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22.トレントの伝統
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天地水晶を堪能した私たちは、次なる目的地に向けて出発した。
国境線を三つ超え、イタルカ共和国にたどり着く。
「先にトレントへ行こうか」
「イタルカで一番大きな街だよね。良いと思うよ」
「よし来た。それじゃ少しスピードを上げるよ。日が沈む前に到着しておきたいからね」
「うん」
次の七大絶景はイタルカ王国を超えた先にある。
トレントは有名な観光地らしいから、単に見ておきたくて立ち寄ろうという話だ。
一時間後――
馬車がトレントの街へ到着した。
高い外壁に覆われて、外からでは街並みが見えない。
入り口らしき大きな門では、衛兵が入念に荷物などをチェックしている。
いわゆる検問というやつだ。
順番が回り、私たちが衛兵の前へ出る。
「僕はユーレアス、こっちはノア。見ての通り旅人です」
「旅人か。観光が目的か?」
「ええ。トレントは有名な観光地と聞いていますからね。一度は見ておきたいと遥々やってきたんです」
流暢に語るユーレアス。
彼の物おじしなさは見習うべきだと思っている。
なかなかどうして、実践は難しいけど。
「何か身分を証明するものはあるか?」
「それならこれを。ノアも」
「うん」
私たちは胸にかけていたタグを見せる。
衛兵が確認して言う。
「冒険者証か」
「はい。旅をするには資金が必要不可欠ですから」
「なるほど。ギルドが保証しているなら問題ない。滞在期間はどのくらいを?」
「予定では三日ほど」
「わかった。一週間を超える場合は、再度申請にいくように。もしも不法滞在がわかれば、罰金か労働行きだぞ」
軽く脅されて、私たちは許可証を受け取る。
入り口を出てすぐ隣に、馬車を停留させる場所を見つけた。
ぱっと見で分かるが、街の中は人が多すぎて、馬車で移動できる感じがしない。
馬車を停めてから、私たちは街へ繰り出した。
「思った以上に人が多いね」
「……」
「ユーレアス?」
「ん、あーそうだね。上から見たらさぞ気持ち悪いだろう」
普段通りだけど、一瞬だけ遠い目をしていた。
そこが気になって、じーっと彼を見つめる。
すると彼は、やれやれと言わんばかりに語りだす。
「別になんでもない。ただ、何となく懐かしさを感じていただけだ」
「ここに来たことがあるの?」
「いいや、トレントの街は初めましてだ」
「じゃあ……」
「僕にもよくわからなくてね。何だか懐かしい気はするけど、何に懐かしさを感じているのかはさっぱりなんだ」
感じているのは、漠然とした既視感。
彼自身もわからないような懐かしさが、胸の内にはあるという。
七百年以上も生きていると、さすがに忘れてしまうことも多いのだろう。
「まっ、そのうち思い出すかもしれない。対して重要でないのなら、忘れていても構わないだろうし」
そう言って彼は人混みへと進んでいく。
私も逸れないように、彼の裾を掴んで後に続いた。
本当に人が多くて、流れに酔ってしまいそうだ。
「う~ん……あまり人混みは好きじゃないんだけどな~」
「私もそうだよ」
なるべく早く宿を探したい。
そう思いながら、左右の建物を確認していく。
「あそこはどうかな? 宿屋さんみたいだよ」
「どこ?」
「ほらあそこ。背の高い灰色の建物」
ユーレアスが指をさす。
私の身長だと、通り過ぎる人たちで見えない。
無理だとあきらめた私は、ユーレアスが良いならそこにしようと提案した。
「よし、じゃあ決まりだ」
「わかった。見えないから案内――うわっ」
行き行く人にぶつかり、よろけてしまった私をユーレアスが優しく受け止める。
「危ないな~」
「ご、ごめんなさい」
「ノアに言ったんじゃないよ。怪我をするといけないし、着くまでこのまま進もうか」
「……うん」
ユーレアスと身体を密着させて歩く。
彼の顔が近くて、心臓の鼓動すら微かに聞こえる。
安心して、ドキドキもする。
ずっとこうしてたいけど、残念ながら宿屋にはすぐ到着してしまった。
「ふぅ、やっと抜けれた!」
「……そうだね」
「おや? 人混みで疲れてるのかい?」
相変わらずの鈍感男だ。
私のドキドキしていた心臓の音は、彼には届いていないのかな。
「いらっしゃいませ。ご宿泊ですか?」
「はい。二人部屋って空いていますか?」
「確認します……空いていますね。何泊をご予定ですか?」
「とりあえず二泊で」
「かしこまりました」
代金を支払って、受付嬢がカギを取りに奥へ。
受付の横には飲食スペースがあって、何人かの姿がある。
そこから聞こえてきたのは、祭りという単語だった。
「お待たせしました。こちらが二階の部屋になります」
「ありがとうございます」
ユーレアスがカギを受け取った。
そのまま二階へ行こうとするが、立ち止まって受付嬢に尋ねる。
「お姉さん、一つ聞きたいんですが、近々何かの祭りが開催されるんですか?」
「はい。三女神様のお祭りですね」
「ほうほう、女神ですか」
受付嬢の話によると、この街には三人の女神が降臨したという伝説があるそうだ。
それがちょうど明日で、毎年盛大に祭りが開かれる。
祭りは三人の女神にちなんだエリアに分かれているとか。
「愛の女神様、平和の女神様、癒しの女神様。それぞれのエリアでは、女神さまの加護を授かる儀式が受けられるんですよ」
「加護?」
「はい」
愛の加護を受けた一年は、自分の愛が相手に届き、相手もそれに応えてくれる。
平和の加護を受ければ、一年を通して争いごとから遠ざかる。
癒しの加護を受けたなら、その年は無病息災が約束されるという。
「なるほど。旅人として、平和か癒しの加護辺りが――」
「愛の加護にしよう!」
「えっ……」
その話を聞いた時点で、私の考えはまとまった。
ついに来たと思っている。
明日こそ、ユーレアスに私の想いをわからせてみせる。
国境線を三つ超え、イタルカ共和国にたどり着く。
「先にトレントへ行こうか」
「イタルカで一番大きな街だよね。良いと思うよ」
「よし来た。それじゃ少しスピードを上げるよ。日が沈む前に到着しておきたいからね」
「うん」
次の七大絶景はイタルカ王国を超えた先にある。
トレントは有名な観光地らしいから、単に見ておきたくて立ち寄ろうという話だ。
一時間後――
馬車がトレントの街へ到着した。
高い外壁に覆われて、外からでは街並みが見えない。
入り口らしき大きな門では、衛兵が入念に荷物などをチェックしている。
いわゆる検問というやつだ。
順番が回り、私たちが衛兵の前へ出る。
「僕はユーレアス、こっちはノア。見ての通り旅人です」
「旅人か。観光が目的か?」
「ええ。トレントは有名な観光地と聞いていますからね。一度は見ておきたいと遥々やってきたんです」
流暢に語るユーレアス。
彼の物おじしなさは見習うべきだと思っている。
なかなかどうして、実践は難しいけど。
「何か身分を証明するものはあるか?」
「それならこれを。ノアも」
「うん」
私たちは胸にかけていたタグを見せる。
衛兵が確認して言う。
「冒険者証か」
「はい。旅をするには資金が必要不可欠ですから」
「なるほど。ギルドが保証しているなら問題ない。滞在期間はどのくらいを?」
「予定では三日ほど」
「わかった。一週間を超える場合は、再度申請にいくように。もしも不法滞在がわかれば、罰金か労働行きだぞ」
軽く脅されて、私たちは許可証を受け取る。
入り口を出てすぐ隣に、馬車を停留させる場所を見つけた。
ぱっと見で分かるが、街の中は人が多すぎて、馬車で移動できる感じがしない。
馬車を停めてから、私たちは街へ繰り出した。
「思った以上に人が多いね」
「……」
「ユーレアス?」
