リサシテイション

根田カンダ

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第43話 推し

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「あの、田中社長。僕達を信用していいんですか?」


 嶋からナノマシンを与えられ実体化したモルテ達は、戸惑いながら聞いた。


「嘘はないんだろう?」


「「「「ありません!」」」」


「じゃあ、人類として君らの力を貸してはくれないか?」


 モルテ達は、力強く頷いた。ただ嶋から与えられたナノマシンに、違和感を感じていた。それは違和感と言うよりは、爽快感だった。
 体感的には肩こりが治った様な、立ち仕事を終えて靴を脱いだ様な感覚を、モルテ達は感じていた。


「田中社長、もしかしてコレがオリジナルですか?」

「今までの身体と明らかに違います!」


 モルテに続いてアルファスが言った。


「どう言う事だ?」


 《シマー》側のナノマシンには、傷がつき破損した嶋のナノマシンのコピーだが、同じ様にコピーからオリジナルのマシンを得た美保子は何も言っていなかった。
 『アリサ』も耐久力に多少の差はあっても、他には何か特別な差があるとは言っていなかった。


「僕達も何が違うか?ハッキリとは…。
ただ、今までの身体と違うのはわかります!
 この身体なら、タイマンで影虎に勝てるかも?」


 モルテはただ、あくまでゲーム内として例えたが、嶋は一気に緊張した。それをモルテ達も感じてか、すぐに言い直した。


「いや、ゲームとしてです!奴等との戦闘中に影虎と闘いません!
 ゲームで僕は影虎に負けてるので…。」
 

「舞鶴では君達の方が優勢だった様だが?」


「それは、僕達が攻める側で影虎達が守る側だったのが大きいと思います。
 影虎が倒れれば、僕達の侵攻を止められるチームはありません。
 そのプレッシャーから、動きが鈍かった。でも終盤は動きが変わりました。
 あの時邪魔が入ってなかったら、ヤラれてたのは僕ですね。
 でもこの身体でなら勝てるかも?それに…。」


「それに?」


「この身体なら影虎達との共闘なら、相手が何千何万でも、負ける気がしません!」


 シャムシール達も頷いていた。


ーーー彼らの言葉に嘘はありません。ただ、彼らは戦闘経験者です。過激な戦闘の経験から、やはりナノマシンの小さな違いを感じ取った様です。
 それに残念ではございますが、彼らにはマスターと鳥取砂丘へ行って頂きます。ーーー
 


 嶋はモルテ達と鳥取砂丘へと向かった。
 黄砂レーダーによる分析で鳥取砂丘周辺に敵が集中していたからだ。
 その頃鳥取砂丘では、夏菜達は鳥取大学の研究センターにいた。
 近隣に幼稚園や小学校もあったが、自衛隊によって避難は完了していた。それだけでなく、本州西日本日本海側の避難は他地域に比べ遥かに進んでいたのだ。


「一般の人達の避難は、ほとんど終わってるみたいだね。」


 砂丘に隣接した大学の研究施設に設けられた防衛本部の窓から、砂丘に目をやりながらエルザが言った。
 クーデター映像だけでなく、シリコンバレーでの嶋達の戦闘、更に日本海をはさみ、過去から拉致や侵攻の危険性があった地域柄と言うのがあったようだ。
 砂丘だけでなく、周辺都市部にも防衛隊は配置されており、設置されたモニターに表示された数字は、45000。
 西日本日本海側の迎撃部隊の8割が集結していた。


[それだけ大部隊が、ここに来るって事か…。]


 夏菜は愛刀【天雷斬】の柄を強く握った。


「上空から…、嶋社長です。随行4名確認。砂丘に着地します。」


 自衛隊警戒管制員からの報告に、夏菜達が空を見上げると、脚部からエネルギーを逆噴射させながら、嶋達が砂丘中央に降り立ち、砂丘に展開していた部隊から歓声が上がった。


「ナナ!社長と一緒の奴等!モルテ達だよ!どう言う事?」


 夏菜が返事をするより早く、トモの問いかけよりも早く、エルザは施設を飛び出し、嶋達の着地点へ向かっていた。


[なんでモルテ達を!]


 嶋がモルテを拘束したのは、情報収集の為だとエルザは思っていた。
 最凶最悪のプレーヤー・キラーと呼ばれるモルテ達。
 

[戦場に出すなんて、危険だ!]


