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第12話 第二王子の未練
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「い、今、なんと仰ったんですか?」
少しの間を置いた後、ヘイスト殿下が陛下に向かって尋ねた。
「お前がセバン子爵令嬢と本気で一緒になりたいのなら、その道を考えてやると言っているだけだが?」
「べ、別に僕は…、キャロと一緒になりたいわけでは…」
「まあ良い。詳しい話は場所を変えてからにしよう。元々は婚約破棄の発表をするだけで済ませるつもりだったからな。お前が新たにセバン子爵令嬢と婚約するだなんて事を言い出すから予定が狂ってしまった」
「そうですわね。こんな状態では招待客も、こちらが気になって楽しめないでしょうから」
国王陛下の言葉の後に王妃陛下が頷くと、セバン子爵は「連絡をお待ちしております」と言って、渋るキャロラインを連れて去っていった。
元友人達も慌てて、キャロラインの所へ向かっていく。
連絡を待つって何のかしら?
ヘイスト殿下と結婚する話?
それとも、キャロラインが嘘をついているかいないかの話?
もし、キャロラインがヘイスト殿下に嘘をついていたって事がわかれば、キャロラインは罰せられるだろうし、セバン子爵だって無傷では済まないと思うんだけど…?
ヘイスト殿下と自分の娘が結婚できるかもしれないという事で、大事な事が頭からぬけているのかしら。
ヘイスト殿下が王族から外れても、第二王子という身分なら伯爵以上の爵位はもらえそうだから、セバン子爵としては第二王子という立場よりも、ヘイスト殿下が貴族になってくれた方が良いのかもしれないわね。
もちろん、これはキャロラインが無実だった時の話になるけれど。
ふと、気になった事があって、ジェレミー殿下に尋ねてみる。
「ジェレミー殿下、今日はどんなシナリオを描いていらっしゃったんですか?」
「ヘイストの目が覚めなければ婚約破棄、それから私の君への求婚までかな」
「どうしてパーティーで?」
「その方が簡単に多くの貴族に知らせられるだろう。王族のスキャンダルにはなるが、どうせ知られる事だ。ただ、父上も言っていた通り、ヘイストが新たに婚約者を発表するだなんて思ってもいなかった。君を巻き込んでしまってごめんね。セバン子爵令嬢やロロアル侯爵達に対しては別に話をするつもりだったんだ」
「そういう事だ。アニエス、今日はこれからどうするつもりだ?」
ジェレミー殿下の言葉の後に、陛下が尋ねてこられたので、少し考えてから首を横に振る。
「何も考えていませんでした。とにかく、今日の宿の目星をつけていたくらいで」
「宿の予約はしているのか?」
「いえ…」
ローニャに何も心配しなくていいと言われていたから何もしていない、なんて言い訳を言うわけにもいかないし、素直に期待していた事を口にする。
「ジェレミー殿下に助けを求めようと思っておりました。今、考えると平民になったわたしが恐れ多いとは思いますが…」
「大丈夫だよ。養女についての書類はもう用意は出来ている。あとは君のサインだけだ」
ジェレミー殿下がにこりと微笑んで、わたしを促す。
「違う場所で話をしよう。ここは人の目が多すぎるからね」
「わかりました。ありがとうございます」
お礼を言ってから、ローニャとエッカート様の方を見ると、2人も付いてきてくれるようで笑顔で首を縦に振ってくれた。
国王陛下が壇上で招待客に対して、騒がしくしてしまった非礼を詫びられた後、王妃陛下と一緒にヘイスト殿下を連れて会場を去られた。
わたしもジェレミー殿下達とその場を離れようとした時に思い出した。
ロロアル侯爵達がこの場にいた事を。
「ジェレミー殿下、そういえば、わたしの元家族は赤い瞳が嫌いなんだそうです。ジェレミー殿下に対しても何か言ってくる可能性がありますが気になさらないで下さいませ」
「そう言えば、さっきも言っていたな」
ジェレミー殿下はわたしの意図に気が付いたのか微笑して頷くと、ロロアル侯爵達の方を向けて続ける。
「文句があるなら直接言ってくれてもいいぞ? ここ最近は赤い瞳を羨ましがる人も出てきたんだそうだ。赤い瞳を嫌っているのは昔の考えの人間が多いと聞いていたが、侯爵令嬢と侯爵令息は違うんだな」
ベル様とフロイド様はびくりと体を震わせた後、何度も首を横に振る。
「ジェレミー殿下の瞳は綺麗ですわ!」
「ベルの言うとおりです! とっても赤くてお綺麗です!」
とっても赤くてお綺麗って何なの?
