29 / 53
29 嫌われてなくて良かった
しおりを挟む
リアの提案は彼女によってさくさくとすすめられ、ジンさんの非番の日である今日、とうとうダブルデートの日がやって来た。
とてもいい天気で、気温も心地よく感じるあたたかさで、外でのデートには良い日だ。
「ユウヤくんは今日はお仕事大丈夫だったの?」
「大丈夫じゃねぇけど、行く」
「意味わかんないんだけど」
ユウヤくんは屋敷まで迎えに来てくれていて、一緒に待ち合わせ場所の城門まで歩きながら話を続ける。
今日は一応デートという事もあり、いつものシュミーズドレスではあるけれど、腰に巻くリボンは赤と紺の2色展開にしてみた。
ユウヤくんとラス様の瞳の色にしてみたんだけど。
ユウヤくんもやはり服装は落ち着いていて、変装のためなのか、いつもなら一部上げている前髪を全部おろしている。
「だって、オレが行かなかったらオマエとラスが二人で行くんだろ」
「いや、そうなっても四人だよ」
なんのために私達が行くことになっているのか、もう忘れてしまったんだろうか。
「まあ、それはそうなんだけど、ずっと四人でいるわけでもねぇだろ」
「それはそう言われたらそうかもだけど」
いくらダブルデートといっても、最初から最後まで一緒にいるわけじゃないだろうしね。
「そういえば、今日はどこに行くの」
「ミランダ嬢が花が好きらしいから貴族が開放してる有名な庭園に行くらしい」
「え、っていう事は貴族の人ばかりなの?」
「いや、平民にも開放してるから、逆に貴族が少ないらしいぞ」
「ならいいけど」
前にお茶会にいた人達に出会ったりしたら嫌だし、それはそれで良かった。
「浮かない顔してんな」
「まあ、なんというか、ユウヤくん達とお出かけできるのは嬉しいんだけど」
私はそこで言葉を止めた。
前のお茶会のときに、あんな発言をしてしまったからか、ラス様に避けられている気がしていた。
もともと、一週間は仕事をせずに休め、と言われていたのもあるかもしれないけど、どうやら夜に城にやって来ては、次の日の仕事を持ち帰っていたらしい。
だから、執務室に行っても会えるわけもなく。
迷惑だったんだろうな。
そりゃ、そうだよね。
一番じゃないって言ってるのに、あんな都合の良いことを言うような奴だもん。
「ユーニ」
「ん?」
気が付くと、ユウヤくんの顔が目の前にあり、慌てて後ろに飛び退る。
「何が気になるんだよ」
「気になるっていうか」
「ラスの事か?」
「ち、違うよ」
ユウヤくんにラス様のことで相談するのは違うと思ったから首を横に振るけれど、どうやらお見通しのようで苦笑して言われた。
「妬いたりしねぇから言ってみな」
「うう。なんか、ラス様に避けられてるみたいだから、私が行ってもいいのかなって」
ユウヤくんは少し考えるようにしたあと、笑って私の頭を撫でる。
「たぶん、ラスは避けてるんじゃねぇと思うぞ」
「え?」
「まあ、今日にははっきりするって」
ユウヤくんは優しく笑うと、私の手を取って少しだけ歩を速める。
城門前には兄弟でそろえたのか、労働者風の格好をしたイッシュバルド家の兄弟と、ピンク色のシュミーズドレスを着たミランダ様がすでに待ってくれていた。
「ミランダ様、ドレス、可愛いですね」
「ユーニ様もとっても可愛いです! シュミーズドレス、本当に楽ですね。もっと早く知っておきたかったです」
「こういうちょっとしたお出かけには特に良いですよね」
きゃっきゃと話をしている私達の横で、ユウヤくんがラス様達に話しかける。
「服装、合わせたんか」
「たまたまですよ。目立たないような格好をしようと思ったらこうなっただけです」
「僕は何を着たらいいのかわからなくて、兄の真似をしてます」
「おい、オマエが主役だろうが」
「自分でどうこうできるようなもんなら、今日、殿下達にお願いしてません」
すでにジンさんは泣き言を言ってるけど、大丈夫だろうか。
ラス様はかぶっていたキャスケットを目深にかぶると、ジンさんに言った。
「ある程度付き合いはするから、まずは会話からはじめろ。お前達はまともに会話もしてないだろ」
ラス様の声が聞こえたのか、ミランダ様が固まってしまった。
