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18 王女の誤算 ②
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途中の◇◆◇◆◇◆の部分からプロローグの後の話になります。
どうすれば、自分の望み通りの展開になるのか。考えた結果、エルンはシアルリアの問いかけには答えず、とりあえず、ブレイズに謝っておくことにした。
「シアルリアのことは私の勘違いかもしれません。マロックから聞いた話をそのまま伝えただけなんです。申し訳ございません」
「そんな! 僕はそんな話なんかしていませんよ!」
このままでは自分だけが悪者にされると焦ったマロックは、ブレイズに訴える。
「私は被害者なんです! 王女殿下の命令に逆らえるわけがないでしょう?」
「シアから聞いたが、他にも誘惑されていた子息はいるんだろう? 引っかかったのはお前だけなんだからお前が完全なる被害者とは言えないな」
冷たくあしらわれ、涙目になったマロックだったが、まだ諦めなかった。
「シアルリア、ガズク陛下が退位させられるという話は聞いているんだろう?」
「他国の内部情報までは精通していないわ。本当に退位させられるとしたら、自業自得ではないかしら」
知らないフリをする彼女をマロックとエルンは恨めしそうに見つめた。
「話は終わりみたいだな。お帰り願おうか」
「「待ってください!」」
エルンとマロックは必死の形相で叫んだ。
◇◆◇◆◇◆
エルンは焦っていた。10年以上も子供のままだった人間の精神が今さら戻るとは思っていなかったからだ。しかも、シアルリアとも上手くいっているようで、自分の入る隙間がないように思えた。
(チモチノモ王国に戻るわけにはいかない。妻がシアルリアしか駄目だと言うのであれば、この手はどうだ?)
ぎりりと歯を食いしばって悔しさに耐え、笑顔でブレイズに話しかける。
「ブレイズ陛下、お願いします。私を側妃にしてくださいませんか?」
「断る」
考えることもなく、ブレイズにきっぱりと断られ、エルンは苦虫を噛み潰したような顔になった。
(私はシアルリアよりも劣るというのか? いや、そんなわけがない!)
「陛下、お願いします。私にはもう居場所がないのです! どうか再考願います!」
エルンが跪いて懇願すると、シアルリアが厳しい表情で口を開く。
「エルン王女殿下にお聞きしたいことがあるのですが」
「何だ……、いや、何でしょうか」
シアルリアに敬語を使うなど屈辱でしかないが、王妃となった彼女の機嫌を損ねたくなかった。
「どうして側妃になってまで、ネノナカル王国にいたいのですか? あなたにはマロックがいます。チモチノモ王国の男爵夫妻となり、二人で力を合わせて生きていけばいいのではないでしょうか」
「男爵家の生活!? そんな貧乏な生活は耐えられません! それに私も父と同じように幽閉されてしまうかもしれない! 痛い思いや辛い思いはしたくないのです。私は王女です。辛い思いなどしてきたことはありません! 幽閉生活など耐えられるわけがないのです!」
胸を張って答えたエルンを、シアルリアは哀れむような目で見つめたのだった。
どうすれば、自分の望み通りの展開になるのか。考えた結果、エルンはシアルリアの問いかけには答えず、とりあえず、ブレイズに謝っておくことにした。
「シアルリアのことは私の勘違いかもしれません。マロックから聞いた話をそのまま伝えただけなんです。申し訳ございません」
「そんな! 僕はそんな話なんかしていませんよ!」
このままでは自分だけが悪者にされると焦ったマロックは、ブレイズに訴える。
「私は被害者なんです! 王女殿下の命令に逆らえるわけがないでしょう?」
「シアから聞いたが、他にも誘惑されていた子息はいるんだろう? 引っかかったのはお前だけなんだからお前が完全なる被害者とは言えないな」
冷たくあしらわれ、涙目になったマロックだったが、まだ諦めなかった。
「シアルリア、ガズク陛下が退位させられるという話は聞いているんだろう?」
「他国の内部情報までは精通していないわ。本当に退位させられるとしたら、自業自得ではないかしら」
知らないフリをする彼女をマロックとエルンは恨めしそうに見つめた。
「話は終わりみたいだな。お帰り願おうか」
「「待ってください!」」
エルンとマロックは必死の形相で叫んだ。
◇◆◇◆◇◆
エルンは焦っていた。10年以上も子供のままだった人間の精神が今さら戻るとは思っていなかったからだ。しかも、シアルリアとも上手くいっているようで、自分の入る隙間がないように思えた。
(チモチノモ王国に戻るわけにはいかない。妻がシアルリアしか駄目だと言うのであれば、この手はどうだ?)
ぎりりと歯を食いしばって悔しさに耐え、笑顔でブレイズに話しかける。
「ブレイズ陛下、お願いします。私を側妃にしてくださいませんか?」
「断る」
考えることもなく、ブレイズにきっぱりと断られ、エルンは苦虫を噛み潰したような顔になった。
(私はシアルリアよりも劣るというのか? いや、そんなわけがない!)
「陛下、お願いします。私にはもう居場所がないのです! どうか再考願います!」
エルンが跪いて懇願すると、シアルリアが厳しい表情で口を開く。
「エルン王女殿下にお聞きしたいことがあるのですが」
「何だ……、いや、何でしょうか」
シアルリアに敬語を使うなど屈辱でしかないが、王妃となった彼女の機嫌を損ねたくなかった。
「どうして側妃になってまで、ネノナカル王国にいたいのですか? あなたにはマロックがいます。チモチノモ王国の男爵夫妻となり、二人で力を合わせて生きていけばいいのではないでしょうか」
「男爵家の生活!? そんな貧乏な生活は耐えられません! それに私も父と同じように幽閉されてしまうかもしれない! 痛い思いや辛い思いはしたくないのです。私は王女です。辛い思いなどしてきたことはありません! 幽閉生活など耐えられるわけがないのです!」
胸を張って答えたエルンを、シアルリアは哀れむような目で見つめたのだった。
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