それに…。
「私は君達に瞳を見せてはいないが?」
「――!!」
2人が声にならない声を上げると、ロロアル侯爵が慌てた顔で言う。
「我々は用事を思い出しましたので、本日はお暇いたします!」
「そうか。赤い瞳についてどう嫌なのか言いたくなったら早めに連絡してくれ。私も暇ではないから、すぐに相手はできないからな」
ジェレミー殿下が言ったあと、ローニャとエッカート様が言う。
「ロロアル侯爵家では色々と勉強をさせていただきました。色んな人がいるものですわね。友人にも報告させていただきます」
「僕も妻と同じくです。短い間でしたが、お世話になりました。良い経験になりました」
2人は並んで一礼した後、待っていたわたし達にも頭を下げた。
4人で歩き始めたわけだけれど、ふと強い視線を感じて振り返ると、ベル様がお話に出てくる悪役の女性みたいにハンカチをかんで悔しがっているのがわかって、少しだけスッキリした気持ちになった。
わたしの持ってきていた荷物は、別宮にある客室に運んでくれているとの事だった。
あの後話をして、わたしとジェレミー殿下との婚約の事や、キャロライン達の調べが終わるのを待つため、モナウ家に向かうのは10日後になった。
一番大変だったのは、ヘイスト殿下のわたしへの執着だった。
彼は本当にわたしを好きなんだそう。
そのわりにキャロラインと結婚するだなんて言っていたんだから、本当に考えている事がわからないわ。
モナウ家の養女になる事が決まったから、ローニャとエッカート様もわたしを連れていってくれるらしく、出発日までは2人も城に滞在する事になった。
ローニャ達は自分達の仕事もあるのに、わざわざわたしの為にロロアル家に潜入してくれて、わたしに対する嫌がらせの証拠もおさえてくれたみたいだった。
ちなみにローニャ達を紹介したのはジェレミー殿下だったから、ロロアル侯爵も2人には強く言えなかったみたい。
「どうしますか? ロロアル侯爵家を訴えますか?」
客室に案内してもらう道すがら、エッカート様に聞かれて、わたしは苦笑する。
「もうわたしは妹になりましたから、気を遣わないで下さい」
「ですが、王太子妃になられる方ですから…」
「血の繋がった兄妹ではありませんが、兄妹になるのでしたら、そんな風に気を遣われる方が困ります」
エッカート様は困ったような顔をして、ローニャを見たけれど彼女がお手上げのポーズをすると笑顔で言う。
「わかったよ。そのかわり僕の事はエッカートお兄様と呼んでくれ。エッカート兄様でも良い」
「……では、エッカートお兄様と…」
「ああ。ありがとう」
エッカートお兄様は照れくさそうに微笑んだ。
今日は色んな事があったけれど、最終的には素敵な日になりそうだわ!
そう思った時だった。
「アニエス!」
呼び止められて振り返ると、少し離れた場所にヘイスト殿下が立っていて、仁王立ちして叫んだ。
「僕は諦めない。君を必ず迎えに行くから待っていてほしい」
「ヘイスト殿下、いいかげんにして下さい!」
「本当に僕は君の事が大好きなんだよ。今までの事は全部君の為なんだ」
ヘイスト殿下が近付いてこようとしたけれど、エッカートお兄様が間に立ってくれた。
「ヘイスト殿下、もう妹はあなたの婚約者ではないのですよ?」
「わかっている! わかっているけれど聞いてほしい」
ヘイスト殿下の姿はエッカートお兄様の体で見えないけれど、話を聞く事は出来るので黙っていると、ヘイスト殿下は続ける。
「君だって僕に未練がないなんて事はないだろう?」
「あなたに未練などありません」
間髪入れずにお答えさせていただいた。
「僕はある!」
そんなの知りませんよ!
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ヘイスト殿下と自分の娘が結婚できるかもしれないという事で、大事な事が頭からぬけているのかしら。
ヘイスト殿下が王族から外れても、第二王子という身分なら伯爵以上の爵位はもらえそうだから、セバン子爵としては第二王子という立場よりも、ヘイスト殿下が貴族になってくれた方が良いのかもしれないわね。
もちろん、これはキャロラインが無実だった時の話になるけれど。
ふと、気になった事があって、ジェレミー殿下に尋ねてみる。
「ジェレミー殿下、今日はどんなシナリオを描いていらっしゃったんですか?」
「ヘイストの目が覚めなければ婚約破棄、それから私の君への求婚までかな」
「どうしてパーティーで?」
「その方が簡単に多くの貴族に知らせられるだろう。王族のスキャンダルにはなるが、どうせ知られる事だ。ただ、父上も言っていた通り、ヘイストが新たに婚約者を発表するだなんて思ってもいなかった。君を巻き込んでしまってごめんね。セバン子爵令嬢やロロアル侯爵達に対しては別に話をするつもりだったんだ」
「そういう事だ。アニエス、今日はこれからどうするつもりだ?」
ジェレミー殿下の言葉の後に、陛下が尋ねてこられたので、少し考えてから首を横に振る。
「何も考えていませんでした。とにかく、今日の宿の目星をつけていたくらいで」
「宿の予約はしているのか?」
「いえ…」
ローニャに何も心配しなくていいと言われていたから何もしていない、なんて言い訳を言うわけにもいかないし、素直に期待していた事を口にする。
「ジェレミー殿下に助けを求めようと思っておりました。今、考えると平民になったわたしが恐れ多いとは思いますが…」
「大丈夫だよ。養女についての書類はもう用意は出来ている。あとは君のサインだけだ」
ジェレミー殿下がにこりと微笑んで、わたしを促す。
「違う場所で話をしよう。ここは人の目が多すぎるからね」
「わかりました。ありがとうございます」
お礼を言ってから、ローニャとエッカート様の方を見ると、2人も付いてきてくれるようで笑顔で首を縦に振ってくれた。
国王陛下が壇上で招待客に対して、騒がしくしてしまった非礼を詫びられた後、王妃陛下と一緒にヘイスト殿下を連れて会場を去られた。
わたしもジェレミー殿下達とその場を離れようとした時に思い出した。
ロロアル侯爵達がこの場にいた事を。
「ジェレミー殿下、そういえば、わたしの元家族は赤い瞳が嫌いなんだそうです。ジェレミー殿下に対しても何か言ってくる可能性がありますが気になさらないで下さいませ」
「そう言えば、さっきも言っていたな」
ジェレミー殿下はわたしの意図に気が付いたのか微笑して頷くと、ロロアル侯爵達の方を向けて続ける。
「文句があるなら直接言ってくれてもいいぞ? ここ最近は赤い瞳を羨ましがる人も出てきたんだそうだ。赤い瞳を嫌っているのは昔の考えの人間が多いと聞いていたが、侯爵令嬢と侯爵令息は違うんだな」
ベル様とフロイド様はびくりと体を震わせた後、何度も首を横に振る。
「ジェレミー殿下の瞳は綺麗ですわ!」
「ベルの言うとおりです! とっても赤くてお綺麗です!」
とっても赤くてお綺麗って何なの?