「あ、あのミランダ様」
「ち、違うんです、ミランダ嬢。あなたに言ったわけではなく」
「い、いえ、間違っておりません。今日こそは私、頑張りますので、よろしくお願いいたします!!」
ミランダ様がジンさんに向かって腰を折り曲げてお願いする。
「こちらこそ、よろしくお願いいたします」
お願いされたジンさんも、なぜかミランダ様に敬礼した。
「大丈夫かな」
「さあな」
「では、そろった事ですし、行きますか」
ラス様は一人、先に歩き始める。
ジンさんがミランダ様に視線を送ると、二人並んで歩き始めた。
なんだかギクシャクはしてるけど可愛らしい。
「オレらも行くか」
ユウヤくんが手を繋ごうとするから、首を横に振る。
「駄目だよ。私がラス様の立場だったら、今すぐ帰りたくなる」
誰がカップルしかいない所に、一人だけで行きたがるの。
そんなの、よっぽど気にしない人じゃない限り、悲しくなっちゃうよ。
「しゃあねぇな」
ユウヤくんは前髪を触ったあと、私の腕を取って走り出す。
「なに?!」
「ラス!」
私の声は無視して、ユウヤくんはラス様を呼び止める。
「なんですか」
「右手出せ」
「は?」
振り返って足を止めたラス様は訝しげな表情をしつつも、右手を差し出した。
すると、ユウヤくんはつかんでいた私の左腕を持ち上げると、手をラス様の右手の上に置いた。
「「?!」」
私とラス様が一斉にユウヤくんを見ると、すごく嫌そうな顔をして言った。
「今日だけ貸してやる。でも、右手はオレな」
「「はあ?!」」
私とラス様の聞き返す声がそろった。
「ユーニがそうじゃないと手をつないでくれねぇって」
「なんで私まで手を繋ぐ必要が?」
「ラスを一人にさせなかったら、ユーニも手を繋いでくれんのかなって」
「………どういう事ですか?」
説明を求めるようにラス様は私を見たけれど、目が合うと視線をそらされてしまった。
「あの、ラス様だけ一人で行こうとしていたから、私だったら辛くて嫌な気持ちになるから、ラス様とも一緒に行きたいだけです」
視線をそらされたショックで言葉がしどろもどろになってしまう。
ラス様は軽くため息を吐いたあと、私の手を握り、ジンさんに向かって言った。
「ちゃんとエスコートしろよ」
「は、はい!」
ジンさん達の方を見ると、彼が左手を腰に当て、ミランダ様が腕を預けられるように、隙間をあけた。
「あ、えと、失礼します」
顔を真っ赤にしながら、ミランダ様はジンさんの腕に自分の手を置いた。
うわー、可愛い!
初々しい感じで本当に可愛い!
二人の様子を確認したラス様は、止めていた歩みを進め始めたので、私もユウヤくんもそれに倣う。
「おかしくないですか」
「何がだよ」
「三人で手を繋いだら、他の人の通行の邪魔でしょう」
「嫌なのか?」
ユウヤくんがはっきりとラス様に尋ねたので、思わずユウヤくんに視線を向ける。
「嫌とは?」
「ユーニと手を繋ぐ事だよ」
「嫌ではないですよ」
「ユーニがオマエのせいで、全然楽しめる感じじゃないんだが」
その言葉を聞いて、私はぎゅうっと、ユウヤくんの手を強く握る。
なんだか、ラス様の答えを聞くのが怖かったから。
「ユーニさん」
「はい!」
「嫌なんかじゃありません。ただ、その、こちらの都合で」
ラス様はあいている手で口元を押さえ、私からまた視線をそらす。
これって、もしかして?
「ラス様、照れてます?」
「いや、その」
「前の茶会でユーニが言った事に照れてるだけだろ」
「うるさい」
ユウヤくんを睨みつけたあと、ラス様は今度は私に言った。
「それで間違ってません」
相変わらず、ラス様は視線を合わせてくれないけど、耳が赤くなった。
良かった。
嫌われたんじゃなかった。
「良かった!」
ラス様の手も強く握り直すと、微笑して一瞬だけ手の力を強めてくれた。
まあ、今日の主役はミランダ様とジンさんなんだけど。
後ろを振り返ると、ミランダ様達も和やかに談笑していて、あんなに恥ずかしがっていたミランダ様が嘘のようだった。
それだけ、覚悟を決めたって事なのかな?
それなら私も、今日のデートはユウヤくんとラス様に楽しんでもらえるよう頑張らないとね!
