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柊の葛藤
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ぴと……ずちゅっ……
直に伝わる形と、質感と、脈打つような熱。
「ほら、さっきより……ずっとわかりますよね?」
鼻腔に生のまま立ちこめる匂いは、より鮮明に暴力的に、俺の感覚を貫いていく。
「口、ちゃんと……開けてください」
喉奥に絡みつくようなその言葉とともに、指先が顎をそっと撫で軽く持ち上げられる。
従うことしかできない。もう、頭のどこかではわかっていた。この甘い支配に、抗うことなんて——とっくにできなくなってる。
唇が、わずかに開いた。
「……うっ……すごい……ちゃんと受け入れてくれるんですね」
震える息が落ちてくる。
「先輩の口の中で、僕のこと気持ち良くしてください」
——そして。
熱がゆっくりと俺の口の中へと滑り込んでいった。
じゅるっ……ぬちゅぅ……ずる……
「んぐっ……」
唇の端からぬちゅっ……とろり……と粘ついた音がこぼれ、俺は反射的に目を閉じた。
その瞬間、全身に走る震え。羞恥、恐怖、混乱——そのどれもが、やがて甘くとろけるような服従に変わっていく。
俺の中で何かが確かに淫らな音と共に崩れた。
自分は、今部下にフェラをしている。
その確信が、唐突に、体の芯を貫いた。
目隠しの奥で、鼻腔を満たす匂い。布越しでは誤魔化されていた生の匂いが今はもう全てを暴き出している。
汗、皮膚、下腹部に滲んだ湿気は、同じ男としての本能の象徴。
咥えた舌先に触れる、張り詰めた熱、微かに滲む塩気と喉奥に広がる生温い味。
「……ちゃんと、僕の咥えてるって……わかってきました?」
その声。耳に届くたびに否応なく現実を突きつけられる。自分の口を犯すこれは間違いなく——颯。
彼のものを、咥えている。
事実はただそれだけなのに胸が、ひどく熱くなった。苦しいほどに。焼けるように。息を吸うたび颯の匂いに満たされていく自分。
「くちゅ、じゅる」
自分が出している甘い音に甘く狂わされていく。
咥えるたび、喉の奥に熱を押し込まれてもう思考すら奪われていく。
「……先輩?」
名前を呼ばれた瞬間、びくりと腰が跳ねた。そうしている間にも、熱が口の中で脈打ち、俺自身の下腹部にも、熱がこみ上げてくる。押さえつけられた欲望が今にも弾けそうだった。
苦しい。でも、それは恥ではなく——悦びだった。
(……俺も……硬くなってる……)
情けないほどに、素直に。彼の前で、自分のすべてが反応している。
部下にフェラをしながら自分自身も反応している。
それが現実だった。
それだけで、何もかもが塗り替えられていく。
「……あ」
颯が微かに笑った。
「……先輩……可哀想」
その一言に、俺の肩がぴくりと震えた。まるで、心の奥底を覗かれたようだった。
目隠しの奥で、顔が熱を帯びていく。
「そんなに苦しそうにしちゃって……ね?」
手錠に繋がれた手首へひやりとした金属音が落ちた。
——カチャリ。
音と同時に、自由が戻ってくる。
「外してあげますね。……ほら、これで」
颯は、小さな声で囁く。
「……手、自由にしてあげるので……自分の好きなように、してみてください」
口元に笑みがあるのがわかる。でも、その笑みの底にあるのは——確かな支配。
俺は、ゆっくりと解放された手を持ち上げる。恐る恐る、探るように、触れた。指先が震えていた。
目の前にある颯の熱に自らの意思で触れてしまうことがこんなにも——こんなにも狂おしく嬉しいなんて。
「……っ、は……あ……先輩?……」
硬くなった自分の存在を颯は知っていた。
だからこそ、自由を与えられた。でもそれは、自由という名の選択肢だった。
「自分から堕ちるかどうか」を試されている。
その自由を手にした俺は自分のものよりも先に、颯のものに触れたかった。
「くちゅ、くちゅっ」
俺はそっと手を動かす。触れた。確かに、感じた。初めて触る自分以外の男性器。颯の熱も、自分の熱ももう境界が曖昧になっていく。
吐息が重なり、静かな音になって部屋に満ちる。
「……先輩の……好きなようにしていいですよ?」
その一言が俺の理性の奥に火をつけた。
もう、戻れない。
頬に、額に、何度も何度もすり寄せるたび、布越しにはなかった熱と匂いが俺の全身に焼きついていった。
「……っ、は……ん……」
「くちゅ、ちゅっ」
無意識に、指が締まる。握るたびに、ぬるりとした感触が手のひらを濡らし、それを拭いもせず俺は夢中で顔をすり寄せる。
「……先輩、そんな……顔……」
颯の声が、わずかに震える。甘くて、細くてでも確かに追い詰められた声だった。
俺は目隠しの奥で笑っていた。いや、笑ったつもりなんてない。ただ、夢中だった。自分の指が颯の昂るものを扱き上げている。
手の中で感じる命の脈動に俺の呼吸はますます乱れていった。
(これが……颯の……)
手で扱きながらそれに鼻を押しつけ、深く吸い込む。可愛らしいあどけない颯から想像もつかないような汗と、男の匂いと、性の匂い。
それが自分の手の汗の匂いと混ざり合い、また新しい濃い匂いに変化している。頭の奥が痺れるように熱くなって、喉の奥から、自然と声が漏れた。
「……ん、ん……ふっ……あ……」
もう片方の手は自分の熱を慰めるように必死に動いていた。
切なく、苦しく、でも止まれない。ただ、嗅いでいたかった。触れていたかった。欲しかった——颯のすべてが。その姿を見下ろす颯の整っていた呼吸は徐々に荒くなり口元から、息が熱くこぼれる。
「……先輩……そんなに……必死になって……」
それでも、颯は俺に触れない。ただ見下ろし、ただ呼吸を重ね、ただ、支配しながら快感に身を預けている。
主導権は一度も渡されていない。
なのに、俺はまるで自分が「求めた側」だったかのように
「ちゅぽっ、じゅるっ、ぬるっ…」
「ちゅっ、ちゅう……ん、んんっ…」
夢中で、喉を鳴らしながら彼のものを扱きながら咥え続けていた。
「……まだですよ……まだ……もっと深くまで、堕ちてください」
吐息と呼吸が、熱とともに溶け合っていく。
「……もう、いいですよ。手、止めてください」
その言葉はあまりにも静かで、まるで優しさのように響いた。でも、俺の指先に触れた瞬間——それは、命令だとわかった。
「んっ……ぢゅる……っ、ん、ぷは……っ」
欲しがるように動いていた手が、止まる。苦しげに唇が震え口元から熱い呼気が漏れる。
その直後——目元を覆っていた布がすっと剥がされた。一気に差し込んだ光に瞬きを繰り返し、やがて、潤んだ瞳でそっと視線を上げた。
見上げた先にいるのは——颯。いつもと変わらぬ、可愛らしい顔立ちては、俺を艶のある表情で見下している。
俺の頬には汗が伝い口元はよだれで乱れたまま。視線は逸らすこともできずただ縋るように見つめるしかなかった。
「……っ、神城……」
その名前が、震える喉から漏れる。声はかすれていた。恥と欲が混ざり合った音だった。そんな俺を、颯は無言で見下ろす。ただ、じっと。数秒。いや、永遠に感じられる沈黙ののち——
「変態……」
吐き捨てるような声音なのに、その奥にはぞくりとするほど甘い愉悦が滲んでいた。
「僕に命令されたら、こんな顔して欲しがって、縋って、泣きそうになって……」
言葉が、刺すように降りかかる。
「自分が……何してたかわかりますか?」
「……」
「部下のちんちん咥えながら……」
「やだ……やめて」
「自分のちんちんも硬くして……」
「……恥ずかしい……やだ」
「ねえ……それなら、もっと壊してあげましょうか?」
囁くようなその声は、破壊の前兆そのものだった。
「……壊してほしいんですか?」
「だったら、ちゃんと……お願いしてください」
「ちゃんと壊してくださいって」
「……っ……」
言えない。でも、言いたい。欲しい。でも、口に出すのが怖い。理性が邪魔をする。
直に伝わる形と、質感と、脈打つような熱。
「ほら、さっきより……ずっとわかりますよね?」
鼻腔に生のまま立ちこめる匂いは、より鮮明に暴力的に、俺の感覚を貫いていく。
「口、ちゃんと……開けてください」
喉奥に絡みつくようなその言葉とともに、指先が顎をそっと撫で軽く持ち上げられる。
従うことしかできない。もう、頭のどこかではわかっていた。この甘い支配に、抗うことなんて——とっくにできなくなってる。
唇が、わずかに開いた。
「……うっ……すごい……ちゃんと受け入れてくれるんですね」
震える息が落ちてくる。
「先輩の口の中で、僕のこと気持ち良くしてください」
——そして。
熱がゆっくりと俺の口の中へと滑り込んでいった。
じゅるっ……ぬちゅぅ……ずる……
「んぐっ……」
唇の端からぬちゅっ……とろり……と粘ついた音がこぼれ、俺は反射的に目を閉じた。
その瞬間、全身に走る震え。羞恥、恐怖、混乱——そのどれもが、やがて甘くとろけるような服従に変わっていく。
俺の中で何かが確かに淫らな音と共に崩れた。
自分は、今部下にフェラをしている。
その確信が、唐突に、体の芯を貫いた。
目隠しの奥で、鼻腔を満たす匂い。布越しでは誤魔化されていた生の匂いが今はもう全てを暴き出している。
汗、皮膚、下腹部に滲んだ湿気は、同じ男としての本能の象徴。
咥えた舌先に触れる、張り詰めた熱、微かに滲む塩気と喉奥に広がる生温い味。
「……ちゃんと、僕の咥えてるって……わかってきました?」
その声。耳に届くたびに否応なく現実を突きつけられる。自分の口を犯すこれは間違いなく——颯。
彼のものを、咥えている。
事実はただそれだけなのに胸が、ひどく熱くなった。苦しいほどに。焼けるように。息を吸うたび颯の匂いに満たされていく自分。
「くちゅ、じゅる」
自分が出している甘い音に甘く狂わされていく。
咥えるたび、喉の奥に熱を押し込まれてもう思考すら奪われていく。
「……先輩?」
名前を呼ばれた瞬間、びくりと腰が跳ねた。そうしている間にも、熱が口の中で脈打ち、俺自身の下腹部にも、熱がこみ上げてくる。押さえつけられた欲望が今にも弾けそうだった。
苦しい。でも、それは恥ではなく——悦びだった。
(……俺も……硬くなってる……)
情けないほどに、素直に。彼の前で、自分のすべてが反応している。
部下にフェラをしながら自分自身も反応している。
それが現実だった。
それだけで、何もかもが塗り替えられていく。
「……あ」
颯が微かに笑った。
「……先輩……可哀想」
その一言に、俺の肩がぴくりと震えた。まるで、心の奥底を覗かれたようだった。
目隠しの奥で、顔が熱を帯びていく。
「そんなに苦しそうにしちゃって……ね?」
手錠に繋がれた手首へひやりとした金属音が落ちた。
——カチャリ。
音と同時に、自由が戻ってくる。
「外してあげますね。……ほら、これで」
颯は、小さな声で囁く。
「……手、自由にしてあげるので……自分の好きなように、してみてください」
口元に笑みがあるのがわかる。でも、その笑みの底にあるのは——確かな支配。
俺は、ゆっくりと解放された手を持ち上げる。恐る恐る、探るように、触れた。指先が震えていた。
目の前にある颯の熱に自らの意思で触れてしまうことがこんなにも——こんなにも狂おしく嬉しいなんて。
「……っ、は……あ……先輩?……」
硬くなった自分の存在を颯は知っていた。
だからこそ、自由を与えられた。でもそれは、自由という名の選択肢だった。
「自分から堕ちるかどうか」を試されている。
その自由を手にした俺は自分のものよりも先に、颯のものに触れたかった。
「くちゅ、くちゅっ」
俺はそっと手を動かす。触れた。確かに、感じた。初めて触る自分以外の男性器。颯の熱も、自分の熱ももう境界が曖昧になっていく。
吐息が重なり、静かな音になって部屋に満ちる。
「……先輩の……好きなようにしていいですよ?」
その一言が俺の理性の奥に火をつけた。
もう、戻れない。
頬に、額に、何度も何度もすり寄せるたび、布越しにはなかった熱と匂いが俺の全身に焼きついていった。
「……っ、は……ん……」
「くちゅ、ちゅっ」
無意識に、指が締まる。握るたびに、ぬるりとした感触が手のひらを濡らし、それを拭いもせず俺は夢中で顔をすり寄せる。
「……先輩、そんな……顔……」
颯の声が、わずかに震える。甘くて、細くてでも確かに追い詰められた声だった。
俺は目隠しの奥で笑っていた。いや、笑ったつもりなんてない。ただ、夢中だった。自分の指が颯の昂るものを扱き上げている。
手の中で感じる命の脈動に俺の呼吸はますます乱れていった。
(これが……颯の……)
手で扱きながらそれに鼻を押しつけ、深く吸い込む。可愛らしいあどけない颯から想像もつかないような汗と、男の匂いと、性の匂い。
それが自分の手の汗の匂いと混ざり合い、また新しい濃い匂いに変化している。頭の奥が痺れるように熱くなって、喉の奥から、自然と声が漏れた。
「……ん、ん……ふっ……あ……」
もう片方の手は自分の熱を慰めるように必死に動いていた。
切なく、苦しく、でも止まれない。ただ、嗅いでいたかった。触れていたかった。欲しかった——颯のすべてが。その姿を見下ろす颯の整っていた呼吸は徐々に荒くなり口元から、息が熱くこぼれる。
「……先輩……そんなに……必死になって……」
それでも、颯は俺に触れない。ただ見下ろし、ただ呼吸を重ね、ただ、支配しながら快感に身を預けている。
主導権は一度も渡されていない。
なのに、俺はまるで自分が「求めた側」だったかのように
「ちゅぽっ、じゅるっ、ぬるっ…」
「ちゅっ、ちゅう……ん、んんっ…」
夢中で、喉を鳴らしながら彼のものを扱きながら咥え続けていた。
「……まだですよ……まだ……もっと深くまで、堕ちてください」
吐息と呼吸が、熱とともに溶け合っていく。
「……もう、いいですよ。手、止めてください」
その言葉はあまりにも静かで、まるで優しさのように響いた。でも、俺の指先に触れた瞬間——それは、命令だとわかった。
「んっ……ぢゅる……っ、ん、ぷは……っ」
欲しがるように動いていた手が、止まる。苦しげに唇が震え口元から熱い呼気が漏れる。
その直後——目元を覆っていた布がすっと剥がされた。一気に差し込んだ光に瞬きを繰り返し、やがて、潤んだ瞳でそっと視線を上げた。
見上げた先にいるのは——颯。いつもと変わらぬ、可愛らしい顔立ちては、俺を艶のある表情で見下している。
俺の頬には汗が伝い口元はよだれで乱れたまま。視線は逸らすこともできずただ縋るように見つめるしかなかった。
「……っ、神城……」
その名前が、震える喉から漏れる。声はかすれていた。恥と欲が混ざり合った音だった。そんな俺を、颯は無言で見下ろす。ただ、じっと。数秒。いや、永遠に感じられる沈黙ののち——
「変態……」
吐き捨てるような声音なのに、その奥にはぞくりとするほど甘い愉悦が滲んでいた。
「僕に命令されたら、こんな顔して欲しがって、縋って、泣きそうになって……」
言葉が、刺すように降りかかる。
「自分が……何してたかわかりますか?」
「……」
「部下のちんちん咥えながら……」
「やだ……やめて」
「自分のちんちんも硬くして……」
「……恥ずかしい……やだ」
「ねえ……それなら、もっと壊してあげましょうか?」
囁くようなその声は、破壊の前兆そのものだった。
「……壊してほしいんですか?」
「だったら、ちゃんと……お願いしてください」
「ちゃんと壊してくださいって」
「……っ……」
言えない。でも、言いたい。欲しい。でも、口に出すのが怖い。理性が邪魔をする。
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