 エルザは《コール・ザ・ショット》だけではなく、他のFPSゲームでモルテ達に裏切られた経験があった。
 広大なオープン・ワールドでの生き残りを賭けたバトルロイヤル形式の大会で、数チームで同盟を組んだ中にモルテ達がいた。
 当時モンスレの夏菜達はFPSをプレイしておらず、エルザはソロプレイヤーとして特定の仲間をつくらず『野良』としてプレイしていた。
 メインゲームがモンスレの為、然程の経験値もなく、センスのみでFPSゲームをプレイしていた。その為に知識も情報もなく、モルテ達の存在を知らなかった。同盟を組んだチーム達も経験が浅く、エルザと同じくモルテ達の情報を持ってはいなかったのだ。
 バトルロイヤル形式のFPSゲームでは、初級プレイヤー程同盟に走り、上級プレイヤー達程、単独チームでの勝利を目指す傾向がある。
 モルテ達は初めの内は同盟として動いてはいたが、数チームを撃破した後に急に同盟チームへの攻撃を開始した。
 安全である筈の後ろから攻撃された同盟は、一瞬の内に全滅させられた。エルザは身を隠し、辛うじてモルテ達から逃げ切ったが、モルテ達は同盟を全滅させた後、大会優勝を目指さずに自らリタイヤしてしまった。
 
 同盟を裏切っても、優勝を目指すのならば納得も出来たのであろうが、モルテ達は優勝を目指さずにリタイヤした。
 優勝出来る実力を備えておきながら、同盟だけを崩壊させてリタイヤした。

 それがエルザには許せなかったのだ。 
 ゲームは所詮は遊びであり、自分の好きなスタイルでプレイすればいいし、大会で優勝する為には、裏切りも作戦の内ではあるが、モルテ達の優勝を目指さず、ただ意味もなく裏切りを行うプレイスタイルは、ゲーマーとして許す事が出来なかった。
 

[真一君達ですら苦戦した奴等!奴等が裏切ったら、奴等に対抗出来るプレイヤーはいない!
 それは日本が蹂躙される事!]


 エルザはウォーハンマーにエネルギーを溜めながら、まっすぐにモルテへと突っ込んで行った。


「モルテェェェーッ!」


 叫び声を上げながら、エネルギーを臨界まで溜めたウォーハンマーをモルテへと振り下ろした。
 モルテ達のフルオート・ディフェンスは、近接武器には反応しない。
 だが近接肉弾戦を得意とするモルテ達には、遠距離からの飛び道具さえ防げれば問題ではなかった。
 モルテは体術でエルザのハンマーを躱し、シャムシールの剣がハンマーを押さえ付けていた。
 アルファスとレライエは即座に銃口をエルザに向け、嶋は成り行きを黙って見ていた。


「待てっ!撃つな!エルザだ!味方だ!」


 狙われた筈のモルテが、慌てて3人を静止した。


「シャム!剣をしまえ!アル!レライエ!銃を降ろせ!」


 シャムシールは一度口元を弛めてから剣を鞘に納め、アルファスとレライエも肩をすくめてから銃を降ろした。


「モルテッ!テメェッ!」


 エルザが再度ハンマーを振り上げた時、後を追って来た夏菜達が到着し、ハンマーを押さえた。


「エルザッ!落ち着いて!社長、黙って見てないで止めて下さい!」


 嶋はゆっくりと周りを見渡した。
 到着してから、砂丘に陣を張ってる協力者達の呟きが聴こえていたからだった。


『ソロモンだろ?』

『PKモルテ、敵じゃないのか?』


 そんな声が聞こえていたが、夏菜達が到着してからは、歓喜の歓声に変わっていた。
 

「エルザさん、彼等は日本側として闘う事を選びました。」


「「「嘘っ!」」」


 エルザは黙ってモルテを睨み続け、夏菜達は驚いて声を上げて嶋を見た。


「社長、モルテ達ソロモンは裏切りを繰り返すプレーヤー・キラーです!
 味方のフリをして、すぐに裏切ります!それに、モルテ達は大勢の罪もない人達を虐殺した連中です!
 危険です!」


 夏菜が嶋の目を見て叫んだが、嶋は静かに頷き


「彼等は虐殺に参加していません。大陸での戦闘がゲームではなく現実での実戦と気付いてからは、《シマー》軍と闘い続けていたのです。」


ーーー彼等のゲームデータを調査した結果、間違いありません。ーーー


 夏菜達だけに『アリサ』は伝え、夏菜だけは直ぐに納得した。
 『アリサ』が嘘を言わない事を、夏菜は知っていたからだ。アユミとトモも理解は出来ていたが、エルザはそれでも納得していなかった。


「社長。私は昔こいつらに裏切られた。仲間では無かったけど、優勝を目指した同盟をこいつらの裏切りで全滅させれたんだ!一緒に優勝を目指した同盟を…。
 こいつらを信用したらダメだ!」


 その時、モルテ達ソロモンの軍団全員が、声は出さなかったが驚きの表情を浮かべた。それは一瞬で、夏菜達は気付かなかったが、嶋だけは気付いていた。
 モルテは黙って記憶を探っていたが、シャムシールがすぐに否定した。


「エルザ、勘違いじゃないのか?モルテがお前を裏切る事はないし、モルテに従う俺達もだ。
 そもそもお前と同盟どころか、ゲームで遭遇した事はない筈だ。」

「だな!モルテがお前を裏切る事はあり得ない。100%だ。」


 アルファスも続け、モルテはオロオロと狼狽えていた。


[『アリサ』、知ってるだろう?]