とてもいい天気で、気温も心地よく感じるあたたかさで、外でのデートには良い日だ。
「ユウヤくんは今日はお仕事大丈夫だったの?」
「大丈夫じゃねぇけど、行く」
「意味わかんないんだけど」
ユウヤくんは屋敷まで迎えに来てくれていて、一緒に待ち合わせ場所の城門まで歩きながら話を続ける。
今日は一応デートという事もあり、いつものシュミーズドレスではあるけれど、腰に巻くリボンは赤と紺の2色展開にしてみた。
ユウヤくんとラス様の瞳の色にしてみたんだけど。
ユウヤくんもやはり服装は落ち着いていて、変装のためなのか、いつもなら一部上げている前髪を全部おろしている。
「だって、オレが行かなかったらオマエとラスが二人で行くんだろ」
「いや、そうなっても四人だよ」
なんのために私達が行くことになっているのか、もう忘れてしまったんだろうか。
「まあ、それはそうなんだけど、ずっと四人でいるわけでもねぇだろ」
「それはそう言われたらそうかもだけど」
いくらダブルデートといっても、最初から最後まで一緒にいるわけじゃないだろうしね。
「そういえば、今日はどこに行くの」
「ミランダ嬢が花が好きらしいから貴族が開放してる有名な庭園に行くらしい」
「え、っていう事は貴族の人ばかりなの?」
「いや、平民にも開放してるから、逆に貴族が少ないらしいぞ」
「ならいいけど」
前にお茶会にいた人達に出会ったりしたら嫌だし、それはそれで良かった。
「浮かない顔してんな」
「まあ、なんというか、ユウヤくん達とお出かけできるのは嬉しいんだけど」
私はそこで言葉を止めた。
前のお茶会のときに、あんな発言をしてしまったからか、ラス様に避けられている気がしていた。
もともと、一週間は仕事をせずに休め、と言われていたのもあるかもしれないけど、どうやら夜に城にやって来ては、次の日の仕事を持ち帰っていたらしい。
だから、執務室に行っても会えるわけもなく。
迷惑だったんだろうな。
そりゃ、そうだよね。
一番じゃないって言ってるのに、あんな都合の良いことを言うような奴だもん。
「ユーニ」
「ん?」
気が付くと、ユウヤくんの顔が目の前にあり、慌てて後ろに飛び退る。
「何が気になるんだよ」
「気になるっていうか」
「ラスの事か?」
「ち、違うよ」
ユウヤくんにラス様のことで相談するのは違うと思ったから首を横に振るけれど、どうやらお見通しのようで苦笑して言われた。
「妬いたりしねぇから言ってみな」
「うう。なんか、ラス様に避けられてるみたいだから、私が行ってもいいのかなって」
ユウヤくんは少し考えるようにしたあと、笑って私の頭を撫でる。
「たぶん、ラスは避けてるんじゃねぇと思うぞ」
「え?」
「まあ、今日にははっきりするって」
ユウヤくんは優しく笑うと、私の手を取って少しだけ歩を速める。
城門前には兄弟でそろえたのか、労働者風の格好をしたイッシュバルド家の兄弟と、ピンク色のシュミーズドレスを着たミランダ様がすでに待ってくれていた。
「ミランダ様、ドレス、可愛いですね」
「ユーニ様もとっても可愛いです! シュミーズドレス、本当に楽ですね。もっと早く知っておきたかったです」
「こういうちょっとしたお出かけには特に良いですよね」
きゃっきゃと話をしている私達の横で、ユウヤくんがラス様達に話しかける。
「服装、合わせたんか」
「たまたまですよ。目立たないような格好をしようと思ったらこうなっただけです」
「僕は何を着たらいいのかわからなくて、兄の真似をしてます」
「おい、オマエが主役だろうが」
「自分でどうこうできるようなもんなら、今日、殿下達にお願いしてません」
すでにジンさんは泣き言を言ってるけど、大丈夫だろうか。
ラス様はかぶっていたキャスケットを目深にかぶると、ジンさんに言った。
「ある程度付き合いはするから、まずは会話からはじめろ。お前達はまともに会話もしてないだろ」
ラス様の声が聞こえたのか、ミランダ様が固まってしまった。
「あ、あのミランダ様」
「ち、違うんです、ミランダ嬢。あなたに言ったわけではなく」
