王様ゲームで弄ばれる話

ミツミチ

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鷲見さんはどこが弱いんすか?

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「おっ、おまえ、やりすぎっ……!」
「……はは。せんぱい、顔まっか」
 クチん中弱いんですか?と問われて、酸欠だバカ!と胸元を肘で押せば、烏丸は呆気なくその場をどいた。
 次は烏丸が王様だった。即決で『一番が三番を5分間くすぐる』と命令をくだしたものの、
「またおれ!?」
 鷲見は割り箸にかかれた数字に目を剥いた。しかもくすぐりって、さっきの今では、なんか、なんつーか、ちょっと、
「一番おれっスね」
 軽率な態度。軽率な口調。周りをひやっとさせながらもフットワークの軽さで実りをあげる男、馬渕が手を上げた。
「で? 鷲見さんはどこが弱いんすか?」
「言うかよっ」
「じゃ、手当たり次第で」
 ずぼっと正面から脇へと手を突っ込まれ、薄いアンダーシャツ越しに脇を五指に引っ掻き回される。
「うはっ、あはははっ!」
「あ、脇? やっぱここはだれだって弱いっすよね? ほらこしょこしょ~」
「ふはっ、あっ、やめろって、あははは!」
 苦しさにおもわず馬渕の腕をつかむが、
「抵抗したらだめですよ」
 背に回った烏丸に羽交い絞めにされる。ご丁寧に脇が無防備になるよう、二の腕の中間あたりを抱え固められ、自由をうばわれる。
「うえっ、あっ、ちょ、」
「ナイス烏丸。これで遠慮なくいけますね、ほーら」
「あはっ! ひはっ、ははははっ、ちょっ、まじで、」
 こしょこしょと爪先が優しく掻くように動きまわる。脇と二の腕辺りの筋肉が勝手に緊張するが、逃れられないくすぐったさにすぐにほどけて、しかしまた無意識に緊張し、弛緩してを繰り返す。耐えようのないくすぐったさにカラダがびくびくと跳ね、笑いすぎて苦しくって、なんとか身をよじってかわそうにも背後の烏丸の拘束のせいでうまく逃せられず、容赦のない指先に薄い皮膚を掻き回される。
「く、くすぐった、あはっ、まっ、待てまっ、…て! ひんっ!」
 脇を擽っていたはずの指がすっと脇腹まで滑り落ちてきて、大げさに腰が跳ねた。
「あっ、はっ、ま、」
「ひんって、なんすか今の声」
 指摘され、かっと頬が熱くなる。
「もっ、もう十分だろっ、そろそろ終われって、」
「まだ二分もたってませんよ」
「うそっ、あはっ、待てっ、もっ、もうむり……っ!」
 足裏で馬渕の身体を押し返そうとするも「だめですよ~」と傍からみていた兎谷に押さえつけられた。手足ともに拘束されてしまい、もはや身を捩ることもかなわないという事実に心臓が冷えた。元々くすぐったいのは得意じゃない。むしろ苦手中の苦手なのに、こんな状態で、すき勝手されたりなんかしたら、
「……ま、じで待てっ、あっ、ひぅっ!?」
「ほーら。無防備な脇腹こしょこしょ~」
「あはっ、はっ、やめっ、あはははっ!」
「くすぐったいのぜんぜん逃せられないの苦しいっすか? つらいっすか? 鷲見さんほら、つらい?」
「つら、つらいっ、ひぃんっ」
「へー」
 へー!?へーってなんだ!?ヒィヒィと息もつけずに悶える鷲見に厭わず敏感な皮膚を掻きまわす五指。更に足を抑えていた兎谷が不意に足裏を掻いた。
「あはっ!? あっ、ぅはっ、はっ、あっ、あしっ、足だめっ、まじでむり、だって、っあははは!!」
 暴れちゃだめですよ~とビクビクと跳ねる太腿を押さえつけながら、兎谷の指は土踏まずを掻き回す。いっとう皮膚がうすく感覚の鋭い場所を容赦なくくすぐられて暴れずにいられるわけもない。
「あはははっ、あっ、まっ、まてっ、まっ、まひでっ、はっ、ふはっ、ははは!!」
 二箇所、二箇所はむりだ。一点に集中して身構えることもかなわず、どこに力を入れたらいいのかも分からない。ふたりの指先にただ翻弄され、鷲見はひんひんと笑い啼くことしかできない。
「はっ、はっ、あ、ま、まじで、っ~~ぅあっ!?」
 脇腹に触れていた片方の手が不意に太腿をぐにっと揉みこむ。
「太腿も弱いひとはよわいけど、鷲見さんはどう?」
 馬渕は太腿を揉みながら、その指を徐々に足の付け根まで上らせていく。そこを淡いタッチで触れられると、もはやくすぐったさだけじゃない感覚を覚えて鷲見は慌てた。
「あっ、ひゃはっ、はっ、ははははっ、だっ、やめろっ、やめっ……!」
 息ができない。生理的な涙が滲んで視界がかすむ。それでも止まらない二人の猛攻にぐねぐねと腰が動くのが止められない。
「あは、えろ……」
「まてっまっ、あはははっ、まじでも、もうっ、いっ、息できなっ、ッ~~~~~!」
 くすぐったさが閾値を超えて、全身がガクンと大きく震えた。同時に三人の手から解放される。すぐには立ち上がれず、鷲見はしばし床にひれ伏したまま肩を上下させていた。
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