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第11話 陛下の考え
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ジェレミー殿下の瞳の色が赤色!?
信じられなくて、彼の瞳を見つめてみる。
綺麗な紫色の瞳で、王妃陛下の瞳の色も紫色なんだけど、その色と同じ色にしか見えない。
困惑していると陛下が説明してくれる。
「色のついた物を目の中に入れるんだ。異国ではレンズと呼んでいるらしいが、つけ外しに関しては衛生上、慎重にしなければならないという事と、それを使う事で目に害ががあるかないかは開発した国でも、最近になって安全性を言い始めたところでな。それまでは長い時間、子供のジェレミーに使わせたくなかったから、病弱という事にして人にあまり会わせない様にしていたんだ。だが、もういいだろう」
10年以上前は赤い瞳に対する差別が酷かったけれど、王妃陛下が言われたように今では一部の人が口にするだけになっている。
だから、ジェレミー殿下が赤い瞳である事を公表する事にしたという事みたいね。
隠し通す事も出来たのかもしれないけれど、ばれてしまう事を恐れるよりも公表した方が良いと思われたとか?
「ジェレミー殿下の瞳の事を知っていたのは、両陛下以外にもいらっしゃるのですよね?」
「もちろん。ただ、少しずつ知らせていったよ。赤い瞳を持つ私が国王になるだなんて許さないという偏見で暗殺される恐れもあったし慎重に知らせて言ったんだ。今でも過激派はいるかもしれないが、私だって馬鹿じゃない。自分の身を守れるように鍛えてきたつもりだよ」
「仰る通り、偏見は根強いものもありますし、王太子殿下が赤い瞳だなんて許せないという人もいるでしょうから、しょうがない事だと思います」
「多くの貴族の間では隠すことが主流だった。それなのに、瞳の色を隠さずにいる君の事を本当に尊敬してた」
「母が亡くなるまでは、そんな偏見があるとは知らずに呑気に生きてきただけなんですが…」
わたしが苦笑すると、ジェレミー殿下も苦笑した。
わたしの立場とジェレミー殿下の立場は違いすぎる。
ロロアル侯爵家の様に赤い瞳を持つ人間を無条件で嫌う人間もいる。
だから、ジェレミー殿下の場合は暗殺される可能性もあっただろうし、瞳の色を隠そうと思われるのは当たり前だわ。
「でも、どうして話すおつもりになったんですか?」
「差別をなくすきっかけの一つになれば良いと思ったんだ。それに、君に隠しておく必要もないし」
ジェレミー殿下を非難するなら、彼の両親である両陛下を侮辱する事にも繋がりかねないから、公に文句を言う人は少なくなるわよね…。
どうしても赤い瞳の国王が嫌と言うなら、ジェレミー殿下が即位する前に他の国に移ればいいし、その準備期間を与える為に早くに公表する事に決めたのかしら?
それとも、もしかして、わたしの為だったりする?
そんな自惚れた事を考えたところで、もう1つ気になった事を思い出す。
「ところで…」
呆気にとられた表情をしている人間の中にヘイスト殿下もいたので、ジェレミー殿下に聞いてみる。
「その瞳の事は、ヘイスト殿下には伝えていなかったんですか?」
「伝えようとは思っていたんだけど…」
「ヘイスト殿下に偏見があるから言えなかった、とかですか?」
わたしが尋ねると、ジェレミー殿下ではなく陛下が口を開く。
「それについては、私が答えよう。アニエス、お前の言うとおりだ。ヘイストには赤い瞳に対する偏見があった。ヘイストは覚えていないようだが、ジェレミーに向かって気持ち悪いと叫んだんだ。その事もあって、ヘイストにはジェレミーの瞳を隠す事にした。それに小さい頃からとてもお喋りだったから、内緒にしろと言っても人に話してしまうという恐れもあったからだ。けれど、幼いヘイストはお前の事は一目惚れしたようでな」
「わたしに一目惚れ…?」
聞き返すと、王妃陛下が苦笑する。
「あなたのお母様の葬儀に参列した際に、泣いているあなたの事を見て、あの子が可愛いから婚約者にしたいと言い出したの。不謹慎かもしれないけれど、子供の時の事だから許してあげてね?」
普通なら葬儀の場でそんな事を口に出したりするものじゃないのでしょうけれど、わたしが6歳の時という事は
ヘイスト殿下も同じ年だし、しょうがないといえばしょうがないかもしれない。
だって、人の死というものをはっきりと理解できていない年齢だと思うから。
もちろん、わたしは目の前でお母様が倒れて動かなくなったのだから、また違っていたけれど、ヘイスト殿下にとっては他人事で、泣いているわたしが不思議だったのかもしれない。
そう思ったわたしは王妃陛下の言葉に素直に首を縦に振る。
「それについては特に気にはなりません。子供の時の話ですから」
私の言葉を聞いた両陛下は少しだけ気を緩めた表情になり、今度はまた陛下が話をしてくださる。
「赤い瞳のアニエスに恋をしたという事は、ヘイストの偏見も無くなったのではないかと思ったが、そういう訳でもなかった。だから、ジェレミーの事は隠しておいた。ヘイストは調子のいいところがあったから、アニエスの前では赤い瞳を褒めたかもしれないが、そうでない時はまた違ったんだ」
という事は、ヘイスト殿下は陰ではわたしの赤い瞳について文句を言っていたって事ね?
「…あの、陛下。話の途中で申し訳ございませんが、本日はもう失礼させていただいてもよろしいでしょうか」
セバン子爵が座り込んで泣いていたキャロラインを抱き起こし、陛下に尋ねた。
「ああ、そうだったな。かまわん。ただ、追って連絡はするから、屋敷で大人しくしているように」
「承知致しました。ほら、帰るぞキャロライン」
「そんな…、嘘ですよね? ヘイスト殿下。私の事を可愛いって…」
キャロラインが震えながらヘイスト殿下に尋ねた。
すると、彼は優しく微笑んで言う。
「可愛いと言うのと好きと言うのは違うよ。ごめんね、キャロ。君の心を弄ぶ様な事をしてしまって」
「そう思うなら、私と結婚してくださればいいじゃないですか!」
「キャロライン、帰ろう! どっちにしたって第二王子とお前が結婚できるわけはないんだ! それに、お前は自分がした事を理解しているのか!?」
ヘイスト殿下が答える前にセバン子爵がキャロラインに言うと、彼女はポロポロと涙をこぼした。
気の毒だとは思うし、どうせならヘイスト殿下とキャロラインが結婚すれば良いのに、なんて思ったりしたけれど、身分の差が違いすぎるわよね?
「セバン子爵令嬢」
セバン子爵に連れられて、この場を去ろうとしたキャロラインを呼び止めたのは陛下だった。
「どうしてもヘイストと結婚したいか?」
「…もちろんです!」
キャロラインは陛下の方に体を向けて叫んだ。
「キャロ、だから無理だって言っているだろう? 君には申し訳ないけれど、僕はアニエスを守らないといけないし、何より身分の差だってあるんだ!」
「ヘイスト、お前が王族でなくなれば彼女と一緒になれるぞ?」
「……え?」
陛下の言葉にヘイスト殿下はぽかんと口を開けたのだった。
信じられなくて、彼の瞳を見つめてみる。
綺麗な紫色の瞳で、王妃陛下の瞳の色も紫色なんだけど、その色と同じ色にしか見えない。
困惑していると陛下が説明してくれる。
「色のついた物を目の中に入れるんだ。異国ではレンズと呼んでいるらしいが、つけ外しに関しては衛生上、慎重にしなければならないという事と、それを使う事で目に害ががあるかないかは開発した国でも、最近になって安全性を言い始めたところでな。それまでは長い時間、子供のジェレミーに使わせたくなかったから、病弱という事にして人にあまり会わせない様にしていたんだ。だが、もういいだろう」
10年以上前は赤い瞳に対する差別が酷かったけれど、王妃陛下が言われたように今では一部の人が口にするだけになっている。
だから、ジェレミー殿下が赤い瞳である事を公表する事にしたという事みたいね。
隠し通す事も出来たのかもしれないけれど、ばれてしまう事を恐れるよりも公表した方が良いと思われたとか?
「ジェレミー殿下の瞳の事を知っていたのは、両陛下以外にもいらっしゃるのですよね?」
「もちろん。ただ、少しずつ知らせていったよ。赤い瞳を持つ私が国王になるだなんて許さないという偏見で暗殺される恐れもあったし慎重に知らせて言ったんだ。今でも過激派はいるかもしれないが、私だって馬鹿じゃない。自分の身を守れるように鍛えてきたつもりだよ」
「仰る通り、偏見は根強いものもありますし、王太子殿下が赤い瞳だなんて許せないという人もいるでしょうから、しょうがない事だと思います」
「多くの貴族の間では隠すことが主流だった。それなのに、瞳の色を隠さずにいる君の事を本当に尊敬してた」
「母が亡くなるまでは、そんな偏見があるとは知らずに呑気に生きてきただけなんですが…」
わたしが苦笑すると、ジェレミー殿下も苦笑した。
わたしの立場とジェレミー殿下の立場は違いすぎる。
ロロアル侯爵家の様に赤い瞳を持つ人間を無条件で嫌う人間もいる。
だから、ジェレミー殿下の場合は暗殺される可能性もあっただろうし、瞳の色を隠そうと思われるのは当たり前だわ。
「でも、どうして話すおつもりになったんですか?」
「差別をなくすきっかけの一つになれば良いと思ったんだ。それに、君に隠しておく必要もないし」
ジェレミー殿下を非難するなら、彼の両親である両陛下を侮辱する事にも繋がりかねないから、公に文句を言う人は少なくなるわよね…。
どうしても赤い瞳の国王が嫌と言うなら、ジェレミー殿下が即位する前に他の国に移ればいいし、その準備期間を与える為に早くに公表する事に決めたのかしら?