「い、いえ、間違っておりません。今日こそは私、頑張りますので、よろしくお願いいたします!!」
ミランダ様がジンさんに向かって腰を折り曲げてお願いする。
「こちらこそ、よろしくお願いいたします」
お願いされたジンさんも、なぜかミランダ様に敬礼した。
「大丈夫かな」
「さあな」
「では、そろった事ですし、行きますか」
ラス様は一人、先に歩き始める。
ジンさんがミランダ様に視線を送ると、二人並んで歩き始めた。
なんだかギクシャクはしてるけど可愛らしい。
「オレらも行くか」
ユウヤくんが手を繋ごうとするから、首を横に振る。
「駄目だよ。私がラス様の立場だったら、今すぐ帰りたくなる」
誰がカップルしかいない所に、一人だけで行きたがるの。
そんなの、よっぽど気にしない人じゃない限り、悲しくなっちゃうよ。
「しゃあねぇな」
ユウヤくんは前髪を触ったあと、私の腕を取って走り出す。
「なに?!」
「ラス!」
私の声は無視して、ユウヤくんはラス様を呼び止める。
「なんですか」
「右手出せ」
「は?」
振り返って足を止めたラス様は訝しげな表情をしつつも、右手を差し出した。
すると、ユウヤくんはつかんでいた私の左腕を持ち上げると、手をラス様の右手の上に置いた。
「「?!」」
私とラス様が一斉にユウヤくんを見ると、すごく嫌そうな顔をして言った。
「今日だけ貸してやる。でも、右手はオレな」
「「はあ?!」」
私とラス様の聞き返す声がそろった。
「ユーニがそうじゃないと手をつないでくれねぇって」
「なんで私まで手を繋ぐ必要が?」
「ラスを一人にさせなかったら、ユーニも手を繋いでくれんのかなって」
「………どういう事ですか?」
説明を求めるようにラス様は私を見たけれど、目が合うと視線をそらされてしまった。
「あの、ラス様だけ一人で行こうとしていたから、私だったら辛くて嫌な気持ちになるから、ラス様とも一緒に行きたいだけです」
視線をそらされたショックで言葉がしどろもどろになってしまう。
ラス様は軽くため息を吐いたあと、私の手を握り、ジンさんに向かって言った。
「ちゃんとエスコートしろよ」
「は、はい!」
ジンさん達の方を見ると、彼が左手を腰に当て、ミランダ様が腕を預けられるように、隙間をあけた。
「あ、えと、失礼します」
顔を真っ赤にしながら、ミランダ様はジンさんの腕に自分の手を置いた。
うわー、可愛い!
初々しい感じで本当に可愛い!
二人の様子を確認したラス様は、止めていた歩みを進め始めたので、私もユウヤくんもそれに倣う。
「おかしくないですか」
「何がだよ」
「三人で手を繋いだら、他の人の通行の邪魔でしょう」
「嫌なのか?」
ユウヤくんがはっきりとラス様に尋ねたので、思わずユウヤくんに視線を向ける。
「嫌とは?」
「ユーニと手を繋ぐ事だよ」
「嫌ではないですよ」
「ユーニがオマエのせいで、全然楽しめる感じじゃないんだが」
その言葉を聞いて、私はぎゅうっと、ユウヤくんの手を強く握る。
なんだか、ラス様の答えを聞くのが怖かったから。
「ユーニさん」
「はい!」
「嫌なんかじゃありません。ただ、その、こちらの都合で」
ラス様はあいている手で口元を押さえ、私からまた視線をそらす。
これって、もしかして?
「ラス様、照れてます?」
「いや、その」
「前の茶会でユーニが言った事に照れてるだけだろ」
「うるさい」
ユウヤくんを睨みつけたあと、ラス様は今度は私に言った。
「それで間違ってません」
相変わらず、ラス様は視線を合わせてくれないけど、耳が赤くなった。
良かった。
嫌われたんじゃなかった。
「良かった!」
ラス様の手も強く握り直すと、微笑して一瞬だけ手の力を強めてくれた。
まあ、今日の主役はミランダ様とジンさんなんだけど。
後ろを振り返ると、ミランダ様達も和やかに談笑していて、あんなに恥ずかしがっていたミランダ様が嘘のようだった。
それだけ、覚悟を決めたって事なのかな?
それなら私も、今日のデートはユウヤくんとラス様に楽しんでもらえるよう頑張らないとね!
