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第十三章
思い出のちらし寿司と、未来の夢②
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今日は締め日で結構忙しかったから、夕飯も簡単なものにした。
電子レンジでできる鶏チャーシューと、ブロッコリーとツナのサラダ、あとはお豆腐の上に天かすを乗せて麺つゆとごま油をかけた冷奴に、お湯を注げばできるわかめスープ。
それから確か冷凍庫に、この間お取り寄せした博多の辛子明太子があったはずだ。
「ただいま」
「新太さん、お帰りなさい」
玄関から彼の声が聞こえるとすぐに、小走りで出迎えに行った。
「今日もお疲れ様でした」
「来未もお疲れ」
私の顔を見るなり、切長の凛々しい目が優しく下がる。
普段仕事中のピリッとした新太さんもカッコいいけど、こんな風に私にだけ見せてくれる可愛い新太さんも大好き。
「今日昼食い損ねたから腹減って死にそう」
「じゃあ、先にご飯にしましょうか。丁度今できたところです」
「やった。すぐ着替えてくる」
「並べてますね」
「来未」
「はい?」
振り向いた私の頬に、新太さんがチュッとキスをする。
「会いたかった」
「ま、毎日会ってるじゃないですか!」
「朝ぶりだったから」
「もうっ!」
本当は嬉しいのに素直になれなくて、ふいっと顔を逸らす。
「そんなに甘やかすと、私いつか溶けちゃいますからね!」
「それは困るな」
ネクタイを緩めながら、新太さんは楽しそうに笑った。
「ならもっと甘やかして、慣れてもらわないと」
「そういうことが言いたいんじゃない!」
「はいはい」
一緒にいる時間が増えるたびに、新太さんはどんどん甘く優しくなっていく。
お互い仕事が忙しかったりすると余裕がなくなって、言い合いになることもたまにはある。
だけど新太さんはいつだって、私のことを世界一だと言いながら抱き締めてくれるから。
疲れもイライラも、いつのまにかどこかへ飛んでいくんだ。
電子レンジでできる鶏チャーシューと、ブロッコリーとツナのサラダ、あとはお豆腐の上に天かすを乗せて麺つゆとごま油をかけた冷奴に、お湯を注げばできるわかめスープ。
それから確か冷凍庫に、この間お取り寄せした博多の辛子明太子があったはずだ。
「ただいま」
「新太さん、お帰りなさい」
玄関から彼の声が聞こえるとすぐに、小走りで出迎えに行った。
「今日もお疲れ様でした」
「来未もお疲れ」
私の顔を見るなり、切長の凛々しい目が優しく下がる。
普段仕事中のピリッとした新太さんもカッコいいけど、こんな風に私にだけ見せてくれる可愛い新太さんも大好き。
「今日昼食い損ねたから腹減って死にそう」
「じゃあ、先にご飯にしましょうか。丁度今できたところです」
「やった。すぐ着替えてくる」
「並べてますね」
「来未」
「はい?」
振り向いた私の頬に、新太さんがチュッとキスをする。
「会いたかった」
「ま、毎日会ってるじゃないですか!」
「朝ぶりだったから」
「もうっ!」
本当は嬉しいのに素直になれなくて、ふいっと顔を逸らす。
「そんなに甘やかすと、私いつか溶けちゃいますからね!」
「それは困るな」
ネクタイを緩めながら、新太さんは楽しそうに笑った。
「ならもっと甘やかして、慣れてもらわないと」
「そういうことが言いたいんじゃない!」
「はいはい」
一緒にいる時間が増えるたびに、新太さんはどんどん甘く優しくなっていく。
お互い仕事が忙しかったりすると余裕がなくなって、言い合いになることもたまにはある。
だけど新太さんはいつだって、私のことを世界一だと言いながら抱き締めてくれるから。
疲れもイライラも、いつのまにかどこかへ飛んでいくんだ。
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