29 / 49
第十章 ニューヨークの熱い夜
引き裂かれた真の愛
しおりを挟む
声がする方へ振り向くと、理樹さんが立っていた。
「理樹さん!」
私達はお互いに引かれるように抱き合った、そして人目も憚らずキスをした。
まるでニューヨークの街が、二人を祝福してくれているような感覚に陥った。
解決しなければいけないことは山積みだが、今は理樹さんの腕の中で、抱きしめられている幸せに浸っていたかった。
「亜紀、今度こそ、日本に戻ったら結婚しよう、俺達は許嫁なんだからな」
「でも、理樹さんには婚約者がいるんですよ」
「ごめん、愛理お嬢さんに言われて、亜紀に内緒で出かけたこと謝るよ、本当にごめん」
「本当に私でいいんでしょうか」
「当たり前だ、俺の結婚相手は亜紀だよ」
私は溢れる涙をどうすることも出来なかった。
ニューヨークの熱い夜の炎は燃え続けていた。
「亜紀、幸せになろうな」
「はい」
亜紀はコクリと頷いた。
「日本に戻らなくていいんですか」
「会社のことは、健に頼んで来たから大丈夫だよ」
「愛理さんのことは大丈夫ですか」
亜紀は俺を質問攻めにした。
これも仕方のないことだろう。
全て俺が悪いんだからな。
亜紀とニューヨークで出会った時から、今の気持ちを持ち続けていられたら、こんなに遠回りはしないで済んだんだと反省した。
真央、俺と亜紀を見守ってくれ。
しかし、それは考えが甘かったのだ。
愛理お嬢さんは言葉通り、俺を諦めなかった。
日本に戻ると、俺と愛理お嬢さんの結婚間近の報道が流れていた。
俺は健から日本の状況を知らされていた為、あえて亜紀と別の便で日本に向かっていたのだ。
案の定、空港で記者達に囲まれて、取材を受ける事になった。
亜紀との結婚をほのめかすと、亜紀が記者達に狙われる危険を考えて、愛理お嬢さんとの結婚はない事だけを伝えた。
やっとの思いでマンションに戻ったが、亜紀は健のマンションにかくまって貰う事にした。
「理樹さん!」
私達はお互いに引かれるように抱き合った、そして人目も憚らずキスをした。
まるでニューヨークの街が、二人を祝福してくれているような感覚に陥った。
解決しなければいけないことは山積みだが、今は理樹さんの腕の中で、抱きしめられている幸せに浸っていたかった。
「亜紀、今度こそ、日本に戻ったら結婚しよう、俺達は許嫁なんだからな」
「でも、理樹さんには婚約者がいるんですよ」
「ごめん、愛理お嬢さんに言われて、亜紀に内緒で出かけたこと謝るよ、本当にごめん」
「本当に私でいいんでしょうか」
「当たり前だ、俺の結婚相手は亜紀だよ」
私は溢れる涙をどうすることも出来なかった。
ニューヨークの熱い夜の炎は燃え続けていた。
「亜紀、幸せになろうな」
「はい」
亜紀はコクリと頷いた。
「日本に戻らなくていいんですか」
「会社のことは、健に頼んで来たから大丈夫だよ」
「愛理さんのことは大丈夫ですか」
亜紀は俺を質問攻めにした。
これも仕方のないことだろう。
全て俺が悪いんだからな。
亜紀とニューヨークで出会った時から、今の気持ちを持ち続けていられたら、こんなに遠回りはしないで済んだんだと反省した。
真央、俺と亜紀を見守ってくれ。
しかし、それは考えが甘かったのだ。
愛理お嬢さんは言葉通り、俺を諦めなかった。
日本に戻ると、俺と愛理お嬢さんの結婚間近の報道が流れていた。
俺は健から日本の状況を知らされていた為、あえて亜紀と別の便で日本に向かっていたのだ。
案の定、空港で記者達に囲まれて、取材を受ける事になった。
亜紀との結婚をほのめかすと、亜紀が記者達に狙われる危険を考えて、愛理お嬢さんとの結婚はない事だけを伝えた。
やっとの思いでマンションに戻ったが、亜紀は健のマンションにかくまって貰う事にした。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
35
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる