「その結婚ちょっと待つのじゃー!」ってワシは何を言っているのだろうか?

だらけたい

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17.少し飛んだ

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(シャルフィム視点)

 あれ?私いつの間に眠ってしまったのだろうか?

 不思議に思いながらも目を開けて起き上がる。

 眠ってしまう前の最後の記憶では、

「そういえば2人は勘違いしておるじゃろうが、ワシは小人族ではなく普通の人族で歳も15じゃからな」

 かなりインパクトがあったこの言葉がすぐに思い出された。

 なんであのタイミングであんなことを言ってくるかな!

 というか、あの身長で小人族じゃないってありえないでしょ!

 それに、あの言葉遣いにあの落ち着きようで私と同じ15歳だというのもありえない!

          ✳

『教えて、夕夜先生!』
「こんにちは。今日も始まりました夕夜先生の異世界講座。今日のアシスタントは夏でお送りします」
「また始まったのじゃよ!」
「2回目の今日は種族について聞いていきたいと思います」
「だから!なんなのじゃよこのコーナーは!」
「前回の終わりに夕夜先生が小人族や人族と言っていましたし、その前の結婚式の時は狐人族がいないからその姿で乱入したという話がありましたが、この世界にはどんな種族がいるのですか?」
「なんじゃ!?ワシのツッコミはスルーするのか!?もはや話すら聞いてくれぬのか!?」
「夕夜先生。巻きが入っているので回答をお願いします」
「あーもう!わかったのじゃよ!
 話にも出たが、小人族や人族がいる他には、エルフ族、ドワーフ族、鬼人族、龍人族、巨人族、魚人族、犬人族、猫人族、兎人族、翼人族がおり、その12種族が人間と呼ばれる種族で、それ以外に悪魔族、魔人族、妖魔族がおるのじゃが、その3種族は魔族と呼ばれており、人間達から悪とされておるのじゃよ。つまり、人々の考え方などを省けば、全部で15の種族がいるということになるの」
「ちなみにですが、夕夜先生は魔族についてどのようにお考えですか?」
「ワシの考えを言うのなら、(ピーーーーーーーーー)ってなんでピーが入るのじゃよ!」
「すいません。上層部が、夕夜先生の魔族に対する考え方はネタバレになる可能性がある、ということでピーを入れたみたいです」
「上層部ってなんじゃよ!ネタバレってなんじゃよ!可能性ってなんじゃよ!」
「私に聞かれても上層部作者が判断したとしか言えませんね」
「なんか上層部に文字が重なって見えたような気がするのじゃが!?」
「私達はただ話しているだけですから文字が見えるなんてことはありませんよ」
「確かにその通りなのじゃが!」
「ちなみにですが、小人族の大人は平均140センチほどですが、夕夜先生の身長は128センチです。そのせいでいつも小人族に間違われます」
「若返る前に日本に居た頃は186センチの長身だったのに、なぜこの体は15になってもこんなに小さいのじゃ!?」
「それこそ作者のみぞ知る、といったところではないでしょうか?」
「やっぱり今の神の時になんか文字が重なって見えたような気がするのじゃが?」
「さっきも言いましたけど、私達はただ話しているだけですから文字が見えるなんてことはありませんよ?」
「そうなのじゃろうが、確かに見えた気が………」
「どうやら夕夜先生はお疲れのようですので、今回の夕夜先生の異世界講座はこの辺でおしまいにしましょう。ではまた次回」

           ✳

 なんだろう?今少し気絶していたのかしら?時間が少し飛んだ気がしたのだけど、まぁいいか。

 あの言葉遣いと落ち着きようで15歳だなんてありえないのだけど、それよりも今はここが何処なのかという方が問題だろ、と誰かに言われた気がした。

 確かにそうよね。

 なので周りを見回すと、辺りは草むらで隣ではシバルがまだ寝ていた。

 それ以外で見えるのは近くを通っている道と遠くに見えた柵と建物のような物だけだった。

 なぜか夕夜さんの姿がなかった。

 私を助け出すという依頼が終わったから帰ったとか?

 でも、それなら私達を起こしてから帰ってくれてもよかったのに。

 と思ったけど、あんなに泣きついてしまった後で顔を合わせるのも気まずいし恥ずかしいから、私が起きる前に居なくなってくれて良かったのかもしれない。

 なんて思いながら再度周りを見回して違和感を感じた。

 あれ?そういえば眠る前はスーラリアンの街の近くの街道脇の草むらだったはずなのに、ここはどこだろう?

 遠くに見えた柵と建物のような物は明らかにスーラリアンの街とは違った。

 スーラリアンの街はもっと高い壁で守られていたもの。

 あの柵と建物の感じはどちらかと言えば私達が住んでいた村に近い。

 近いけど違う。

 それは流石に村からあまり出たことのない私でもわかった。

 それに、イビラチャから逃げてきた以上は村に帰るわけにはいかないでしょう。

 そう考えると夕夜さんが私達をどこか別の村の近くまで運んできたことになるわけだけど、その場合に気になるのは、なぜわざわざ私を眠らせてここに運んできたのかと、ここがどこなのか、ということだ。

 今にして思えば、あの時夕夜さんの言葉に驚いた直後に急に眠たくなったことがおかしい。

 それに、移動するためだけに私達を眠らせたことがそもそもおかしいと言える。

 なぜ移動するために私達を眠らせたの?

 理由を考えるなら、あの時の私達が面倒くさかったから。

 私は泣いていたしシバルは怯えきってまともに会話も出来ていなかった。

 そうなると移動を始めるのにも時間がかかるし、私が泣き止んだら泣き止んだであの時なら確実にシバルに突っかかっていって喧嘩になってさらに面倒くさくなるでしょう。

 それに、別れる時も「はい、さようなら」と素直に別れるなんてことにはなっていなかったでしょうから、私達を眠らせてから移動を始めたことは正しいというよりベストな選択と言える。

 一応この場所、もしくは移動手段を知られたくなかった、とかも考えたけど、場所については別に移動を制限する契約をしたわけじゃないしここにいる時点で秘密にすることでもないのでしょう。

 移動手段についても、教会から街の外まで一瞬で移動したあの方法を教会に居た人達全員に見られているので隠す必要もないだろうから、やっぱり面倒くさかったから、という理由が1番しっくりくる。

 でも、もし本当にその理由で眠らせて運ばれたのなら、申し訳ないと思いつつも恥ずかしくもあった。

 というか、泣きついたことを思い出すだけで恥ずかしさで顔から火が出そうよ。

 いくら感情的になってたからって、あんな風に泣きつくなんて、普段の私ならしてないことなのに………。

「ふぅ~」

 やってしまったことはもう戻せないから気持ちを切り替えるために大きく息を吐いた。

 とりあえずはあの村に行ってここがどこかを確認するのが先よね。

 ということで、まだ眠っているシバルのお腹を踏みつけた。

「起きなさい!シバル!」
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