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9 どうぞお幸せに(ワウキロヤSide)
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リファーラが父と話をしている間、ワウキロヤの頭の中では警鐘が鳴り続けていた。
(キュージーがいじめられているのだと思っていたのに違っていたなんて! いや、リファーラはその腹いせにキュージーをいじめていたのか? どちらにしたって、僕は悪くない!)
ふと視線を感じて目を向けると、フレデリックと目が合った。
クルリン王国の貴族の間では彼は泣き虫の王太子だという噂があったが、今の彼はそんな風には全く見えない。
敵意をむき出しにして自分を見つめる目に怯えたワウキロヤは、どうして彼が怒っているのかを考えた。
(友人のリファーラを傷つけたことを怒っているのか? それなら、婚約者のままでいれば僕は助かるかもしれない)
そう考え、ブライドなどかなぐり捨てることにした。
意を決してリファーラに話しかける。
「ごめん。今までの話は全部嘘なんだ」
「……はい?」
リファーラはワウキロヤを見て、ぱちぱちと目を瞬かせた。
「婚約を破棄するなんて嘘だよ。驚かせて君の反応を見たかっただけなんだ」
ヘラヘラ笑いながら言うと、リファーラの眉間にしわが寄ったことがわかった。
(これは良くないか。……そうだ!)
ワウキロヤはリファーラがテーブルの上に置いていたステーキの山を指差す。
「お詫びに好きなだけ肉を食べさせてあげよう」
「えっ!?」
一瞬、リファーラの心が揺らいだかのように見えたが駄目だった。
「ここにあるお肉を食べますから結構です。今日があなたと出席する最後のパーティーのはずです。婚約破棄の宣言が嘘だったとしても、そんな嘘をつく婚約者などいりません」
「わ、悪かったよ! でも、僕は騙されたんだ!」
「騙すほうが悪い。その考えは理解できます。ですが、あなたは疑うことができたはずなのに疑いもせず、お姉様の言うことだけを信じました。そんな婚約者は私には必要ないのです」
「そ、そこをなんとか」
「なりません」
リファーラはワウキロヤの言葉を遮って答えた。
(うう。どうしたらいいんだ。このままでは父上に怒られる)
ワウキロヤは涙目でリファーラを見つめたが、彼女は容赦なかった。
「ワウキロヤ様、婚約の破棄を言い出したのはあなたです。婚約の破棄や撤回は潔く諦めてくださいませ。それに」
リファーラは話すのをやめ、キュージーを手で示して微笑む。
「ワウキロヤ様とお姉様はとてもお似合いだと思います。邪魔者は消えますので、どうぞお幸せに」
リファーラからの拒絶と周りからの冷たい視線に耐えられなくなったワウキロヤは、黙って引き下がるしかなかった。
(キュージーがいじめられているのだと思っていたのに違っていたなんて! いや、リファーラはその腹いせにキュージーをいじめていたのか? どちらにしたって、僕は悪くない!)
ふと視線を感じて目を向けると、フレデリックと目が合った。
クルリン王国の貴族の間では彼は泣き虫の王太子だという噂があったが、今の彼はそんな風には全く見えない。
敵意をむき出しにして自分を見つめる目に怯えたワウキロヤは、どうして彼が怒っているのかを考えた。
(友人のリファーラを傷つけたことを怒っているのか? それなら、婚約者のままでいれば僕は助かるかもしれない)
そう考え、ブライドなどかなぐり捨てることにした。
意を決してリファーラに話しかける。
「ごめん。今までの話は全部嘘なんだ」
「……はい?」
リファーラはワウキロヤを見て、ぱちぱちと目を瞬かせた。
「婚約を破棄するなんて嘘だよ。驚かせて君の反応を見たかっただけなんだ」
ヘラヘラ笑いながら言うと、リファーラの眉間にしわが寄ったことがわかった。
(これは良くないか。……そうだ!)
ワウキロヤはリファーラがテーブルの上に置いていたステーキの山を指差す。
「お詫びに好きなだけ肉を食べさせてあげよう」
「えっ!?」
一瞬、リファーラの心が揺らいだかのように見えたが駄目だった。
「ここにあるお肉を食べますから結構です。今日があなたと出席する最後のパーティーのはずです。婚約破棄の宣言が嘘だったとしても、そんな嘘をつく婚約者などいりません」
「わ、悪かったよ! でも、僕は騙されたんだ!」
「騙すほうが悪い。その考えは理解できます。ですが、あなたは疑うことができたはずなのに疑いもせず、お姉様の言うことだけを信じました。そんな婚約者は私には必要ないのです」
「そ、そこをなんとか」
「なりません」
リファーラはワウキロヤの言葉を遮って答えた。
(うう。どうしたらいいんだ。このままでは父上に怒られる)
ワウキロヤは涙目でリファーラを見つめたが、彼女は容赦なかった。
「ワウキロヤ様、婚約の破棄を言い出したのはあなたです。婚約の破棄や撤回は潔く諦めてくださいませ。それに」
リファーラは話すのをやめ、キュージーを手で示して微笑む。
「ワウキロヤ様とお姉様はとてもお似合いだと思います。邪魔者は消えますので、どうぞお幸せに」
リファーラからの拒絶と周りからの冷たい視線に耐えられなくなったワウキロヤは、黙って引き下がるしかなかった。
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感想をありがとうございます。
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感想をありがとうございます。
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感想をありがとうございます。
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