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呪殺師は可愛い男の子が好き
幽霊の手を借りる
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僕たちは、幽霊たちのいる所まで戻った。幽霊の数は二十人に増えている。これだけいれば……
「みなさん。結界が破れたというのは誤報でした。申し訳ありません」
「なんだ、ガセだったのか」
「じゃあ、やっぱりここから出られないのね」
「ねえ、ちょっとの間でいいから、結界を解除してもらえないかしら?」
「実はですね。この屋敷の主人が、式神使いに狙われていまして、それでこんな結界を張ったのですよ」
「式神? だって、さっき庭で暴れていたじゃない」
「ですから、結界が破られたと思ったのです。ところが、結界は破れていなかった。どうやら、式神使いは結界の内側にいるようなのです。だから、この式神使いを捕まえることができれば、この結界は解除できるのですが」
ここまでやれば『では我々が手伝おう』という流れになるな。我ながら、よい悪知恵。
しかし、サラリーマン姿の幽霊が、疑わしい視線を僕に向けた。
「式神使いが結界の内側にいるなら、もうこの結界は解除しても、いいのではないのかい?」
う! やはり、気付かれた。
「結界を解除したら、式神使いは結界の内側にいる必要がなくなります。そうすると、式神使いは結界の外へ逃げ出して、そこから式神を送り込んでしまいます。だから、式神使いを捕まえるまでは、結界を解除できないのです」
「仕方ないな。では、我々も手を貸そう」
やった!
「本当ですか。そうしてもらえると助かります」
さて、ヒョーがどこに隠れているか分からないが、これだけ多くの幽霊からは逃れられまい。
「みなさん。結界が破れたというのは誤報でした。申し訳ありません」
「なんだ、ガセだったのか」
「じゃあ、やっぱりここから出られないのね」
「ねえ、ちょっとの間でいいから、結界を解除してもらえないかしら?」
「実はですね。この屋敷の主人が、式神使いに狙われていまして、それでこんな結界を張ったのですよ」
「式神? だって、さっき庭で暴れていたじゃない」
「ですから、結界が破られたと思ったのです。ところが、結界は破れていなかった。どうやら、式神使いは結界の内側にいるようなのです。だから、この式神使いを捕まえることができれば、この結界は解除できるのですが」
ここまでやれば『では我々が手伝おう』という流れになるな。我ながら、よい悪知恵。
しかし、サラリーマン姿の幽霊が、疑わしい視線を僕に向けた。
「式神使いが結界の内側にいるなら、もうこの結界は解除しても、いいのではないのかい?」
う! やはり、気付かれた。
「結界を解除したら、式神使いは結界の内側にいる必要がなくなります。そうすると、式神使いは結界の外へ逃げ出して、そこから式神を送り込んでしまいます。だから、式神使いを捕まえるまでは、結界を解除できないのです」
「仕方ないな。では、我々も手を貸そう」
やった!
「本当ですか。そうしてもらえると助かります」
さて、ヒョーがどこに隠れているか分からないが、これだけ多くの幽霊からは逃れられまい。
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