ーーー彼のプライベート情報ですので、守秘義務が私にはあります。ーーー


[それだけで、わかったよ(笑)ありがとう。]


 嶋はモルテがエルザ推しである事に気付いて、少し笑みを浮かべた。


 エルザはeスポーツプロとしてだけで生計を立てているのではなく、本業は声優とアイドルだった。
 日本のアニメとアイドルを愛するモルテは、すぐにエルザにハマった。
 エルザと繋がりたいが為だけに、エルザのメインゲームであるモンスター・スレイヤーもプレイし、エルザの主催するモンスレギルドにも所属してはいるが、狩りに同行した事はなかった。
 もちろんモンスレでは悪名高い『モルテ』ではなく、『飛猿』と言う名を使っていた。
 デンマークで習っている『忍者道』と言う謎の日本武術道場で、『飛猿』の名を道場主から与えられていたからだ。
 もちろん日本語も勉強し、モンスレ内では日本語での会話も可能な程に、日本語力を身に付けていた。
 


「エルザ、飛猿は知ってるか?」


 レライエは、静かにエルザに問いかけた。
 モルテは左手で顔を覆い、胡座をかいて座り込んだ。


疾風かぜの飛猿!」


 モルテは思わずエルザを見上げた。
 コール・ザ・ショットではナイフをメイン武器に使い、強敵と対峙した場合には両手ナイフを使用するモルテ。
 モンスレでも双剣を使用し、機敏な動きと空中戦の華麗さから、『疾風かぜの飛猿』と呼ばれていた。
 モルテはモンスレでは他のプレイヤーの邪魔は一切行わず、低レベルプレイヤーの狩猟成功キャリーや、レベル上げ、双剣使用時の立ち回り講習等、コザショとは真逆のスタイルから、他プレイヤーから絶大な信頼を受けていた。
 それはただ単にエルザに少しでも認めてもらい、少しでも近付きたかったからの行動だった。
 だがエルザのギルドには数百名ものメンバーがおり、狩猟に同行した事もない『飛猿』の存在をエルザが知っているとは、思ってもいなかったのだ。


「一緒に狩りに行きたいと思ってたギルドメンバーだ…。双剣使いからは、師匠と呼ばれてる飛猿が、モルテ…?」


「そうだ。モンスレでのギルドマスターのお前を、モルテが裏切る訳がない。お前だけでなく、モンスレギルドで交流のあったプレイヤーと同じ名のプレイヤーを、それが別人だとしても、名が同じならばモルテはPKをしない。
 モルテや俺達がPKをしたとしたら、お前が『エルザ』を使っていなかっただろう。」


「でも…、でもお前らのPKは私は認めない!」


「エルザ、お前はプロだろ?プロならばPKを封印したら、大会での優勝は不可能だろう。FPSバトルロイヤルは、敵プレーヤーを倒す闘いだろう?」


「ならば、なぜ!お前達は優勝を狙わない!お前達は同盟を全滅させた後、リタイヤした!なぜだ!」


「いつの事言ってんのかわかんねぇけどさ、俺達はそれで食ってるって事さ。
 傭兵だからな。」


 モルテ達ソロモンの軍団も、eスポーツプロプレイヤーと言う事だった。
 100万ドルを超える賞金の大会が多いeスポーツ界。優勝する為に、多額の報酬をモルテ達に支払い、他のライバルチーム、大規模な同盟を組むチームの消去を依頼するチームも、海外には当たり前に存在する。
 それ程eスポーツ大会で優勝する事には、魅力があった。
 だが日本人には、報酬を支払って裏工作を行う行為を嫌う文化があったし、八百長とも言える行為を、特に嫌っていた。


「それは、八百長だろうがっ!」


 尚も怒りの収まらないエルザを、夏菜が制した。


「エルザ、もうやめなよ…。FPSでは同盟が認められてる。プロの世界では特に、そう言った作戦に出るチームもあるよ。
 それに、モルテ達見てたら気付いたけど、モルテはあんた推し…」


「わぁーっ!わぁーっ!わぁーっ!」


 モルテは叫びながら立ち上がり、夏菜にタックルし、腰を担ぎエルザから引き離した。


「ナナ!訳わかんねぇ事言ってんじゃねぇよ!」


 少し離れた位置で、夏菜であるナナに小声で言った。
 夏菜は意地の悪い笑みを浮かべ、モルテをもっと揶揄ってやろうと思ったが、『アリサ』から通信が入った。
 その通信は、全国に展開する6万を超える兵士達全員にだった。


ーーー敵先遣部隊本隊、到着!実体化します!迎撃願います!ーーー


「ソロモン!行くぞっ!」


 モルテは誤魔化す様に大声を張り上げ、両手にナイフを握り、続々と実体化する《シマー》軍へと突撃して行った。
 シャムシール、アルファス、レライエも武器を構え、モルテの後へ続いた。


「エルザッ!行くよっ!」


 夏菜達ぬっこ隊も続き、砂丘に展開する全『戦士』達も攻撃を開始した。
 嶋は上空にジャンプし、空中でホバリングし無数の電撃の矢を《シマー》軍へ向けて撃ち下ろした。














 








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