【完結】捨てられた私が幸せになるまで

風見ゆうみ

文字の大きさ
17 / 28

16 三大魔道士(レイブンside)

しおりを挟む
 これは、ヘーベル家が全焼する前日の夜の話。


「まったく、アメリアは私の弟子なのよ。本当に許せない! ヘーベル家の奴ら、ぶっ殺してやる」

 三大魔道士の一人、黒のワンショルダーのタイトなドレスに身を包んだフローレンスが、ニーソン家の応接室のソファーに座るなり、黒く艶のある長いストレートの前髪をかきあげ、足を組むと、シブンに向かって言った。
 その言葉を受けた彼が答える。

「アメリアには申し訳無い事をしたと思ってる。これに関する借りは俺が返すつもりだ」
「駄目だし嫌よ。アメリアは私の弟子よ。私がやるわ。シブンは大人しくしてて」
「そういう訳にはいかない。今、アメリアは俺の元で働いているんだからな」

 フローレンスの言葉に、シブンは大きく息を吐いてから答えを返した。

「じゃあ、シブン、一緒にやりましょうよ。ヘーベル家は魔道士に喧嘩を売った様なもんなんだから。生きた虫を口に突っ込んでやってもいいわね。女性が嫌がる茶色のやつ」

 フローレンスはシブンと変わらない年代で、グラマーな体型の美女だ。
 白い肌に濃い目の化粧が印象的で、小さい頃、レイブンはこの魔道士が少し苦手だった。

 なぜなら、怒ると甲高い声で叫ぶからだ。

「アメリアから聞いてるの。彼女、ヘーベル家で雷の魔法を使ってるんでしょ? 警告してやったのに、あんな事をしてくるだなんて! ほんと、許せない!」
「とにかく、アメリアは無事じゃったんじゃ。その事を喜んだらどうじゃ?」

 フローレンスの隣に座る、白のローブを身にまとった子供くらいの背丈しかない、白髪のタレ目の好々爺である、もう一人の三大魔道士、フーディーが、彼女を嗜めると、フローレンスは口を尖らせた。

「だって、許せないじゃないですか! 騎士の奴らも殺してやったら…って、ごめんなさい。レイブン、あなたは大丈夫なの?」

 シブンの隣に座って、黙り込んでいたレイブンに、フローレンスが心配そうな表情で尋ねた。

「大丈夫です」

(気にされるのも無理はない)

 レイブンは苦笑して、フローレンスに答えた。

 レイブンが6歳になった頃、シブンが家をあけている際、母と買い物に出かけたレイブンは、魔道士を嫌う騎士に絡まれた。

 南にも反魔道士がおり、たまたま出くわしてしまったのだ。

 レイブンを人質にとられ、彼の母は、アメリアの様に無抵抗で捕まり、レイブンはすぐに解放されたが、母は攫われ、数時間後、物言わぬ姿となって、攫われた場所に捨てられていた。

 見つけたのはシブンだった。
 
 悲しみ、自分自身を責める父を見て、レイブンは何も出来なかった自分を責めた。

 そんなレイブンを抱きしめて泣いた父と一緒に泣いた。

 そして、強くなろうと決めた。

 強くなって、父だけでも自分が守ろうと。
 父にはもう自分しかいないのだから、悲しませない様に強くなり、母が守ってくれた命を大切にして生きようと。

 シブンが三大魔道士に選ばれたのは、その一年後だった。
 父も母を亡くした悲しみをまぎらわせる為に、魔法を極める事に決め、レイブンの為にも、自分は泣いてばかりではいられないと思ったのだろうと、レイブンは思った。

 実際、レイブンの母を殺した騎士達はシブンによって始末されているのだが、その事はレイブンは聞かされていない。

 物心ついてからは、レイブンもそうしているだろうな、と思う様にはなってきていたが。

 レティアに会ってから、レイブンの心は救われた。
 そして、父以外に、自分が心から守りたい人が出来た。
 もちろん、ノースやアメリア達、仲間も大事だし、守りたいとは思うが、それとはまた違うものだ。

