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第9話 差し出された手
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「わ、私は嘘なんてついていません!」
「その事については調べさせているから、近い内に真相がわかる事になるが、本当に嘘をついてないと言うんだね? それが嘘だったら大変なことになるけれどいいのかと、確認してるんだ」
「調べている…?」
ジェレミー殿下の言葉を聞き返したキャロラインの声が震えているのがわかった。
その時、背後から視線を感じた気がして振り返ると、少し離れたところで、こちらを不安そうに見つめている元友人達の姿があった。
キャロラインの様子がおかしいから、どんな状況になっているかは気になるわよね。
彼女達はヘイスト殿下に嘘をついたんだもの。
バレたらただでは済まないという事くらいわかっているはず。
それにしても、あの子達は、どうしてキャロラインに協力したのかしら?
そんなにわたしの事が嫌いだったの?
それとも他に理由があるのかしら?
あの子達も赤い瞳が嫌いなのかしら?
今、両陛下の近くにいるのは、私とジェレミー殿下にヘイスト殿下、ロロアル侯爵一家とキャロラインとセバン子爵、そして、ローニャとモナウ卿だ。
元友人達はわたしの家族についての話は関係ないから、パーティーを楽しむ様にと遠ざけられたのだけれど、キャロラインの嘘については部外者じゃないわよね?
呼んだ方が良いのかしら?
「まさかキャロライン、嘘をついていたりしないよな? 本当にアニエス様にいじめられていたんだよな? もし、それが嘘だったりしたら、ごめんなさいで許される問題じゃないんだぞ!」
セバン子爵は娘の様子がおかしい事に気が付いたのか、額に大きな汗の玉を浮かべながら、キャロラインの両肩をつかんで揺さぶる。
「え、ええ。嘘では…ありません」
キャロラインはそう答えたけれど、顔色や表情を見たら、彼女に後ろめたい事がある事は一目瞭然だった。
「キャロライン、素直にこの場で謝ってくれるなら、友人には戻れないけれど、わたしはあなたを許すわ。ヘイスト殿下に嘘をついた事に関しては、わたしは何もしてあげられないけれど」
王族に嘘をついただなんて、本当に許されない事だもの。
わたしが許してあげてほしいなんてお願いできる立場でもないし、何よりも、そんな事をしてあげようとも思わない。
冷たいと思われてもいいわ。
だって、もう友達じゃないんだもの。
裏切ったのはキャロライン達よ。
わたしの事が嫌いなら、そんな事をせずに離れていってくれれば良かっただけ。
結果的に、彼女達のおかげで、わたしにとっては色んな意味で良い方向に転びそうだから、わたしは謝ってくれるなら許す事にしようと思った。
「許すも何も…、私は嘘をついてなんか…!」
「わたしはあなたをいじめた覚えなんてないんだけど? それをいじめたと言っているのなら、あなたが嘘をついているとしか言えないわ」
「待ってよ! 証人もいると言っているじゃない!」
「仲良くしている友人の証言しかないのでしょう? 他の人からの意見も聞かないと駄目だわ」
「そ、それは…、そうかもしれないけれど、でも、もし、どうしてもアニエスが認めないというのなら…、そうだわ! 嘘をついたのではなく勘違いしていたという事で私が謝るわ! あなたに嫌な事をされたのはいじめだと思っていたけど、本当はそうじゃなかったのよ! 勘違いしていて本当にごめんなさい!」
さすがのキャロラインも自分の置かれている状況が良くない事に気が付いたみたいで、自分が勘違いしていたという事にしようとしているみたい。
でも、そんな虫の良い話はないでしょう。
大体、いじめられていたっていう勘違いって何なの?
本当に呆れてしまうわ。
「謝ってくれたのならもういいわ。わたしはヘイスト殿下の婚約者ではなくなったし、ロロアル家での人間でもない。学園も辞めたから、あなたとはもう関わる事はないから。あなたは赤い瞳のわたしを嫌っていたみたいだし、あなたにとってもちょうどいいでしょう?」
「そ、それは…、そりゃあ、赤い瞳は嫌いよ。何だか気持ち悪いし。だって普通の色じゃないんだもの」
「そう。最後に本音を聞けて良かったわ。ジェレミー殿下、彼女達が嘘をついているのは明らかです。ですが、わたしは罪には問いません。あとは、ヘイスト殿下に嘘の話をし、婚約を破棄させるまでという物事を大きくした事についた点については、罪に問われるべきかと思われますので、あとは任せしてもよろしいでしょうか」
「もちろんだよ。今、知り得ている限りでもアニエスがセバン子爵令嬢をいじめているところなんて見た事がないという人が多い。だから、証言をしている2人が嘘をついているんじゃないかと思っている。そうなった時は、その2人にも確認をいれて、嘘をついていた時はそれなりの罪を与えるつもりだよ」
「ありがとうございます」
一礼してから、キャロラインの方に目を向けると、彼女の顔が青ざめているのがわかった。
馬鹿ね。
すぐにバレるような嘘をつくからよ。
きっと、わたしと同じ様に、ジェレミー殿下がこの件に関与してくるだなんて思ってもいなかったんでしょうね。
だけど、誰かが気付くという可能性を考えていなかったところが詰めが甘いというか、ヘイスト殿下がすぐに騙されたから、他の人間もそうだと思い込んだのかしら?
