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14 婚約者の願いが婚約破棄に変わるまで ②
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テーブルクロスの隙間から状況を確認しようと思ったけれど、視界が狭すぎてわからない。ただ、足元だけははっきりと見えたので、ガンチャが反応するよりも前に、ロビンが立ち上がるのがわかった。
事前に連絡を入れておいたからか、店の人が気を遣って、ガンチャが入ったあとに貸し切りのプレートをかけておいてくれたのは本当に助かった。
これで店内に人がいたら、私は怪しい人でしかない。いや、今でも十分怪しいのは怪しいけど。
「ごきげんよう。アルフレッド様にお会いできて光栄ですわ」
「こんにちは。本当に兄妹仲が良いんだね」
「はい。そのせいで、婚約者が中々見つからないんです」
ロビンは今までに聞いたことがない可愛らしい声を出して答えた。ロビンに婚約者がいないことについて、社交場で小耳に挟んだことがある。ワガママ過ぎて彼女に付き合うことが疲れるという理由で、何度も婚約の破棄をされているそうだ。彼女の歴代の婚約者たちは人を見る目があったのだと思う。
今の私ならそんな妹がいる家に嫁ぎたくないと思うのだけれど、昔はそんなことを気にするどころか、ロビンに同情の言葉をかけていた気がする。
そんな私だったから、いつでも殺すことができると思ったのでしょうね。というか、レイネ様がたまたま実家に戻らなくても私を殺すつもりだったの!?
ショックというよりか腹が立ってきたわ。
貴族の女性の間で流行っている護身用の丸いシルバートレイで頬を一発叩いてやりたい気分になったけれど、淑女が人を叩くのは駄目よね。今、手元になくて良かったわ。
「別に結婚することだけが女性の幸せじゃないし、君自身が人生を楽しめればそれでいいんじゃないかな」
アルフはそこで一度言葉を区切ってから続ける。
「自分の楽しさや幸せを優先するために、人に危害を加えるなんて馬鹿なことはしないようにね」
アルフがガンチャたちの気をそらしてくれている間に、私は這いつくばって店の扉近くまで移動する。
「もちろん、自分の幸せのために人に危害を加えるなんて馬鹿な真似はいたしませんわ」
「そうかな。君はさっき、アリアナの話をしていたよね」
「「誤解です!」」
ガンチャとロビンの意識がアルフに集中している間に、私は静かに立ち上がる。後ろ手で扉を静かに開けて、ガンチャたちに聞こえるように音を立てて閉めた。
こうすれば、今私が入ってきたと思わせることができるのではないかと考えた。彼らのほうに目を向けると、ガンチャたちは私を見て驚いた顔をしているので上手くいったみたい。
先代の辺境伯が亡くなってから、ガンチャはまた付きまとい行為を再開していて、以前よりと激しくなっていた。
たしか、ガンチャはレイネ様にこんな感じで話しかけたんだっけ。
『レイネ様、お会いできて嬉しいです! こんな所で出会えるなんて……』
私はにこりと微笑み、ガンチャに駆け寄りながら叫ぶ。
「ガンチャ、会えて嬉しいわ! こんな所で会えるなんてきっと運命よね! やっぱり私たちは結ばれる運命にあるんだわ!」
私にそう言われた瞬間、ガンチャは顔を引きつらせた。
※
ご指摘いただいたのですが、9話のガンチャからの手紙が「婚約も」で終わっていたんですが、間違いですので変更いたしました。
「婚約も」のあとはなんやねん、ですよね。
何かに疲れ果てて落ちてます。
たぶんですけど『このまま調べれば、君との婚約の話もなくなるかもしれないぞ』とガンチャは書くつもりだったのかもしれません。
それを私がもうええねん、となって書き忘れたのか……いや、大事でした。
先ほど、付け加えておきました。
本当に申し訳ございません。