それとも、もしかして、わたしの為だったりする?
そんな自惚れた事を考えたところで、もう1つ気になった事を思い出す。
「ところで…」
呆気にとられた表情をしている人間の中にヘイスト殿下もいたので、ジェレミー殿下に聞いてみる。
「その瞳の事は、ヘイスト殿下には伝えていなかったんですか?」
「伝えようとは思っていたんだけど…」
「ヘイスト殿下に偏見があるから言えなかった、とかですか?」
わたしが尋ねると、ジェレミー殿下ではなく陛下が口を開く。
「それについては、私が答えよう。アニエス、お前の言うとおりだ。ヘイストには赤い瞳に対する偏見があった。ヘイストは覚えていないようだが、ジェレミーに向かって気持ち悪いと叫んだんだ。その事もあって、ヘイストにはジェレミーの瞳を隠す事にした。それに小さい頃からとてもお喋りだったから、内緒にしろと言っても人に話してしまうという恐れもあったからだ。けれど、幼いヘイストはお前の事は一目惚れしたようでな」
「わたしに一目惚れ…?」
聞き返すと、王妃陛下が苦笑する。
「あなたのお母様の葬儀に参列した際に、泣いているあなたの事を見て、あの子が可愛いから婚約者にしたいと言い出したの。不謹慎かもしれないけれど、子供の時の事だから許してあげてね?」
普通なら葬儀の場でそんな事を口に出したりするものじゃないのでしょうけれど、わたしが6歳の時という事は
ヘイスト殿下も同じ年だし、しょうがないといえばしょうがないかもしれない。
だって、人の死というものをはっきりと理解できていない年齢だと思うから。
もちろん、わたしは目の前でお母様が倒れて動かなくなったのだから、また違っていたけれど、ヘイスト殿下にとっては他人事で、泣いているわたしが不思議だったのかもしれない。
そう思ったわたしは王妃陛下の言葉に素直に首を縦に振る。
「それについては特に気にはなりません。子供の時の話ですから」
私の言葉を聞いた両陛下は少しだけ気を緩めた表情になり、今度はまた陛下が話をしてくださる。
「赤い瞳のアニエスに恋をしたという事は、ヘイストの偏見も無くなったのではないかと思ったが、そういう訳でもなかった。だから、ジェレミーの事は隠しておいた。ヘイストは調子のいいところがあったから、アニエスの前では赤い瞳を褒めたかもしれないが、そうでない時はまた違ったんだ」
という事は、ヘイスト殿下は陰ではわたしの赤い瞳について文句を言っていたって事ね?
「…あの、陛下。話の途中で申し訳ございませんが、本日はもう失礼させていただいてもよろしいでしょうか」
セバン子爵が座り込んで泣いていたキャロラインを抱き起こし、陛下に尋ねた。
「ああ、そうだったな。かまわん。ただ、追って連絡はするから、屋敷で大人しくしているように」
「承知致しました。ほら、帰るぞキャロライン」
「そんな…、嘘ですよね? ヘイスト殿下。私の事を可愛いって…」
キャロラインが震えながらヘイスト殿下に尋ねた。
すると、彼は優しく微笑んで言う。
「可愛いと言うのと好きと言うのは違うよ。ごめんね、キャロ。君の心を弄ぶ様な事をしてしまって」
「そう思うなら、私と結婚してくださればいいじゃないですか!」
「キャロライン、帰ろう! どっちにしたって第二王子とお前が結婚できるわけはないんだ! それに、お前は自分がした事を理解しているのか!?」
ヘイスト殿下が答える前にセバン子爵がキャロラインに言うと、彼女はポロポロと涙をこぼした。
気の毒だとは思うし、どうせならヘイスト殿下とキャロラインが結婚すれば良いのに、なんて思ったりしたけれど、身分の差が違いすぎるわよね?
「セバン子爵令嬢」
セバン子爵に連れられて、この場を去ろうとしたキャロラインを呼び止めたのは陛下だった。
「どうしてもヘイストと結婚したいか?」
「…もちろんです!」
キャロラインは陛下の方に体を向けて叫んだ。
「キャロ、だから無理だって言っているだろう? 君には申し訳ないけれど、僕はアニエスを守らないといけないし、何より身分の差だってあるんだ!」
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