それに…。
「私は君達に瞳を見せてはいないが?」
「――!!」
2人が声にならない声を上げると、ロロアル侯爵が慌てた顔で言う。
「我々は用事を思い出しましたので、本日はお暇いたします!」
「そうか。赤い瞳についてどう嫌なのか言いたくなったら早めに連絡してくれ。私も暇ではないから、すぐに相手はできないからな」
ジェレミー殿下が言ったあと、ローニャとエッカート様が言う。
「ロロアル侯爵家では色々と勉強をさせていただきました。色んな人がいるものですわね。友人にも報告させていただきます」
「僕も妻と同じくです。短い間でしたが、お世話になりました。良い経験になりました」
2人は並んで一礼した後、待っていたわたし達にも頭を下げた。
4人で歩き始めたわけだけれど、ふと強い視線を感じて振り返ると、ベル様がお話に出てくる悪役の女性みたいにハンカチをかんで悔しがっているのがわかって、少しだけスッキリした気持ちになった。
わたしの持ってきていた荷物は、別宮にある客室に運んでくれているとの事だった。
あの後話をして、わたしとジェレミー殿下との婚約の事や、キャロライン達の調べが終わるのを待つため、モナウ家に向かうのは10日後になった。
一番大変だったのは、ヘイスト殿下のわたしへの執着だった。
彼は本当にわたしを好きなんだそう。
そのわりにキャロラインと結婚するだなんて言っていたんだから、本当に考えている事がわからないわ。
モナウ家の養女になる事が決まったから、ローニャとエッカート様もわたしを連れていってくれるらしく、出発日までは2人も城に滞在する事になった。
ローニャ達は自分達の仕事もあるのに、わざわざわたしの為にロロアル家に潜入してくれて、わたしに対する嫌がらせの証拠もおさえてくれたみたいだった。
ちなみにローニャ達を紹介したのはジェレミー殿下だったから、ロロアル侯爵も2人には強く言えなかったみたい。
「どうしますか? ロロアル侯爵家を訴えますか?」
客室に案内してもらう道すがら、エッカート様に聞かれて、わたしは苦笑する。
「もうわたしは妹になりましたから、気を遣わないで下さい」
「ですが、王太子妃になられる方ですから…」
「血の繋がった兄妹ではありませんが、兄妹になるのでしたら、そんな風に気を遣われる方が困ります」
エッカート様は困ったような顔をして、ローニャを見たけれど彼女がお手上げのポーズをすると笑顔で言う。
「わかったよ。そのかわり僕の事はエッカートお兄様と呼んでくれ。エッカート兄様でも良い」
「……では、エッカートお兄様と…」
「ああ。ありがとう」
エッカートお兄様は照れくさそうに微笑んだ。
今日は色んな事があったけれど、最終的には素敵な日になりそうだわ!
そう思った時だった。
「アニエス!」
呼び止められて振り返ると、少し離れた場所にヘイスト殿下が立っていて、仁王立ちして叫んだ。
「僕は諦めない。君を必ず迎えに行くから待っていてほしい」
「ヘイスト殿下、いいかげんにして下さい!」
「本当に僕は君の事が大好きなんだよ。今までの事は全部君の為なんだ」
ヘイスト殿下が近付いてこようとしたけれど、エッカートお兄様が間に立ってくれた。
「ヘイスト殿下、もう妹はあなたの婚約者ではないのですよ?」
「わかっている! わかっているけれど聞いてほしい」
ヘイスト殿下の姿はエッカートお兄様の体で見えないけれど、話を聞く事は出来るので黙っていると、ヘイスト殿下は続ける。
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