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第1章 聖女誕生
第18話 聖女ディアナ、倒れる
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三年経って、俺とミリアは15歳になる。俺は畑の野菜を魔法で温度管理して水も十分に与えているため、ミハス村の中でも物がいい野菜を作るようになっていた。
俺はいまだにウルズ先生から魔法を習っている。魔法の真髄は、はるかに奥深い。ヤガン先生からは未だに技を教わっていない。徹底的に基本の訓練を続けている。
俺は午前中を畑で働いて、午後は、ウルズ先生から魔法を学び、日が暮れるまで木剣を振るう。
畑に出るとダリアとアミンが俺について回る。午後はウルズ先生に魔法を学ぶため、先生の家に中で二人きりになる。それがダリアとアミンは気に入らないらしい。
「ウルズと二人きりで何やっているの。」「魔法を習っているんだよ。」
「ウルズは美人よね。」「ウルズ先生は悪魔だぞ。」
「愛にそんなこと関係ないわよ。」「おれは弟子なんだ。変なことにはならないよ。」
この時ばかりは、ダリアとアミンが怖い。それでも、ミハス村では、ヤガン先生の次に強いことになっている。剣の腕はヤガン先生の弟子の中で一番だし、魔法が使えるのだ。
俺の名前は近隣の村にも知れ渡っている。俺がグレイグリズリーを一人で3匹倒したことで「殺しのウォール」と二つ名をつけられたのが「殺し屋ウォール」と伝わっていた。
近隣の村々では、ミハス村は悪魔「ルビーアイ」と「殺し屋ウォール」のいる村として恐れられている。
宮殿では、ディアナが原因不明の病で倒れる。二年前にダミアン王子が即位して王の周りには、王を持ち上げることしかしない者たちで固められつつあった。
この中にあって宰相のエッケハルトが踏ん張り、国政が何とか回っている。宮廷騎士団もバルタザール騎士団長が頑張り、王の私兵になることを防いでいた。
聖女ディアナが倒れたことは、彼らにとって痛手である。国王も聖女の言葉には耳を傾けざる負えないためだ。
私が聖女になったらダミアン王との仲は険悪なものになるだろう。あの試合から、ダミアンは私とキルケを完全に無視している。
公式の場でも、明らかに私を居ないものとして振舞っていた。だが、私からダミアン王に接触するつもりはない。
ダミアン王は腹心の貴族たちに言う。
「聖女ディアナが倒れた。聖女ミリアの時代は近いな。」「聖女ミリアでは、偉大な王の心を思うこともできますまい。嘆かわしいことです。」
「そうだ、奴は私の邪魔をするに違いない。どうしたものか。」「ミリア嬢にはご退場願ってはどうでしょう。」
「何か良い案があるのか。」「ミリア嬢と和解をするためにパーティーを開きます。」
「なぜ、私が和解をしなければならない。」「それは形だけです。ミリア嬢の食事に毒を仕込んで始末します。」
「それでは、私が疑われるだろう。」「そこはお任せください。事情を知らない部外者を犯人に仕立てます。」
「私やお前たちにはつながらないのだな。」「その通りです。何も知らなければ、追及のしようがありません。」
「分かった。お前に任せよう。成功したら次期宰相の座をくれてやる。」「ありがたき幸せ。」
ロホス・リヒテンシュタインは、ダミアンに取り入るために何でもする男だった。
俺はいまだにウルズ先生から魔法を習っている。魔法の真髄は、はるかに奥深い。ヤガン先生からは未だに技を教わっていない。徹底的に基本の訓練を続けている。
俺は午前中を畑で働いて、午後は、ウルズ先生から魔法を学び、日が暮れるまで木剣を振るう。
畑に出るとダリアとアミンが俺について回る。午後はウルズ先生に魔法を学ぶため、先生の家に中で二人きりになる。それがダリアとアミンは気に入らないらしい。
「ウルズと二人きりで何やっているの。」「魔法を習っているんだよ。」
「ウルズは美人よね。」「ウルズ先生は悪魔だぞ。」
「愛にそんなこと関係ないわよ。」「おれは弟子なんだ。変なことにはならないよ。」
この時ばかりは、ダリアとアミンが怖い。それでも、ミハス村では、ヤガン先生の次に強いことになっている。剣の腕はヤガン先生の弟子の中で一番だし、魔法が使えるのだ。
俺の名前は近隣の村にも知れ渡っている。俺がグレイグリズリーを一人で3匹倒したことで「殺しのウォール」と二つ名をつけられたのが「殺し屋ウォール」と伝わっていた。
近隣の村々では、ミハス村は悪魔「ルビーアイ」と「殺し屋ウォール」のいる村として恐れられている。
宮殿では、ディアナが原因不明の病で倒れる。二年前にダミアン王子が即位して王の周りには、王を持ち上げることしかしない者たちで固められつつあった。
この中にあって宰相のエッケハルトが踏ん張り、国政が何とか回っている。宮廷騎士団もバルタザール騎士団長が頑張り、王の私兵になることを防いでいた。
聖女ディアナが倒れたことは、彼らにとって痛手である。国王も聖女の言葉には耳を傾けざる負えないためだ。
私が聖女になったらダミアン王との仲は険悪なものになるだろう。あの試合から、ダミアンは私とキルケを完全に無視している。
公式の場でも、明らかに私を居ないものとして振舞っていた。だが、私からダミアン王に接触するつもりはない。
ダミアン王は腹心の貴族たちに言う。
「聖女ディアナが倒れた。聖女ミリアの時代は近いな。」「聖女ミリアでは、偉大な王の心を思うこともできますまい。嘆かわしいことです。」
「そうだ、奴は私の邪魔をするに違いない。どうしたものか。」「ミリア嬢にはご退場願ってはどうでしょう。」
「何か良い案があるのか。」「ミリア嬢と和解をするためにパーティーを開きます。」
「なぜ、私が和解をしなければならない。」「それは形だけです。ミリア嬢の食事に毒を仕込んで始末します。」
「それでは、私が疑われるだろう。」「そこはお任せください。事情を知らない部外者を犯人に仕立てます。」
「私やお前たちにはつながらないのだな。」「その通りです。何も知らなければ、追及のしようがありません。」
「分かった。お前に任せよう。成功したら次期宰相の座をくれてやる。」「ありがたき幸せ。」
ロホス・リヒテンシュタインは、ダミアンに取り入るために何でもする男だった。
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