(ちなみに関西弁なのは作者が京都の南に住む人間だからでございます)
そして、どうでもいい話。
キマコマ公爵夫妻ですが、マキコマレタさんとマキコマレイネさんです。
事前に連絡を入れておいたからか、店の人が気を遣って、ガンチャが入ったあとに貸し切りのプレートをかけておいてくれたのは本当に助かった。
これで店内に人がいたら、私は怪しい人でしかない。いや、今でも十分怪しいのは怪しいけど。
「ごきげんよう。アルフレッド様にお会いできて光栄ですわ」
「こんにちは。本当に兄妹仲が良いんだね」
「はい。そのせいで、婚約者が中々見つからないんです」
ロビンは今までに聞いたことがない可愛らしい声を出して答えた。ロビンに婚約者がいないことについて、社交場で小耳に挟んだことがある。ワガママ過ぎて彼女に付き合うことが疲れるという理由で、何度も婚約の破棄をされているそうだ。彼女の歴代の婚約者たちは人を見る目があったのだと思う。
今の私ならそんな妹がいる家に嫁ぎたくないと思うのだけれど、昔はそんなことを気にするどころか、ロビンに同情の言葉をかけていた気がする。
そんな私だったから、いつでも殺すことができると思ったのでしょうね。というか、レイネ様がたまたま実家に戻らなくても私を殺すつもりだったの!?
ショックというよりか腹が立ってきたわ。
貴族の女性の間で流行っている護身用の丸いシルバートレイで頬を一発叩いてやりたい気分になったけれど、淑女が人を叩くのは駄目よね。今、手元になくて良かったわ。
「別に結婚することだけが女性の幸せじゃないし、君自身が人生を楽しめればそれでいいんじゃないかな」
アルフはそこで一度言葉を区切ってから続ける。
「自分の楽しさや幸せを優先するために、人に危害を加えるなんて馬鹿なことはしないようにね」
アルフがガンチャたちの気をそらしてくれている間に、私は這いつくばって店の扉近くまで移動する。
「もちろん、自分の幸せのために人に危害を加えるなんて馬鹿な真似はいたしませんわ」
「そうかな。君はさっき、アリアナの話をしていたよね」
「「誤解です!」」
ガンチャとロビンの意識がアルフに集中している間に、私は静かに立ち上がる。後ろ手で扉を静かに開けて、ガンチャたちに聞こえるように音を立てて閉めた。
こうすれば、今私が入ってきたと思わせることができるのではないかと考えた。彼らのほうに目を向けると、ガンチャたちは私を見て驚いた顔をしているので上手くいったみたい。
先代の辺境伯が亡くなってから、ガンチャはまた付きまとい行為を再開していて、以前よりと激しくなっていた。
たしか、ガンチャはレイネ様にこんな感じで話しかけたんだっけ。
『レイネ様、お会いできて嬉しいです! こんな所で出会えるなんて……』
私はにこりと微笑み、ガンチャに駆け寄りながら叫ぶ。
「ガンチャ、会えて嬉しいわ! こんな所で会えるなんてきっと運命よね! やっぱり私たちは結ばれる運命にあるんだわ!」
私にそう言われた瞬間、ガンチャは顔を引きつらせた。
※
ご指摘いただいたのですが、9話のガンチャからの手紙が「婚約も」で終わっていたんですが、間違いですので変更いたしました。
「婚約も」のあとはなんやねん、ですよね。
何かに疲れ果てて落ちてます。
たぶんですけど『このまま調べれば、君との婚約の話もなくなるかもしれないぞ』とガンチャは書くつもりだったのかもしれません。
それを私がもうええねん、となって書き忘れたのか……いや、大事でした。
先ほど、付け加えておきました。
本当に申し訳ございません。
(ちなみに関西弁なのは作者が京都の南に住む人間だからでございます)
そして、どうでもいい話。
キマコマ公爵夫妻ですが、マキコマレタさんとマキコマレイネさんです。
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