「母さんの事を思い出して、もう少しで相手を殺すところでした。父さんに止められて何とかなりましたが」
「よくとどまったわ、レイブン。あいつらを殺すのは私よ。魔法の実験台にしてやるわ」
「フローレンス、わざわざ、外道になりさがる必要はない。どうせ、指示された奴らじゃ。相応の罪にしておいてやれ。レイブンにだいぶ、やられとるようじゃしな。もちろん、首謀者に対しては、わしも黙っておるつもりはないがの…」
 
 フーディーが眼光を鋭くして、シブンを見た。

「やり方は決まっています。ヘーベル家には家を燃やすと脅していますから、その通りにします」
「あの時、アメリアは雷を落としているから、俺がやる」
「お前は来なくていい。俺一人で十分だ」
 
 シブンに言われ、レイブンは反論する。

「ジッとしてなんていられない! 仲間が傷つけられたんだぞ! 俺も行く!」
「……わかったよ」
「シブン、レイブン、私も行くわよ! 弟子を傷つけたお礼をしてあげないと」
「では、わしは弟子の成長を見に行こうかのう」

 レイブンはフーディーの弟子で、ノースもそうだった為、フーディーは、シブンに尋ねる。

「ノースは連れて行くのか?」
「いや。今回はレティアの護衛を頼みます」

 シブンが首を横に振ると、フーディーではなく、フローレンスが尋ねる。

「そういえば、レティアという子は、どんな子なの? アメリアはとても良い人だと言っていたけど、魔法は使えるの?」
「多少はな。ただ、魔道士になる程のものではない」
「残念。私の弟子にしようかと思ったのにぃ」

 シブンの答えに、フローレンスはため息を吐いた後、出されていた紅茶を飲んで気持ちを落ち着けてから、レイブンに尋ねる。

「レイブンはその子にメロメロなんでしょう? ミレイの形見をあげたと聞いたけれど」
「はい。加護の魔法をかけて渡しました。あのネックレスにした方が、母さんも俺達と一緒に彼女を守ってくれるような気がしたので」
「シブンとミレイ、それから二人の子のレイブンの魔法がかけられているのなら、奇跡を起こしてもおかしくなさそうじゃな」
「…ミレイの魔法はかかってはいないはずですが?」

 シブンがフーディーに聞き返すと、ホッホッとフーディーは笑う。

「ミレイはかけておったよ。お前とレイブンを守る為の魔法を。レイブンがあの時、すんなり解放されたのは、そのおかげかもしれん」
「……」

 レイブンはシブンと、悲しい笑みを見せ合った後、口を開く。

「さっきも言いましたが、母さんなら、きっと、俺達と一緒にレティアを守ってくれるはずです」
「わしもそうじゃと思うから言ったんじゃよ」

 ホッホッとフーディーは笑うと続ける。

「レティア嬢の話で思い出したが、奴から話を聞いたか?」

 フーディーに尋ねられたレイブンは、大きく首を縦に振る。

「本人に許可を取って、父さんにも話をしました」
「ちょっと、なんの話!?」

 話がつかめないフローレンスは、レイブンを軽く睨む。

(この話をすると長くなるんだよな…。でも、味方は多いほうがいい)

「ヘーベル家についてのお話をした後に、ゆっくり話をさせていただいてもいいですか?」
「いいわ。じゃあ、ヘーベル家の話に戻しましょう。で、どうするの? 雷を落とすのはレイブンとシブンでしょ? 火をまわらせるのは私でいい?」
「屋敷の中にいる人間を逃してからなら良い」