11
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢に転生したと気付いたら、咄嗟に婚約者の記憶を失くしたフリをしてしまった。
ねーさん
恋愛
あ、私、悪役令嬢だ。
クリスティナは婚約者であるアレクシス王子に近付くフローラを階段から落とそうとして、誤って自分が落ちてしまう。
気を失ったクリスティナの頭に前世で読んだ小説のストーリーが甦る。自分がその小説の悪役令嬢に転生したと気付いたクリスティナは、目が覚めた時「貴方は誰?」と咄嗟に記憶を失くしたフリをしてしまって──…
拝啓、愛しの侯爵様~行き遅れ令嬢ですが、運命の人は案外近くにいたようです~
藤原ライラ
恋愛
心を奪われた手紙の先には、運命の人が待っていた――
子爵令嬢のキャロラインは、両親を早くに亡くし、年の離れた弟の面倒を見ているうちにすっかり婚期を逃しつつあった。夜会でも誰からも相手にされない彼女は、新しい出会いを求めて文通を始めることに。届いた美しい字で洗練された内容の手紙に、相手はきっとうんと年上の素敵なおじ様のはずだとキャロラインは予想する。
彼とのやり取りにときめく毎日だがそれに難癖をつける者がいた。幼馴染で侯爵家の嫡男、クリストファーである。
「理想の相手なんかに巡り合えるわけないだろう。現実を見た方がいい」
四つ年下の彼はいつも辛辣で彼女には冷たい。
そんな時キャロラインは、夜会で想像した文通相手とそっくりな人物に出会ってしまう……。
文通相手の正体は一体誰なのか。そしてキャロラインの恋の行方は!?
じれじれ両片思いです。
※他サイトでも掲載しています。
イラスト:ひろ様(https://xfolio.jp/portfolio/hiro_foxtail)
【完結】アッシュフォード男爵夫人-愛されなかった令嬢は妹の代わりに辺境へ嫁ぐ-
七瀬菜々
恋愛
ブランチェット伯爵家はずっと昔から、体の弱い末の娘ベアトリーチェを中心に回っている。
両親も使用人も、ベアトリーチェを何よりも優先する。そしてその次は跡取りの兄。中間子のアイシャは両親に気遣われることなく生きてきた。
もちろん、冷遇されていたわけではない。衣食住に困ることはなかったし、必要な教育も受けさせてもらえた。
ただずっと、両親の1番にはなれなかったというだけ。
---愛されていないわけじゃない。
アイシャはずっと、自分にそう言い聞かせながら真面目に生きてきた。
しかし、その願いが届くことはなかった。
アイシャはある日突然、病弱なベアトリーチェの代わりに、『戦場の悪魔』の異名を持つ男爵の元へ嫁ぐことを命じられたのだ。
かの男は血も涙もない冷酷な男と噂の人物。
アイシャだってそんな男の元に嫁ぎたくないのに、両親は『ベアトリーチェがかわいそうだから』という理由だけでこの縁談をアイシャに押し付けてきた。
ーーーああ。やはり私は一番にはなれないのね。
アイシャはとうとう絶望した。どれだけ願っても、両親の一番は手に入ることなどないのだと、思い知ったから。
結局、アイシャは傷心のまま辺境へと向かった。
望まれないし、望まない結婚。アイシャはこのまま、誰かの一番になることもなく一生を終えるのだと思っていたのだが………?
※全部で3部です。話の進みはゆっくりとしていますが、最後までお付き合いくださると嬉しいです。
※色々と、設定はふわっとしてますのでお気をつけください。
※作者はザマァを描くのが苦手なので、ザマァ要素は薄いです。
一途な皇帝は心を閉ざした令嬢を望む
浅海 景
恋愛
幼い頃からの婚約者であった王太子より婚約解消を告げられたシャーロット。傷心の最中に心無い言葉を聞き、信じていたものが全て偽りだったと思い込み、絶望のあまり心を閉ざしてしまう。そんな中、帝国から皇帝との縁談がもたらされ、侯爵令嬢としての責任を果たすべく承諾する。
「もう誰も信じない。私はただ責務を果たすだけ」
一方、皇帝はシャーロットを愛していると告げると、言葉通りに溺愛してきてシャーロットの心を揺らす。
傷つくことに怯えて心を閉ざす令嬢と一途に想い続ける青年皇帝の物語
婚約者は冷酷宰相様。地味令嬢の私が政略結婚で嫁いだら、なぜか激甘溺愛が待っていました
春夜夢
恋愛
私はずっと「誰にも注目されない地味令嬢」だった。
名門とはいえ没落しかけの伯爵家の次女。
姉は美貌と才覚に恵まれ、私はただの飾り物のような存在。
――そんな私に突然、王宮から「婚約命令」が下った。
相手は、王の右腕にして恐れられる冷酷宰相・ルシアス=ディエンツ公爵。
40を目前にしながら独身を貫き、感情を一切表に出さない男。
(……なぜ私が?)
