聖女様が従騎士に指名した農夫は世界最強だったーリーム王国編ー

ぽとりひょん

文字の大きさ
45 / 64
第2章 従騎士誕生

第23話 マイラ島への航海

しおりを挟む
 早朝、俺たちは領主に気づかれないように屋敷を抜け出し、港へ行く。約束の場所にはラウル商会の船2隻が出航の準備をしている。ラウルが俺たちに言う。
 「私は、アークデーモンの討伐が成功しようが失敗しようが構いませんが約束は守ってくださいよ。」「アークデーモンが相手だから大したことないよ。安心していてくれ。」
俺たちは1番艦に乗り込む。もちろん、ミームたちは付いてきている。俺はミームに言う。
 「島には連れて行きますが、港でおとなしくしていてください。アークデーモンはミリアと倒しますから。」「我らの協力はいらないのか。」
 「邪魔です。」「我らはそんなに劣るのか。」「相手はアークデーモンですから我慢してください。」
本当はミーメたちを守りながらでも余裕で戦えるが、俺とミリアの腕を知られたくないのだ。ミーメは渋々納得する。
 俺たちの乗る1番艦が埠頭を離れる。そして2番艦が続く。マイラ島には2、3日の船旅になる。
 1日目は何事もなく過ぎる。海も凪いでいて船の揺れも少ない。2日目の朝、俺が起きると船員たちがあわただしく動いている。俺は船員の一人を捕まえて質問する。
 「どうしたんだ。」「シーワイバーンが現れたんだ。奴が来るから準備している所だ。」
船員は空を指さす。空には10匹ほどのワイバーンの群れが飛んでいる。しかし、襲って来る気配はない。
 「ワイバーンは襲って来る気配はないぞ。」「奴らは待っているんだ。俺たちの船がバラバラになったら海に投げ出された奴をシーワイバーンがさらいに来るのさ。」
 「なぜ、船がバラバラになるんだ。」「奴が襲って来るんだよ。」
 「奴?」「サーペントが襲って来るのさ。一撃でこんな船はバラバラになってしまうぞ。」
 「シーワイバーンが、サーペント襲来の前触れというわけか。」「そうだ。」
俺はミリアたちを起こしに行く。俺はミリアに事情を説明する。
 「ウォール、まずはシーワイバーンを始末しましょ。」「そうだな。」
俺とミリアはファイヤーランスをシーワイバーンに打ち込んでいく。その時、2番艦が海面から跳ね上げられて、バラバラに砕けて海に落ちる。船員たちが叫ぶ。
 「サーペントだ!」「2番艦がやられたぞ。」
俺は探知で海中のサーペントをとらえる。俺はミリアに言う。
 「サーペントを海中から引きずり出すから、とどめを刺して。」「分かった。任せて。」
俺はサーペントを海水の膜で覆う。サーペントは逃れようと暴れるが逃すことはない。海水の膜ごとサーペントを海中から持ち上げ、空中にだす。
 サーペントは20メートル位の魚のような形の魔物だった。ミリアが極大のファイアーボールを作りだす。ボールは直径1メートル位になり、小さくなった分、温度が上がり、光始める。
 ミリアはそれをサーペントに打ち込む。海水の膜は一瞬で蒸発してサーペントの腹に当たり、サーペントを焼いていく。30秒ほどでファイアーボールは消えたので、俺はサーペントを解放する。
 サーペントはすでに死んでおり、死がいを海面に浮かべていた。残ったシーワイバーンは去っていく。船員から歓声が上がる。
 「やったぞー、サーペントを倒したぞ!」「すごい、最強だ。」
ミリアが俺に言う。
 「いつの間にあんなことが出来るようになったの。」「サーペントを捕まえたことかい。」
 「そうよ。」「俺の方が長くウルズ先生から学んでいるからね。」
ミリアは俺の方が魔法を多く使っていることが気になるようだった。2番艦の船員は全員救助される。
 サーペントを撃退した俺たちはその日のうちにマイラ島に到着する。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~

名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。

勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~

名無し
ファンタジー
 突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。  自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。  もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。  だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。  グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。  人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。

元皇子の寄り道だらけの逃避行 ~幽閉されたので国を捨てて辺境でゆっくりします~

下昴しん
ファンタジー
武力で領土を拡大するベギラス帝国に二人の皇子がいた。魔法研究に腐心する兄と、武力に優れ軍を指揮する弟。 二人の父である皇帝は、軍略会議を軽んじた兄のフェアを断罪する。 帝国は武力を求めていたのだ。 フェアに一方的に告げられた罪状は、敵前逃亡。皇帝の第一継承権を持つ皇子の座から一転して、罪人になってしまう。 帝都の片隅にある独房に幽閉されるフェア。 「ここから逃げて、田舎に籠るか」 給仕しか来ないような牢獄で、フェアは脱出を考えていた。 帝都においてフェアを超える魔法使いはいない。そのことを知っているのはごく限られた人物だけだった。 鍵をあけて牢を出ると、給仕に化けた義妹のマトビアが現れる。 「私も連れて行ってください、お兄様」 「いやだ」 止めるフェアに、強引なマトビア。 なんだかんだでベギラス帝国の元皇子と皇女の、ゆるすぎる逃亡劇が始まった──。 ※カクヨム様、小説家になろう様でも投稿中。

タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜

夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。 不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。 その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。 彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。 異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!? *小説家になろうでも公開しております。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~

うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」  これしかないと思った!   自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。  奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。  得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。  直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。  このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。  そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。  アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。  助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。

裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね

魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。 元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、 王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。 代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。 父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。 カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。 その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。 ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。 「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」 そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。 もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。 

処理中です...