32 / 174
第一部
夢だったのなら(11)*
しおりを挟む
「…っエレノーラ、何を…」
「レイモンドが好きにしないから、私が好きにするの。いいでしょう?」
レイモンドはよくないと言おうとして、いや、いいかと思い直し、やっぱりよくないだろうと思い直す。そんな彼の内心の葛藤を嘲笑うかのように、エレノーラは細くて長い指を、彼の肌の上を伝わせて、下へと下ろしていく。
(えっ、いつ上の服を開けたんだ!?)
レイモンドはさっぱり記憶になく、それどころか、全身が金縛りにあったように思う通りに動かせなかった。
「ここ、苦しそうね?」
「…っ」
エレノーラの指が、彼の膨れ上がった下着に辿り着く。レイモンドは上から軽くつつかれて、息をのんだ。
(ズボン、脱いでたっけ…)
彼女はそのまま、彼のの目を見ながらそこに掌を重ね、すりすりとその形を確かめるように擦る。彼はその刺激に興奮し、そこは益々窮屈になってくる。
「うぅ…エレノーラ…」
「レイモンド…」
エレノーラが身を屈め、下着の上からそこに唇を寄せる。
(まだ、キスもしていないのに…!)
レイモンドはそんなことを頭の片隅で思いながら、何度もそこにリップ音をたてながらキスを繰り返すエレノーラから目が離せなかった。彼女は彼の下着をずり下げて、上目遣いで彼を見ながら、直接陰茎を唇で挟み、舌先をつっと這わせる。
「っは…う…っ」
ひとしきり、いいところは触れそうで触れられずにそれを続けられて、レイモンドら焦れったさに声を漏らした。すると、彼女はブルネットの長い髪を耳に引っ掛け、ぺろりと亀頭を舐めて息を吐く。そのまま、彼女は音を立てながら咥えこみ、頭をゆるゆると動かした。
「うぅっ、こんな、ことを、させている、なんて…」
夢の中だとはいえ、エレノーラにこんなにもいやらしいことをさせている。レイモンドはそんな罪悪感を感じながらも、エレノーラがこんなにもいらやしいことを自分のためにしてくれている、そんな喜びも感じている。相反する気持ちを抱えながら、彼が内心でエレノーラに何度も謝罪していると、彼女は顔を上げてにこりと笑った。
「私が、レイモンドにこういうことをするのが大好きだって…もう、知っているじゃない」
「…えっ」
レイモンドは思わず、間の抜けた声を漏らした。彼は気が抜けたが、再び咥えこまれ、軽く吸われて襲ってきた快感に体が震わす。
(あれ、これは夢だったよな…)
だが、感じる口内の温かさや気持ちよさは本物だった。レイモンドはいやらしく音を立て、彼の目をじっとみながら頭を動かし、吸い付き、目を細めて笑うエレノーラにはっとする。
「っエレノーラ、また…っ」
がばりと上体を起こしてレイモンドは夢の中から飛び起きた。
「レイモンドが好きにしないから、私が好きにするの。いいでしょう?」
レイモンドはよくないと言おうとして、いや、いいかと思い直し、やっぱりよくないだろうと思い直す。そんな彼の内心の葛藤を嘲笑うかのように、エレノーラは細くて長い指を、彼の肌の上を伝わせて、下へと下ろしていく。
(えっ、いつ上の服を開けたんだ!?)
レイモンドはさっぱり記憶になく、それどころか、全身が金縛りにあったように思う通りに動かせなかった。
「ここ、苦しそうね?」
「…っ」
エレノーラの指が、彼の膨れ上がった下着に辿り着く。レイモンドは上から軽くつつかれて、息をのんだ。
(ズボン、脱いでたっけ…)
彼女はそのまま、彼のの目を見ながらそこに掌を重ね、すりすりとその形を確かめるように擦る。彼はその刺激に興奮し、そこは益々窮屈になってくる。
「うぅ…エレノーラ…」
「レイモンド…」
エレノーラが身を屈め、下着の上からそこに唇を寄せる。
(まだ、キスもしていないのに…!)
レイモンドはそんなことを頭の片隅で思いながら、何度もそこにリップ音をたてながらキスを繰り返すエレノーラから目が離せなかった。彼女は彼の下着をずり下げて、上目遣いで彼を見ながら、直接陰茎を唇で挟み、舌先をつっと這わせる。
「っは…う…っ」
ひとしきり、いいところは触れそうで触れられずにそれを続けられて、レイモンドら焦れったさに声を漏らした。すると、彼女はブルネットの長い髪を耳に引っ掛け、ぺろりと亀頭を舐めて息を吐く。そのまま、彼女は音を立てながら咥えこみ、頭をゆるゆると動かした。
「うぅっ、こんな、ことを、させている、なんて…」
夢の中だとはいえ、エレノーラにこんなにもいやらしいことをさせている。レイモンドはそんな罪悪感を感じながらも、エレノーラがこんなにもいらやしいことを自分のためにしてくれている、そんな喜びも感じている。相反する気持ちを抱えながら、彼が内心でエレノーラに何度も謝罪していると、彼女は顔を上げてにこりと笑った。
「私が、レイモンドにこういうことをするのが大好きだって…もう、知っているじゃない」
「…えっ」
レイモンドは思わず、間の抜けた声を漏らした。彼は気が抜けたが、再び咥えこまれ、軽く吸われて襲ってきた快感に体が震わす。
(あれ、これは夢だったよな…)
だが、感じる口内の温かさや気持ちよさは本物だった。レイモンドはいやらしく音を立て、彼の目をじっとみながら頭を動かし、吸い付き、目を細めて笑うエレノーラにはっとする。
「っエレノーラ、また…っ」
がばりと上体を起こしてレイモンドは夢の中から飛び起きた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
984
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる