Dear my...

E.L.L

文字の大きさ
27 / 68

26章

しおりを挟む
エクラトントビジューは名前とは逆に華やかさよりも、シンプルなデザインを中心としたアクセサリーが多かった

田中という名の店長は俺が入ってきた瞬間に安心したような顔をした
顔を見るだけで落ち着くような穏やかな顔をした人だった

「私、お客様を見る目には自信がありましてね」

代金は支払い済みだったようだが、そのまま受け取りに来ない客もたまにいるという

まぁ品物が品物ですし、ね
でもお客様はまたいらっしゃるだろうと思っていましたよ
と微笑む

俺は謝罪と簡単に俺の現状を説明した
と言っても俺は言葉足らずなため、結局ほとんど先輩たちに頼ってしまったけど
ただ、注文した商品は俺には思い出せなかった

田中は悩ましげな顔をしたあと、店の奥から小さなジュエリーボックスを持ってきた
サイズ的には指輪だろうか

俺はなんとなく開けられなくてその箱を見つめた
開けたら後戻り出来ないような気がした

後ろから小笠原先輩が静かに言った

「多分その箱はまだ開けない方がいいと思うわ」

「…」

先輩たちには中身が分かっているのだろう
俺にも、分からないわけじゃなかった
記憶がなかろうと、持っている情報を整理すれば川底の魚の影くらいおぼろげながらも仮説は立てられる
そしてそれは恐らく間違っていない

でも、それなら何故?

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

降っても晴れても

凛子
恋愛
もう、限界なんです……

十年越しの幼馴染は今や冷徹な国王でした

柴田はつみ
恋愛
侯爵令嬢エラナは、父親の命令で突然、10歳年上の国王アレンと結婚することに。 幼馴染みだったものの、年の差と疎遠だった期間のせいですっかり他人行儀な二人の新婚生活は、どこかギクシャクしていました。エラナは国王の冷たい態度に心を閉ざし、離婚を決意します。 そんなある日、国王と聖女マリアが親密に話している姿を頻繁に目撃したエラナは、二人の関係を不審に思い始めます。 護衛騎士レオナルドの協力を得て真相を突き止めることにしますが、逆に国王からはレオナルドとの仲を疑われてしまい、事態は思わぬ方向に進んでいきます。

届かぬ温もり

HARUKA
恋愛
夫には忘れられない人がいた。それを知りながら、私は彼のそばにいたかった。愛することで自分を捨て、夫の隣にいることを選んだ私。だけど、その恋に答えはなかった。すべてを失いかけた私が選んだのは、彼から離れ、自分自身の人生を取り戻す道だった····· ◆◇◆◇◆◇◆ 読んでくださり感謝いたします。 すべてフィクションです。不快に思われた方は読むのを止めて下さい。 ゆっくり更新していきます。 誤字脱字も見つけ次第直していきます。 よろしくお願いします。

思い出さなければ良かったのに

田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。 大事なことを忘れたまま。 *本編完結済。不定期で番外編を更新中です。

10年前に戻れたら…

かのん
恋愛
10年前にあなたから大切な人を奪った

離した手の温もり

橘 凛子
恋愛
3年前、未来を誓った君を置いて、私は夢を追いかけた。キャリアを優先した私に、君と会う資格なんてないのかもしれない。それでも、あの日の選択をずっと後悔している。そして今、私はあの場所へ帰ってきた。もう一度、君に会いたい。ただ、ごめんなさいと伝えたい。それだけでいい。それ以上の願いは、もう抱けないから。

【完結】小さなマリーは僕の物

miniko
恋愛
マリーは小柄で胸元も寂しい自分の容姿にコンプレックスを抱いていた。 彼女の子供の頃からの婚約者は、容姿端麗、性格も良く、とても大事にしてくれる完璧な人。 しかし、周囲からの圧力もあり、自分は彼に不釣り合いだと感じて、婚約解消を目指す。 ※マリー視点とアラン視点、同じ内容を交互に書く予定です。(最終話はマリー視点のみ)

すれ違ってしまった恋

秋風 爽籟
恋愛
別れてから何年も経って大切だと気が付いた… それでも、いつか戻れると思っていた… でも現実は厳しく、すれ違ってばかり…

処理中です...