑い夏町とか年中寒い冬町はなかなか辛いだろうね」
「僕は暑いのは得意だけど寒いのは苦手だから冬町は絶対ムリ」

 腕で☓を作るくらいなので、相当寒さが苦手なのがわかった。

「コウ暑いのや寒いのは平気な方なの?」
「まぁ、苦手ではないけど得意ってわけでもないから普通ってところかな」
「まだ苦手じゃないだけいいじゃん」

 羨ましそうに僕を見てくるハルに苦笑を返していると、僕達の前に誰かが立ったので見上げると、そこにはメガネをかけた1人の男子がいた。

 いたのだけど、なぜかその男子は僕のことを睨んでいた。

 なんで睨んでいるのかがわからずに首を傾げたくなったが、なんとかその動きを止めて問いかける。

「やぁ。一緒にご飯でも食べる?」

 ユウなら睨まれたなら睨み返すぐらいするだろうけど、僕はそんなヤンキー的な反応をするつもりはないのでにこやかにいこう。

「いや。顔見せと宣戦布告に来ただけですから」
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