そんな訳ないのにね。
わかる人にはすぐわかる嘘だわ。
「セバン子爵令嬢」
「は…、はい」
「顔色が悪い様だが大丈夫かい? 今更、勘違いしていたなんて言い訳は通用しない。ただ、嘘じゃないと言うのなら胸を張っていればいいんだ」
ジェレミー殿下が厳しい口調で言うと、キャロラインの体が震え始めた。
「キャロ、どうしたんだい? 本当に、嘘だって言うのか!?」
「……っ!」
「キャロ! 答えてくれ!」
「わ、私は…っ、その、勘違いで…っ」
キャロラインは無事にこの場を切り抜ける方法を考えているようだった。
嘘を重ねれば罪が重くなる事をわかっているから、嘘をついていないという事も答えられないのね。
それに動揺してしまっているから考えが上手くまとまらないといったところかしら。
「ローニャ、ヘイスト殿下に嘘をついたり、嘘の証言をした場合は、罰はどんなものになるのかしら?」
キャロラインに聞こえるようにローニャに尋ねると、彼女は大きく首を縦に振る。
「今回の嘘によってヘイスト殿下はアニエス様との婚約破棄までしておられますから、謝って許してもらえるものではないと思います。ただ…」
ローニャはそこまで言って言葉を止めて、私の耳元に口を近付けて、キャロライン達に口の動きがわからないように手で隠して教えてくれる。
「ヘイスト殿下がセバン子爵令嬢に対しての免罪を訴えられたら、罪はかなり軽くなるかもしれません」
「そうなの…」
キャロラインに対して、一生、不幸でいろとまでは思わないけれど、無傷で逃げられるのも何だか嫌だわ。
「父上!」
キャロラインとの話がいつの間にか終わっていたようで、ヘイスト殿下が陛下に向かって叫ぶ。
「キャロは混乱しています! 今日のところは彼女を家に帰らせても良いでしょうか?」
「そうだな。どうせ調査が終わらない限りは、彼女を裁く裁かないかも決められない。ただ、逃げられては困るので監視はつけさせてもらう」
「それは、致し方ないと思います。あの、それから、キャロと僕の婚約もやはり認めてもらわなくて結構です」
「ヘイスト殿下!? そんな、どうしてですか!?」
キャロラインがヘイスト殿下にしがみつくと、ヘイスト殿下は悲しげな顔をして答える。
「君の様子を見たら、僕が騙されていたんだって事はわかるよ。僕はアニエスを信じられなかった。その贖罪として、僕はアニエスと結婚して彼女を幸せにするって決めたんだ」
ヘイスト殿下の言葉に、キャロラインは大粒の涙を流し始めた。
そして、キャロライン以外の人達は、ヘイスト殿下の言葉に呆れ返っていた。
ヘイスト殿下…、本当にわたしと同じ年齢なのかしら?
どうして、そんな発想になるの?
「アニエス、悪かった。また、今までの様に僕と一緒いてくれるよね?」
ヘイスト殿下が満面の笑みを浮かべて、わたしの方に手を差し出した。
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元友人達はわたしの家族についての話は関係ないから、パーティーを楽しむ様にと遠ざけられたのだけれど、キャロラインの嘘については部外者じゃないわよね?
呼んだ方が良いのかしら?
「まさかキャロライン、嘘をついていたりしないよな? 本当にアニエス様にいじめられていたんだよな? もし、それが嘘だったりしたら、ごめんなさいで許される問題じゃないんだぞ!」
セバン子爵は娘の様子がおかしい事に気が付いたのか、額に大きな汗の玉を浮かべながら、キャロラインの両肩をつかんで揺さぶる。
「え、ええ。嘘では…ありません」
キャロラインはそう答えたけれど、顔色や表情を見たら、彼女に後ろめたい事がある事は一目瞭然だった。
「キャロライン、素直にこの場で謝ってくれるなら、友人には戻れないけれど、わたしはあなたを許すわ。ヘイスト殿下に嘘をついた事に関しては、わたしは何もしてあげられないけれど」
王族に嘘をついただなんて、本当に許されない事だもの。
わたしが許してあげてほしいなんてお願いできる立場でもないし、何よりも、そんな事をしてあげようとも思わない。
冷たいと思われてもいいわ。
だって、もう友達じゃないんだもの。
裏切ったのはキャロライン達よ。
わたしの事が嫌いなら、そんな事をせずに離れていってくれれば良かっただけ。
結果的に、彼女達のおかげで、わたしにとっては色んな意味で良い方向に転びそうだから、わたしは謝ってくれるなら許す事にしようと思った。
「許すも何も…、私は嘘をついてなんか…!」
「わたしはあなたをいじめた覚えなんてないんだけど? それをいじめたと言っているのなら、あなたが嘘をついているとしか言えないわ」
「待ってよ! 証人もいると言っているじゃない!」
「仲良くしている友人の証言しかないのでしょう? 他の人からの意見も聞かないと駄目だわ」
「そ、それは…、そうかもしれないけれど、でも、もし、どうしてもアニエスが認めないというのなら…、そうだわ! 嘘をついたのではなく勘違いしていたという事で私が謝るわ! あなたに嫌な事をされたのはいじめだと思っていたけど、本当はそうじゃなかったのよ! 勘違いしていて本当にごめんなさい!」
さすがのキャロラインも自分の置かれている状況が良くない事に気が付いたみたいで、自分が勘違いしていたという事にしようとしているみたい。
でも、そんな虫の良い話はないでしょう。
大体、いじめられていたっていう勘違いって何なの?
本当に呆れてしまうわ。
「謝ってくれたのならもういいわ。わたしはヘイスト殿下の婚約者ではなくなったし、ロロアル家での人間でもない。学園も辞めたから、あなたとはもう関わる事はないから。あなたは赤い瞳のわたしを嫌っていたみたいだし、あなたにとってもちょうどいいでしょう?」
「そ、それは…、そりゃあ、赤い瞳は嫌いよ。何だか気持ち悪いし。だって普通の色じゃないんだもの」
「そう。最後に本音を聞けて良かったわ。ジェレミー殿下、彼女達が嘘をついているのは明らかです。ですが、わたしは罪には問いません。あとは、ヘイスト殿下に嘘の話をし、婚約を破棄させるまでという物事を大きくした事についた点については、罪に問われるべきかと思われますので、あとは任せしてもよろしいでしょうか」
「もちろんだよ。今、知り得ている限りでもアニエスがセバン子爵令嬢をいじめているところなんて見た事がないという人が多い。だから、証言をしている2人が嘘をついているんじゃないかと思っている。そうなった時は、その2人にも確認をいれて、嘘をついていた時はそれなりの罪を与えるつもりだよ」
「ありがとうございます」
一礼してから、キャロラインの方に目を向けると、彼女の顔が青ざめているのがわかった。
馬鹿ね。
すぐにバレるような嘘をつくからよ。
きっと、わたしと同じ様に、ジェレミー殿下がこの件に関与してくるだなんて思ってもいなかったんでしょうね。
だけど、誰かが気付くという可能性を考えていなかったところが詰めが甘いというか、ヘイスト殿下がすぐに騙されたから、他の人間もそうだと思い込んだのかしら?
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わかる人にはすぐわかる嘘だわ。
「セバン子爵令嬢」
「は…、はい」
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ジェレミー殿下が厳しい口調で言うと、キャロラインの体が震え始めた。
「キャロ、どうしたんだい? 本当に、嘘だって言うのか!?」
「……っ!」
「キャロ! 答えてくれ!」
「わ、私は…っ、その、勘違いで…っ」
キャロラインは無事にこの場を切り抜ける方法を考えているようだった。
嘘を重ねれば罪が重くなる事をわかっているから、嘘をついていないという事も答えられないのね。
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「ローニャ、ヘイスト殿下に嘘をついたり、嘘の証言をした場合は、罰はどんなものになるのかしら?」
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そして、キャロライン以外の人達は、ヘイスト殿下の言葉に呆れ返っていた。
ヘイスト殿下…、本当にわたしと同じ年齢なのかしら?
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