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番外編
元夫の両親のその後 ①
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私とフェリックスが結婚して少ししてから、ミオ様とロータス様の婚約が決まった。
ミオ様は自分の体が弱いから、ロータス様に迷惑がかかると言って婚約することを拒んだ。
でも、ロータス様はミオ様じゃないと嫌だといって、断ることを断るという訳のわからない展開になり、最終的にミオ様が折れた。
仕事が休みの日のティータイム、ミオ様が敷地内にある、私とフェリックスが暮らす別邸に訪ねてきてくれた。
天気も良いので、テラスでお茶を飲みながら話をしていると、ロータス様の話題になった。
「ロータス様には困ったものですわ」
両手で顔を覆って嘆くミオ様に慰めの言葉をかける。
「ロータス様はフェリックスのお友達ですから、彼と同じで一途なタイプなのかもしれません。ですから、きっと幸せにしてくださいます」
「でも、私は子供が生めるような体ではないですわ。私と結婚なんてしましたら、跡継ぎのことはどうするんですの?」
「ロータス様は、そのことはなんと仰っているんです?」
「親戚の子供を養子にすれば良いと言うんですの」
「別におかしいことではないですものね」
子供を生まない人や女性しか生まれない場合もあるので、養子をもらう貴族は少なくない。
「でも、私と結婚しなければそんなことはしなくて済みますのに、どうしてこだわるのでしょうか」
「……そうですね。じゃあ、こう考えてみればどうでしょう」
「……なんですか?」
「ロータス様とミオ様の立場を私とフェリックスに置き換えて考えてみてください。フェリックスは諦めると思いますか」
「諦めませんわね」
即答したミオ様を見て、フェリックスは彼女の中ではどんなものなのかしらと思ってしまった。
でも、例え話をしたのは私だし、人のことは言えないわね。
「結婚前に普通の恋人同士のように過ごして、お試し期間を作ってみるのも良いかもしれませんよ」
「……そうですわね。そうしてみますわ。過ごしてみたら、やっぱり私のことを好きではないと思わうかもしれませんもの」
「どうなるかは何とも言えませんが……」
私も昔はフェリックスのことをそんな風に思っていたから、結婚は逃れられないでしょうね。
悩んでいるミオ様を見つめていると、フェリックスがやって来た。
「フェリックス、今は女性だけで話をしたいんだけど」
「悪いが急用なんだ」
真剣な表情のフェリックスを見て、私とミオ様は表情を引き締める。
「どうかしたの?」
「元リグマ伯爵夫人の件で話がある」
「パトロア様がどうかしたの?」
ロン様が病院に入院してから、パトロア様は体調を崩した。
だから、ロン様の父である元リグマ伯爵は、隠居して病気のパトロア様と一緒に別邸で過ごしていると聞いている。
「君と話をしたいと暴れているらしい。危険だから会って話すことは断るが、シェリルはどうしたい?」
「……どうしたいというのは?」
「手紙ででも話を聞いてやるのか?」
どうしたら良いのか迷ってしまい、すぐに答えを返せなかった。
※
お読みいただき、ありがとうございます!
ロンの両親のざまぁを忘れているというご指摘をいただきまして、私なりに考えていたざまぁを書いていこうと思います。
番外編ですが、ちょっとした続き物として書いていきますので、お付き合いいただけますと幸いです。
リクエストいただきました、ミシェルのその後やシェリルとフェリックスのお話も一緒に書いていきますが、他に何かありましたら教えてくださいませ。
ミオ様は自分の体が弱いから、ロータス様に迷惑がかかると言って婚約することを拒んだ。
でも、ロータス様はミオ様じゃないと嫌だといって、断ることを断るという訳のわからない展開になり、最終的にミオ様が折れた。
仕事が休みの日のティータイム、ミオ様が敷地内にある、私とフェリックスが暮らす別邸に訪ねてきてくれた。
天気も良いので、テラスでお茶を飲みながら話をしていると、ロータス様の話題になった。
「ロータス様には困ったものですわ」
両手で顔を覆って嘆くミオ様に慰めの言葉をかける。
「ロータス様はフェリックスのお友達ですから、彼と同じで一途なタイプなのかもしれません。ですから、きっと幸せにしてくださいます」
「でも、私は子供が生めるような体ではないですわ。私と結婚なんてしましたら、跡継ぎのことはどうするんですの?」
「ロータス様は、そのことはなんと仰っているんです?」
「親戚の子供を養子にすれば良いと言うんですの」
「別におかしいことではないですものね」
子供を生まない人や女性しか生まれない場合もあるので、養子をもらう貴族は少なくない。
「でも、私と結婚しなければそんなことはしなくて済みますのに、どうしてこだわるのでしょうか」
「……そうですね。じゃあ、こう考えてみればどうでしょう」
「……なんですか?」
「ロータス様とミオ様の立場を私とフェリックスに置き換えて考えてみてください。フェリックスは諦めると思いますか」
「諦めませんわね」
即答したミオ様を見て、フェリックスは彼女の中ではどんなものなのかしらと思ってしまった。
でも、例え話をしたのは私だし、人のことは言えないわね。
「結婚前に普通の恋人同士のように過ごして、お試し期間を作ってみるのも良いかもしれませんよ」
「……そうですわね。そうしてみますわ。過ごしてみたら、やっぱり私のことを好きではないと思わうかもしれませんもの」
「どうなるかは何とも言えませんが……」
私も昔はフェリックスのことをそんな風に思っていたから、結婚は逃れられないでしょうね。
悩んでいるミオ様を見つめていると、フェリックスがやって来た。
「フェリックス、今は女性だけで話をしたいんだけど」
「悪いが急用なんだ」
真剣な表情のフェリックスを見て、私とミオ様は表情を引き締める。
「どうかしたの?」
「元リグマ伯爵夫人の件で話がある」
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だから、ロン様の父である元リグマ伯爵は、隠居して病気のパトロア様と一緒に別邸で過ごしていると聞いている。
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「……どうしたいというのは?」
「手紙ででも話を聞いてやるのか?」
どうしたら良いのか迷ってしまい、すぐに答えを返せなかった。
※
お読みいただき、ありがとうございます!
ロンの両親のざまぁを忘れているというご指摘をいただきまして、私なりに考えていたざまぁを書いていこうと思います。
番外編ですが、ちょっとした続き物として書いていきますので、お付き合いいただけますと幸いです。
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