 フローレンスの言葉にシブンが答えると、フーディーが手を挙げる。

「では、わしは屋敷の中にいる人間が逃げられる様に、お手伝いしようかの? ところで、ヘーベル家の奴らについては、どうするんじゃ?」
「ヘーベル家とバトラーに関しては、楽に死なせてやる気持ちがなくなったので、今回は生かす事にします。聞き出したい事もありますし」
「面倒な事にならんかの?」
「落雷による火事ですから。証拠はありません」

 シブンは一度、言葉を区切ってから続ける。

「ですが、俺達だと、匂わせる様な事はするつもりです」
「証拠はないが、脅しはかけるんじゃな?」
「でも、そんな甘っちょろい感じで大丈夫なの? 捕まえて拷問しちゃえば?」
「バトラーに関しては、話を直接聞きたい事があるので、俺に任せてほしいんですが」

 レイブンがフローレンスに言うと、彼女は不思議そうにしつつも頷く。

「いいけど、ヘーベル家はどうするの? 生かしていたら、逆恨みしてくるんじゃない?」
「ヘーベル家の人間を何の理由もなく殺せば、他の貴族からの反発を買って、南と北の戦争になりかねない」
「何の理由もなく、って、私の弟子に酷い事をしたのよ!?」
「騎士はヘーベル公爵から指示されたと言っているが、ヘーベル公爵は認めないだろう」
「あーもう! 面倒くさい! シブンは、今、ヘーベル家の人間を殺せば、何の関係もない人まで巻き込むかもしれないって思ってるのね? だけど、生かしていても何の得にもならないわよ!?」
「だから匂わせるんですよ」

 今まで話していたシブンではなく、レイブンが答える。

「ヘーベル公爵のターゲットを俺達に絞らせるんです。そして、俺達に手を出させる。そうすれば、俺達は襲われた側という事で被害者になり、彼らに社会的制裁を下せます」

(ヘーベル公爵はプライドが高そうだから、自分が惨めだと思われるのは嫌だろう。その辺を突いていきたい)

 レイブンの言葉に、フローレンスは胸の下で腕を組み、不服そうにした後、首を縦に振る。

「まあ、いいわ。家が焼けて絶望してる奴らの顔を見るのも楽しそう。それに、私を殺そうとしてきたら、返り討ちにしてやるわ」

 フローレンスは笑顔で続ける。

「決行は明日で良いわね?」

 彼女の言葉に、レイブン達は無言で首を縦に振った。

(これからが大変だ。戦争にならない様に、ヘーベル家の件は王家には介入するなと、連絡を父さん達がするからいいとして…と、あ、フローレンス様に話をしないとな)

 レイブンは、先程、話せていなかった話を、フローレンスに伝える事にしたのだった。





※お手数おかけし申し訳ございませんが、感想を下さる場合は「感想についてのお願い」を追記しましたので、再度、お読みいただきますよう、お願い致します。
しおりを挟む
感想 25

あなたにおすすめの小説

一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました

しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、 「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。 ――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。 試験会場を間違え、隣の建物で行われていた 特級厨師試験に合格してしまったのだ。 気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの “超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。 一方、学院首席で一級魔法使いとなった ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに―― 「なんで料理で一番になってるのよ!?  あの女、魔法より料理の方が強くない!?」 すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、 天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。 そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、 少しずつ距離を縮めていく。 魔法で国を守る最強魔術師。 料理で国を救う特級厨師。 ――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、 ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。 すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚! 笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

【完結】真の聖女だった私は死にました。あなたたちのせいですよ?

恋愛
聖女として国のために尽くしてきたフローラ。 しかしその力を妬むカリアによって聖女の座を奪われ、顔に傷をつけられたあげく、さらには聖女を騙った罪で追放、彼女を称えていたはずの王太子からは婚約破棄を突きつけられてしまう。 追放が正式に決まった日、絶望した彼女はふたりの目の前で死ぬことを選んだ。 フローラの亡骸は水葬されるが、奇跡的に一命を取り留めていた彼女は船に乗っていた他国の騎士団長に拾われる。 ラピスと名乗った青年はフローラを気に入って自分の屋敷に居候させる。 記憶喪失と顔の傷を抱えながらも前向きに生きるフローラを周りは愛し、やがてその愛情に応えるように彼女のほんとうの力が目覚めて……。 一方、真の聖女がいなくなった国は滅びへと向かっていた── ※小説家になろうにも投稿しています いいねやエール嬉しいです!ありがとうございます!

