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栄養ドリンクを補充し終えて、作った物を木箱に詰める。
あとでお仕事を頑張っている皆さんに配れるように。
配る作業は私じゃ無理だから、騎士の方にお願いしている。
午後には取りにきてくれるはずだ。
「あっという間にできちゃったわね。私から見れば奇跡だわ」
「聖女様のほうがよっぽど奇跡だと思いますけど……」
「私は神様の力をお借りしているもの。起こって当然の奇跡だわ」
「当然の奇跡、ですか」
初めての解釈だ。
誰よりも神様を身近に感じている聖女様だからこその視点、勉強になる。
「ついにこれから新製品の開発ね!」
「は、はい!」
緊張する。
まじまじ見られながらお仕事するって、こんなにドキドキするのか。
「それで、何を作るかもまったく決まっていないの?」
「いえ、一応いろいろ候補はあるんです」
私は普段からつけているメモ帳を開いた。
そこにはアイデアをまとめたり、反省点を書いたりしている。
仕事終わりや寝る前に確認して、明日の目標を考えたり。
一人で錬金術の勉強を始めた頃からの癖だ。
「メモしてるのね。真面目……何この文字」
メモを覗き込んだ聖女様が首を傾げる。
それも当然だろう。
メモに使われている文字は、私が前世で使っていた言語だから。
この世界とは馴染みがない。
「暗号?」
「えっと、みたいなものです」
「へぇ、アイデアを盗まれないように気をつけているのね。抜けていそうなのに、意外と用心深いのね」
「そ、そうですね!」
会って二日の聖女様にも、抜けているように見えていたのか。
ちょっとショックだ。
私ってそんなに頼りなさげだろうか……。
「ねぇ、なんて書いてあるの?」
「えっと、調味料を作ろうかなと思っています」
「調味料? お料理に使う?」
「はい」
いろいろと新製品の候補は上がっている。
中でも一般家庭に馴染みがあり、錬金術の長所が活かせそうな物の一つが、調味料の作成だ。
塩、コショウ、砂糖など。
一般的な調味料はこの世界でも使われている。
けれど技術力の差なのか、それとも発想の違いか。
そもそも必要な素材が違うからというのもあって、私にとっては馴染み深い調味料たちが存在しない。
存在しないなら、私が一から作ればいい、と思った。
「調味料ってどうやって作るの? 私、料理しないからわからないわ」
「実は私もよくわかっていません」
「そうなの?」
「はい。料理はしますけど」
いずれ屋敷を出ても生きてゆけるように。
前世の記憶もあって、料理は人並みにできるようになった。
でも、普通考えないと思う。
この調味料はどうやって作られているのか、とか。
原材料は何かなんて。
例えば前世では無難だったマヨネーズとか。
卵を使っているのは知っているけど、作り方はよく知らない。
「それじゃどうやって作る気なの? テキトー?」
「そうなりますね」
「大丈夫なの? そんなので」
「大丈夫だと思います。細かい作り方はわかりませんが、味は想像できますから」
私が持っている一番の財才。
他の人間にはない長所は、前世の記憶があることだ。
この世界と、前世の世界は文明レベルに大きな差がある。
特に私が生まれ育った国は平和で、一般市民も頑張れば贅沢な暮らしができるほど恵まれていた。
だからこそ、いろんな産業が発達したし、様々な発想から新商品も開発された。
私には物を作る才能はなかったけど、それらに触れ、感じて、味わった経験がある。
あとでお仕事を頑張っている皆さんに配れるように。
配る作業は私じゃ無理だから、騎士の方にお願いしている。
午後には取りにきてくれるはずだ。
「あっという間にできちゃったわね。私から見れば奇跡だわ」
「聖女様のほうがよっぽど奇跡だと思いますけど……」
「私は神様の力をお借りしているもの。起こって当然の奇跡だわ」
「当然の奇跡、ですか」
初めての解釈だ。
誰よりも神様を身近に感じている聖女様だからこその視点、勉強になる。
「ついにこれから新製品の開発ね!」
「は、はい!」
緊張する。
まじまじ見られながらお仕事するって、こんなにドキドキするのか。
「それで、何を作るかもまったく決まっていないの?」
「いえ、一応いろいろ候補はあるんです」
私は普段からつけているメモ帳を開いた。
そこにはアイデアをまとめたり、反省点を書いたりしている。
仕事終わりや寝る前に確認して、明日の目標を考えたり。
一人で錬金術の勉強を始めた頃からの癖だ。
「メモしてるのね。真面目……何この文字」
メモを覗き込んだ聖女様が首を傾げる。
それも当然だろう。
メモに使われている文字は、私が前世で使っていた言語だから。
この世界とは馴染みがない。
「暗号?」
「えっと、みたいなものです」
「へぇ、アイデアを盗まれないように気をつけているのね。抜けていそうなのに、意外と用心深いのね」
「そ、そうですね!」
会って二日の聖女様にも、抜けているように見えていたのか。
ちょっとショックだ。
私ってそんなに頼りなさげだろうか……。
「ねぇ、なんて書いてあるの?」
「えっと、調味料を作ろうかなと思っています」
「調味料? お料理に使う?」
「はい」
いろいろと新製品の候補は上がっている。
中でも一般家庭に馴染みがあり、錬金術の長所が活かせそうな物の一つが、調味料の作成だ。
塩、コショウ、砂糖など。
一般的な調味料はこの世界でも使われている。
けれど技術力の差なのか、それとも発想の違いか。
そもそも必要な素材が違うからというのもあって、私にとっては馴染み深い調味料たちが存在しない。
存在しないなら、私が一から作ればいい、と思った。
「調味料ってどうやって作るの? 私、料理しないからわからないわ」
「実は私もよくわかっていません」
「そうなの?」
「はい。料理はしますけど」
いずれ屋敷を出ても生きてゆけるように。
前世の記憶もあって、料理は人並みにできるようになった。
でも、普通考えないと思う。
この調味料はどうやって作られているのか、とか。
原材料は何かなんて。
例えば前世では無難だったマヨネーズとか。
卵を使っているのは知っているけど、作り方はよく知らない。
「それじゃどうやって作る気なの? テキトー?」
「そうなりますね」
「大丈夫なの? そんなので」
「大丈夫だと思います。細かい作り方はわかりませんが、味は想像できますから」
私が持っている一番の財才。
他の人間にはない長所は、前世の記憶があることだ。
この世界と、前世の世界は文明レベルに大きな差がある。
特に私が生まれ育った国は平和で、一般市民も頑張れば贅沢な暮らしができるほど恵まれていた。
だからこそ、いろんな産業が発達したし、様々な発想から新商品も開発された。
私には物を作る才能はなかったけど、それらに触れ、感じて、味わった経験がある。
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