「ん、あーそうだね。上から見たらさぞ気持ち悪いだろう」
普段通りだけど、一瞬だけ遠い目をしていた。
そこが気になって、じーっと彼を見つめる。
すると彼は、やれやれと言わんばかりに語りだす。
「別になんでもない。ただ、何となく懐かしさを感じていただけだ」
「ここに来たことがあるの?」
「いいや、トレントの街は初めましてだ」
「じゃあ……」
「僕にもよくわからなくてね。何だか懐かしい気はするけど、何に懐かしさを感じているのかはさっぱりなんだ」
感じているのは、漠然とした既視感。
彼自身もわからないような懐かしさが、胸の内にはあるという。
七百年以上も生きていると、さすがに忘れてしまうことも多いのだろう。
「まっ、そのうち思い出すかもしれない。対して重要でないのなら、忘れていても構わないだろうし」
そう言って彼は人混みへと進んでいく。
私も逸れないように、彼の裾を掴んで後に続いた。
本当に人が多くて、流れに酔ってしまいそうだ。
「う~ん……あまり人混みは好きじゃないんだけどな~」
「私もそうだよ」
なるべく早く宿を探したい。
そう思いながら、左右の建物を確認していく。
「あそこはどうかな? 宿屋さんみたいだよ」
「どこ?」
「ほらあそこ。背の高い灰色の建物」
ユーレアスが指をさす。
私の身長だと、通り過ぎる人たちで見えない。
無理だとあきらめた私は、ユーレアスが良いならそこにしようと提案した。
「よし、じゃあ決まりだ」
「わかった。見えないから案内――うわっ」
行き行く人にぶつかり、よろけてしまった私をユーレアスが優しく受け止める。
「危ないな~」
「ご、ごめんなさい」
「ノアに言ったんじゃないよ。怪我をするといけないし、着くまでこのまま進もうか」
「……うん」
ユーレアスと身体を密着させて歩く。
彼の顔が近くて、心臓の鼓動すら微かに聞こえる。
安心して、ドキドキもする。
ずっとこうしてたいけど、残念ながら宿屋にはすぐ到着してしまった。
「ふぅ、やっと抜けれた!」
「……そうだね」
「おや? 人混みで疲れてるのかい?」
相変わらずの鈍感男だ。
私のドキドキしていた心臓の音は、彼には届いていないのかな。
「いらっしゃいませ。ご宿泊ですか?」
「はい。二人部屋って空いていますか?」
「確認します……空いていますね。何泊をご予定ですか?」
「とりあえず二泊で」
「かしこまりました」
代金を支払って、受付嬢がカギを取りに奥へ。
受付の横には飲食スペースがあって、何人かの姿がある。
そこから聞こえてきたのは、祭りという単語だった。
「お待たせしました。こちらが二階の部屋になります」
「ありがとうございます」
ユーレアスがカギを受け取った。
そのまま二階へ行こうとするが、立ち止まって受付嬢に尋ねる。
「お姉さん、一つ聞きたいんですが、近々何かの祭りが開催されるんですか?」
「はい。三女神様のお祭りですね」
「ほうほう、女神ですか」
受付嬢の話によると、この街には三人の女神が降臨したという伝説があるそうだ。
それがちょうど明日で、毎年盛大に祭りが開かれる。
祭りは三人の女神にちなんだエリアに分かれているとか。
「愛の女神様、平和の女神様、癒しの女神様。それぞれのエリアでは、女神さまの加護を授かる儀式が受けられるんですよ」
「加護?」
「はい」
愛の加護を受けた一年は、自分の愛が相手に届き、相手もそれに応えてくれる。
平和の加護を受ければ、一年を通して争いごとから遠ざかる。
癒しの加護を受けたなら、その年は無病息災が約束されるという。
「なるほど。旅人として、平和か癒しの加護辺りが――」
「愛の加護にしよう!」
「えっ……」
その話を聞いた時点で、私の考えはまとまった。
ついに来たと思っている。
明日こそ、ユーレアスに私の想いをわからせてみせる。
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