【完結】以上をもちまして、終了とさせていただきます

楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。 伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。 そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。 「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」 神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。 「お話はもうよろしいかしら?」 王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。 ※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m

とある令嬢の優雅な別れ方 〜婚約破棄されたので、笑顔で地獄へお送りいたします〜

入多麗夜
恋愛
【完結まで執筆済!】 社交界を賑わせた婚約披露の茶会。 令嬢セリーヌ・リュミエールは、婚約者から突きつけられる。 「真実の愛を見つけたんだ」 それは、信じた誠実も、築いてきた未来も踏みにじる裏切りだった。だが、彼女は微笑んだ。 愛よりも冷たく、そして美しく。 笑顔で地獄へお送りいたします――

〈完結〉伯爵令嬢リンシアは勝手に幸せになることにした

ごろごろみかん。
恋愛
前世の記憶を取り戻した伯爵令嬢のリンシア。 自分の婚約者は、最近現れた聖女様につききっきりである。 そんなある日、彼女は見てしまう。 婚約者に詰め寄る聖女の姿を。 「いつになったら婚約破棄するの!?」 「もうすぐだよ。リンシアの有責で婚約は破棄される」 なんと、リンシアは聖女への嫌がらせ(やってない)で婚約破棄されるらしい。 それを目撃したリンシアは、決意する。 「婚約破棄される前に、こちらから破棄してしてさしあげるわ」 もう泣いていた過去の自分はいない。 前世の記憶を取り戻したリンシアは強い。吹っ切れた彼女は、魔法道具を作ったり、文官を目指したりと、勝手に幸せになることにした。 ☆ご心配なく、婚約者様。の修正版です。詳しくは近況ボードをご確認くださいm(_ _)m ☆10万文字前後完結予定です

【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。

猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。 復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。 やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、 勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。 過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。 魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、 四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。 輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。 けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、 やがて――“本当の自分”を見つけていく――。 そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。 ※本作の章構成:  第一章:アカデミー&聖女覚醒編  第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編  第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編 ※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位) ※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。

絶望?いえいえ、余裕です! 10年にも及ぶ婚約を解消されても化物令嬢はモフモフに夢中ですので

ハートリオ
恋愛
伯爵令嬢ステラは6才の時に隣国の公爵令息ディングに見初められて婚約し、10才から婚約者ディングの公爵邸の別邸で暮らしていた。 しかし、ステラを呼び寄せてすぐにディングは婚約を後悔し、ステラを放置する事となる。 異様な姿で異臭を放つ『化物令嬢』となったステラを嫌った為だ。 異国の公爵邸の別邸で一人放置される事となった10才の少女ステラだが。 公爵邸別邸は森の中にあり、その森には白いモフモフがいたので。 『ツン』だけど優しい白クマさんがいたので耐えられた。 更にある事件をきっかけに自分を取り戻した後は、ディングの執事カロンと共に公爵家の仕事をこなすなどして暮らして来た。 だがステラが16才、王立高等学校卒業一ヶ月前にとうとう婚約解消され、ステラは公爵邸を出て行く。 ステラを厄介払い出来たはずの公爵令息ディングはなぜかモヤモヤする。 モヤモヤの理由が分からないまま、ステラが出て行った後の公爵邸では次々と不具合が起こり始めて―― 奇跡的に出会い、優しい時を過ごして愛を育んだ一人と一頭(?)の愛の物語です。 異世界、魔法のある世界です。 色々ゆるゆるです。

処理中です...