けれど、その婚約は国を揺るがす「ある計画」の始まりだった。
【完結済】隣国でひっそりと子育てしている私のことを、執着心むき出しの初恋が追いかけてきます
鳴宮野々花@書籍4作品発売中
恋愛
一夜の過ちだなんて思いたくない。私にとって彼とのあの夜は、人生で唯一の、最良の思い出なのだから。彼のおかげで、この子に会えた────
私、この子と生きていきますっ!!
シアーズ男爵家の末娘ティナレインは、男爵が隣国出身のメイドに手をつけてできた娘だった。ティナレインは隣国の一部の者が持つ魔力(治癒術)を微力ながら持っており、そのため男爵夫人に一層疎まれ、男爵家後継ぎの兄と、世渡り上手で気の強い姉の下で、影薄く過ごしていた。
幼いティナレインは、優しい侯爵家の子息セシルと親しくなっていくが、息子がティナレインに入れ込みすぎていることを嫌う侯爵夫人は、シアーズ男爵夫人に苦言を呈す。侯爵夫人の機嫌を損ねることが怖い義母から強く叱られ、ティナレインはセシルとの接触を禁止されてしまう。
時を経て、貴族学園で再会する二人。忘れられなかったティナへの想いが燃え上がるセシルは猛アタックするが、ティナは自分の想いを封じ込めるように、セシルを避ける。
やがてティナレインは、とある商会の成金経営者と婚約させられることとなり、学園を中退。想い合いながらも会うことすら叶わなくなった二人だが、ある夜偶然の再会を果たす。
それから数ヶ月。結婚を目前に控えたティナレインは、隣国へと逃げる決意をした。自分のお腹に宿っていることに気付いた、大切な我が子を守るために。
けれど、名を偽り可愛い我が子の子育てをしながら懸命に生きていたティナレインと、彼女を諦めきれないセシルは、ある日運命的な再会を果たし────
生まれ育った屋敷で冷遇され続けた挙げ句、最低な成金ジジイと結婚させられそうになったヒロインが、我が子を守るために全てを捨てて新しい人生を切り拓いていこうと奮闘する物語です。
※いつもの完全オリジナルファンタジー世界の物語です。全てがファンタジーです。
※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
私を簡単に捨てられるとでも?―君が望んでも、離さない―
喜雨と悲雨
恋愛
私の名前はミラン。街でしがない薬師をしている。
そして恋人は、王宮騎士団長のルイスだった。
二年前、彼は魔物討伐に向けて遠征に出発。
最初は手紙も返ってきていたのに、
いつからか音信不通に。
あんなにうっとうしいほど構ってきた男が――
なぜ突然、私を無視するの?
不安を抱えながらも待ち続けた私の前に、
突然ルイスが帰還した。
ボロボロの身体。
そして隣には――見知らぬ女。
勝ち誇ったように彼の隣に立つその女を見て、
私の中で何かが壊れた。
混乱、絶望、そして……再起。
すがりつく女は、みっともないだけ。
私は、潔く身を引くと決めた――つもりだったのに。
「私を簡単に捨てられるとでも?
――君が望んでも、離さない」
呪いを自ら解き放ち、
彼は再び、執着の目で私を見つめてきた。
すれ違い、誤解、呪い、執着、
そして狂おしいほどの愛――
二人の恋のゆくえは、誰にもわからない。
過去に書いた作品を修正しました。再投稿です。
完 独身貴族を謳歌したい男爵令嬢は、女嫌い公爵さまと結婚する。
水鳥楓椛
恋愛
男爵令嬢オードリー・アイリーンはある日父が負った借金により、大好きな宝石だけでは食べていけなくなってしまった。そんな時、オードリーの前に現れたのは女嫌いと有名な公爵エドワード・アーデルハイトだった。愛する家族を借金苦から逃すため、オードリーは悪魔に嫁ぐ。結婚の先に待ち受けるのは不幸か幸せか。少なくとも、オードリーは自己中心的なエドワードが大嫌いだった………。
イラストは友人のしーなさんに描いていただきました!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる