19 / 30
第一章
19.三女シータ
しおりを挟む
彼女の後ろを歩き、建物へと近づく。
一度は止められた場所、同じ騎士。
ギロっとにらまれたが知らんぷりをする。
「どうぞ中へ」
「ありがとう。行くわよ」
「はい」
疑われこそしていると思うが、すんなり中に入れた。
心の中でホッとする。
「緊張しているの?」
「当たり前だろ」
「ふふっ、忍び込もうとしていた人とは思えないわね」
「俺だって好きでそうしたかったわけじゃない」
話しながら中へ進む。
アルファとデルタには外で別の準備をお願いしている。
一緒にいられないことを不満そうにしていたが、作戦成功のためには必須のことだ。
二人ならうまくやってくれるだろう。
「こっちよ」
彼女に案内され奥へ。
いくつも部屋の扉を通り過ぎ、仰々しい鉄の扉が目の前に現れる。
二人の騎士がゆっくり開けると――
そこはオークション会場になっていた。
段々になった座席と、商品を見せるためのステージ。
すでに客がちらほら座っている。
全員服装からして貴族だ。
「一番後ろに座りましょう」
「もっと前に行かなくていいのか?」
「ええ、私は商品を買いに来たわけじゃないから」
「じゃあ何をしに?」
彼女は笑う。
「オークションを見るためよ」
俺は首をかしげる。
言っている意味が分からない。
本当に不思議な人だ。
俺は彼女の隣に腰をおろす。
「ねぇ、あなたは人の価値って何で決まると思う?」
「急にどうしたんだ?」
「ただの雑談よ。始まるまで暇でしょ? ねぇ。どう思う?」
「どうって……」
難しい質問だな。
そんなこと考えたこともなかった。
「お金? 権力? 容姿? 武力?」
「どれも必要だと思う……けど、俺が思う一番は、誰に必要とされているかじゃないかな? どれだけ力があっても、誰からも必要とされていないのなら、その程度だってことだから」
「……そう。いい回答ね」
ちょうどここでアナウンスが入る。
オークションが開始される合図だ。
司会がステージに立ち、高々とオークション開始を宣言する。
「本日はすごいものがそろっていますよ! さっそく一番の目玉商品をご紹介!」
ゴロゴロと運ばれてきたのは透明なガラスケースだった。
その中に、一人の少女が眠っている。
水色のショートヘアで、二人に比べてさらに幼い容姿の……。
「いきなりか」
間違いない。
彼女がシータだ。
「こちら、なんと人間ではなく作り物! 人形なのです!」
「おお、なんと美しい」
「まるで本物の少女のようだ」
会場中から声があがる。
「あれがそうなの?」
「ええ」
「私の目にも、生きている人間には見えないわよ?」
「そうでしょうね」
今の状態の彼女から生気は感じられない。
人ではなく人形か。
もしくは……。
「一応教えておくけど、死体の売買は禁止されていないわよ?」
「知ってるよ。大丈夫、彼女は死んでない」
「そう」
話している間にセリが始まった。
次々に高額が飛び出る。
世にも珍しい精巧な人形だ。
さぞ高く売れるだろう。
「一億!」
会場がざわつく。
手を挙げたのは、俺だ。
「一億でました! 他にはー……ありませんね!」
「……ふぅ」
「お金持ちだったのね」
「まさか」
ダンジョンで稼いだお金はあるけど、お金はギルドに預けてある。
今の俺は大した金額を持っていない。
「ありがとう。おかげで彼女を助けられる」
「そう。一応名前だけ聞いておこうかしら?」
「ラストだ」
「私はエリーシュよ。またどこかで会えるといいわね」
別れの挨拶をすませ、俺はステージにあがる。
「見事落札されました! 今のご感想は?」
「……一つ、確認してもいいですか?」
ステージにあがった俺は司会者に問う。
「これがもし、生きている人間だったら……どうなるんでしょうね?」
「そ、それはありえませんよ。見ての通り人形です。もしそんなことがあったら大問題になります」
「ええ、だから申し訳ないなと思います」
「は?」
「大問題になるので」
俺はショーケースに腕をねじ込む。
魔力で強化した腕はすんなり入り、彼女の手に触れる。
「な、なにをしてるんですか!」
「――魔力供給確認」
聞きなれた声が流れる。
魔力が一気に消費した倦怠感も。
「さぁ、目を覚ましてくれ」
「【自動人形】、オン」
「――……」
シータが目覚める。
くりっとした瞳が左右を見渡す。
「あれ……ここ、どこ?」
「なっ……」
「おい、動いたぞ! 生きてるじゃないか!」
「ってことは生きた人間を商品として出していたのか!」
「ち、違、これは!」
会場中から様々な声が聞こえる。
予想通りの混乱だ。
今のうちに逃げるぞ。
俺はショーケースを完全に砕き、彼女の手を引く。
「ごめんね。あとで説明するから」
「あわわわわ」
思ったより軽い身体だ。
俺はシータを抱きかかえ、その場から駆け出す。
混乱に乗じればオークション会場から出ることは容易い。
あとは警備している騎士たちさえ振り切ればいい。
「お、おいお前! どこへ行く!」
「すみません急いでるんで!」
悪いけど、今の俺の速度には追い付けないよ。
全力で魔力を両足に集中してる。
全速力で駆け抜け外へ。
そこから高くジャンプして民家の屋根に乗り、屋根の上を走る。
このまま門へ向かいたいところだが、確実に検問を突破できない。
だったら方法は一つ。
この壁を――
跳び越える!
「おおー!」
俺に抱きかかえられたシータから可愛らしい声が聞こえた。
高々と飛び上がり、鉄の壁を越えていく。
そして――
「ラスト様!」
「こっちだぜマスター!」
馬車に着地する。
着地の衝撃はアルファが和らげてくれた。
「うまくいったな」
「はい」
「さっすがマスター!」
「アルファお姉ちゃん……デルタお姉ちゃん」
シータが二人に気づき、視線を合わせる。
ついに三姉妹が再会を果たしたんだ。
「初めまして、シータ」
「私たちのご主人さまです」
「お前のことも助けてくれたんだぜ?」
「……シータを起こしてくれた人?」
俺はうなずく。
「ラストだ。よろしくな」
「よろしく。ラストお兄ちゃん」
馬車は走る。
俺たちの家に向かって。
一度は止められた場所、同じ騎士。
ギロっとにらまれたが知らんぷりをする。
「どうぞ中へ」
「ありがとう。行くわよ」
「はい」
疑われこそしていると思うが、すんなり中に入れた。
心の中でホッとする。
「緊張しているの?」
「当たり前だろ」
「ふふっ、忍び込もうとしていた人とは思えないわね」
「俺だって好きでそうしたかったわけじゃない」
話しながら中へ進む。
アルファとデルタには外で別の準備をお願いしている。
一緒にいられないことを不満そうにしていたが、作戦成功のためには必須のことだ。
二人ならうまくやってくれるだろう。
「こっちよ」
彼女に案内され奥へ。
いくつも部屋の扉を通り過ぎ、仰々しい鉄の扉が目の前に現れる。
二人の騎士がゆっくり開けると――
そこはオークション会場になっていた。
段々になった座席と、商品を見せるためのステージ。
すでに客がちらほら座っている。
全員服装からして貴族だ。
「一番後ろに座りましょう」
「もっと前に行かなくていいのか?」
「ええ、私は商品を買いに来たわけじゃないから」
「じゃあ何をしに?」
彼女は笑う。
「オークションを見るためよ」
俺は首をかしげる。
言っている意味が分からない。
本当に不思議な人だ。
俺は彼女の隣に腰をおろす。
「ねぇ、あなたは人の価値って何で決まると思う?」
「急にどうしたんだ?」
「ただの雑談よ。始まるまで暇でしょ? ねぇ。どう思う?」
「どうって……」
難しい質問だな。
そんなこと考えたこともなかった。
「お金? 権力? 容姿? 武力?」
「どれも必要だと思う……けど、俺が思う一番は、誰に必要とされているかじゃないかな? どれだけ力があっても、誰からも必要とされていないのなら、その程度だってことだから」
「……そう。いい回答ね」
ちょうどここでアナウンスが入る。
オークションが開始される合図だ。
司会がステージに立ち、高々とオークション開始を宣言する。
「本日はすごいものがそろっていますよ! さっそく一番の目玉商品をご紹介!」
ゴロゴロと運ばれてきたのは透明なガラスケースだった。
その中に、一人の少女が眠っている。
水色のショートヘアで、二人に比べてさらに幼い容姿の……。
「いきなりか」
間違いない。
彼女がシータだ。
「こちら、なんと人間ではなく作り物! 人形なのです!」
「おお、なんと美しい」
「まるで本物の少女のようだ」
会場中から声があがる。
「あれがそうなの?」
「ええ」
「私の目にも、生きている人間には見えないわよ?」
「そうでしょうね」
今の状態の彼女から生気は感じられない。
人ではなく人形か。
もしくは……。
「一応教えておくけど、死体の売買は禁止されていないわよ?」
「知ってるよ。大丈夫、彼女は死んでない」
「そう」
話している間にセリが始まった。
次々に高額が飛び出る。
世にも珍しい精巧な人形だ。
さぞ高く売れるだろう。
「一億!」
会場がざわつく。
手を挙げたのは、俺だ。
「一億でました! 他にはー……ありませんね!」
「……ふぅ」
「お金持ちだったのね」
「まさか」
ダンジョンで稼いだお金はあるけど、お金はギルドに預けてある。
今の俺は大した金額を持っていない。
「ありがとう。おかげで彼女を助けられる」
「そう。一応名前だけ聞いておこうかしら?」
「ラストだ」
「私はエリーシュよ。またどこかで会えるといいわね」
別れの挨拶をすませ、俺はステージにあがる。
「見事落札されました! 今のご感想は?」
「……一つ、確認してもいいですか?」
ステージにあがった俺は司会者に問う。
「これがもし、生きている人間だったら……どうなるんでしょうね?」
「そ、それはありえませんよ。見ての通り人形です。もしそんなことがあったら大問題になります」
「ええ、だから申し訳ないなと思います」
「は?」
「大問題になるので」
俺はショーケースに腕をねじ込む。
魔力で強化した腕はすんなり入り、彼女の手に触れる。
「な、なにをしてるんですか!」
「――魔力供給確認」
聞きなれた声が流れる。
魔力が一気に消費した倦怠感も。
「さぁ、目を覚ましてくれ」
「【自動人形】、オン」
「――……」
シータが目覚める。
くりっとした瞳が左右を見渡す。
「あれ……ここ、どこ?」
「なっ……」
「おい、動いたぞ! 生きてるじゃないか!」
「ってことは生きた人間を商品として出していたのか!」
「ち、違、これは!」
会場中から様々な声が聞こえる。
予想通りの混乱だ。
今のうちに逃げるぞ。
俺はショーケースを完全に砕き、彼女の手を引く。
「ごめんね。あとで説明するから」
「あわわわわ」
思ったより軽い身体だ。
俺はシータを抱きかかえ、その場から駆け出す。
混乱に乗じればオークション会場から出ることは容易い。
あとは警備している騎士たちさえ振り切ればいい。
「お、おいお前! どこへ行く!」
「すみません急いでるんで!」
悪いけど、今の俺の速度には追い付けないよ。
全力で魔力を両足に集中してる。
全速力で駆け抜け外へ。
そこから高くジャンプして民家の屋根に乗り、屋根の上を走る。
このまま門へ向かいたいところだが、確実に検問を突破できない。
だったら方法は一つ。
この壁を――
跳び越える!
「おおー!」
俺に抱きかかえられたシータから可愛らしい声が聞こえた。
高々と飛び上がり、鉄の壁を越えていく。
そして――
「ラスト様!」
「こっちだぜマスター!」
馬車に着地する。
着地の衝撃はアルファが和らげてくれた。
「うまくいったな」
「はい」
「さっすがマスター!」
「アルファお姉ちゃん……デルタお姉ちゃん」
シータが二人に気づき、視線を合わせる。
ついに三姉妹が再会を果たしたんだ。
「初めまして、シータ」
「私たちのご主人さまです」
「お前のことも助けてくれたんだぜ?」
「……シータを起こしてくれた人?」
俺はうなずく。
「ラストだ。よろしくな」
「よろしく。ラストお兄ちゃん」
馬車は走る。
俺たちの家に向かって。
16
あなたにおすすめの小説
追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
妹が聖女に選ばれました。姉が闇魔法使いだと周囲に知られない方が良いと思って家を出たのに、何故か王子様が追いかけて来ます。
向原 行人
ファンタジー
私、アルマには二つ下の可愛い妹がいます。
幼い頃から要領の良い妹は聖女に選ばれ、王子様と婚約したので……私は遠く離れた地で、大好きな魔法の研究に専念したいと思います。
最近は異空間へ自由に物を出し入れしたり、部分的に時間を戻したり出来るようになったんです!
勿論、この魔法の効果は街の皆さんにも活用を……いえ、無限に収納出来るので、安い時に小麦を買っていただけで、先見の明とかはありませんし、怪我をされた箇所の時間を戻しただけなので、治癒魔法とは違います。
だから私は聖女ではなくて、妹が……って、どうして王子様がこの地に来ているんですかっ!?
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
俺を凡の生産職だからと追放したS級パーティ、魔王が滅んで需要激減したけど大丈夫そ?〜誰でもダンジョン時代にクラフトスキルがバカ売れしてます~
風見 源一郎
ファンタジー
勇者が魔王を倒したことにより、強力な魔物が消滅。ダンジョン踏破の難易度が下がり、強力な武具さえあれば、誰でも魔石集めをしながら最奥のアイテムを取りに行けるようになった。かつてのS級パーティたちも護衛としての需要はあるもの、単価が高すぎて雇ってもらえず、値下げ合戦をせざるを得ない。そんな中、特殊能力や強い魔力を帯びた武具を作り出せる主人公のクラフトスキルは、誰からも求められるようになった。その後勇者がどうなったのかって? さぁ…
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。
幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』
電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。
龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。
そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。
盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。
当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。
今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。
ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。
ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ
「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」
全員の目と口が弧を描いたのが見えた。
一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。
作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌()
15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26
【完結】勇者PTから追放された空手家の俺、可愛い弟子たちと空手無双する。俺が抜けたあとの勇者たちが暴走? じゃあ、最後に俺が息の根をとめる
岡崎 剛柔
ファンタジー
「ケンシン、てめえは今日限りでクビだ! このパーティーから出て行け!」
ある日、サポーターのケンシンは勇者のキースにそう言われて勇者パーティーをクビになってしまう。
そんなケンシンをクビにした理由は魔力が0の魔抜けだったことと、パーティーに何の恩恵も与えない意味不明なスキル持ちだったこと。
そしてケンシンが戦闘をしない空手家で無能だったからという理由だった。
ケンシンは理不尽だと思いながらも、勇者パーティーになってから人格が変わってしまったメンバーのことを哀れに思い、余計な言い訳をせずに大人しく追放された。
しかし、勇者であるキースたちは知らなかった。
自分たちがSランクの冒険者となり、国王から勇者パーティーとして認定された裏には、人知れずメンバーたちのために尽力していたケンシンの努力があったことに。
それだけではなく、実は縁の下の力持ち的存在だったケンシンを強引に追放したことで、キースたち勇者パーティーはこれまで味わったことのない屈辱と挫折、そして没落どころか究極の破滅にいたる。
一方のケンシンは勇者パーティーから追放されたことで自由の身になり、国の歴史を変えるほどの戦いで真の実力を発揮することにより英雄として成り上がっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる