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噂の婚約者 ールシアーノー
「結婚が決まった?誰が。」
「貴方よ。ルカ。」
間髪入れずいらいらと母親が言う。
「はあ?なにを勝手に。まだ先でいいと思ってたんだが、俺は。」
父親が亡くなって四年目。確かに落ち着いてはきたが‥。
結婚はゆっくり決めればいいと思っていたし、母上もそう言ってなかったか?
「逆らえないわよ、王族命令なのだから!」
と言って手紙を乱暴に押し付けられた。
確かに王家の封蝋。
確かに王家の便箋。内容はビバリースカイ公爵令嬢との結婚を命じる書類。
確かに王家の印。
あとはビバリースカイ公爵から事の仔細や令嬢の旅の日程が書かれた手紙と
フェトール子爵からの情報提供の手紙。
フェトール子爵は、ジュンブリザート辺境伯の王都のタウンハウスを管理する傍ら王都の情報を集めてもらっている。
この3つの手紙を合わせて情報を整理すると
第一王子が卒業パーティで人気の劇と同じように婚約者の公爵令嬢を断罪した。
北の辺境伯へ嫁ぐようにと王族命令を出した。
第一王子は軽はずみな行動で貴族界を騒がせたとして立太子はなくなったものの
王族命令を簡単に撤回するわけにはいかず、公爵令嬢は供の一切をつけず北の辺境伯へ嫁ぐこととなった。
ということらしい。
そこでふと数ヶ月前娼館で話してたことが頭をよぎる。
「ウチの領地でも噂の、あの悪役令嬢が嫁いでくるってことか?」
しかし子爵の手紙を読み返すも、悪役令嬢の記述は
『公爵令嬢エリザベス嬢は舞い降りた天使のように美しく‥』とすっかり骨抜きにされてる男のそれだった。だめだ。これは参考にならん。
「滅多なことを言うものじゃないわよ。エリザベス嬢が辺境領に来たらこの地で一番位が高いのは彼女よ。決して蔑ろにしてはダメ。それだけは肝に銘じておいてちょうだい。」
と言いながら母上はため息をついた。
「‥噂はどこまで本当なんだ?」正直そこが一番気になるな。
「子爵のこの手紙じゃわからないわね。もう少し詳しく送るよう手紙をやるわ。
でも、王都の噂がここまで来るのもめずらしいと言わざるを得ないわ。実際婚約破棄もされた訳だしね。そうなると噂は事実無根とは言えないのかも知れないけれど。」わからないわね、と母は肩をすくめた。
「いや、噂はひどいモンだぞ?事実無根じゃないならとんでもない令嬢じゃないか!」思わず色めきだつ。伴侶になるんだぞ?大体婚約破棄された令嬢なんか瑕疵物件じゃないか。本来ならまともな嫁ぎ先なんかないぞ?!
「こればかりは会って判断するか、子爵の詳細を待つしかないわね。まあ本当に王都で派手に過ごしていた御令嬢なら辺境伯領は物足りないはずよ。早々と王都に帰ってしまう可能性が高いわ。
その時にこちらに瑕疵がつかないように、あくまでご令嬢の判断で王都に帰るということにしてもらわないとダメよ!とにかく言動には気をつけてちょうだい!あとは最低限の交流さえしてくれれば、それ以上どうするかはあなたの好きにして構わないわ!」
と念を押された。
まあ確かに母上の言う通りだ。辺境伯が王家の命令に背くのはまずい。
とにかく慎重に抜け目なく悪役令嬢を迎える準備をしようじゃないか。
悪役令嬢と交流?そんなもん持ちたいわけないだろ。勘弁してくれ!
「貴方よ。ルカ。」
間髪入れずいらいらと母親が言う。
「はあ?なにを勝手に。まだ先でいいと思ってたんだが、俺は。」
父親が亡くなって四年目。確かに落ち着いてはきたが‥。
結婚はゆっくり決めればいいと思っていたし、母上もそう言ってなかったか?
「逆らえないわよ、王族命令なのだから!」
と言って手紙を乱暴に押し付けられた。
確かに王家の封蝋。
確かに王家の便箋。内容はビバリースカイ公爵令嬢との結婚を命じる書類。
確かに王家の印。
あとはビバリースカイ公爵から事の仔細や令嬢の旅の日程が書かれた手紙と
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北の辺境伯へ嫁ぐようにと王族命令を出した。
第一王子は軽はずみな行動で貴族界を騒がせたとして立太子はなくなったものの
王族命令を簡単に撤回するわけにはいかず、公爵令嬢は供の一切をつけず北の辺境伯へ嫁ぐこととなった。
ということらしい。
そこでふと数ヶ月前娼館で話してたことが頭をよぎる。
「ウチの領地でも噂の、あの悪役令嬢が嫁いでくるってことか?」
しかし子爵の手紙を読み返すも、悪役令嬢の記述は
『公爵令嬢エリザベス嬢は舞い降りた天使のように美しく‥』とすっかり骨抜きにされてる男のそれだった。だめだ。これは参考にならん。
「滅多なことを言うものじゃないわよ。エリザベス嬢が辺境領に来たらこの地で一番位が高いのは彼女よ。決して蔑ろにしてはダメ。それだけは肝に銘じておいてちょうだい。」
と言いながら母上はため息をついた。
「‥噂はどこまで本当なんだ?」正直そこが一番気になるな。
「子爵のこの手紙じゃわからないわね。もう少し詳しく送るよう手紙をやるわ。
でも、王都の噂がここまで来るのもめずらしいと言わざるを得ないわ。実際婚約破棄もされた訳だしね。そうなると噂は事実無根とは言えないのかも知れないけれど。」わからないわね、と母は肩をすくめた。
「いや、噂はひどいモンだぞ?事実無根じゃないならとんでもない令嬢じゃないか!」思わず色めきだつ。伴侶になるんだぞ?大体婚約破棄された令嬢なんか瑕疵物件じゃないか。本来ならまともな嫁ぎ先なんかないぞ?!
「こればかりは会って判断するか、子爵の詳細を待つしかないわね。まあ本当に王都で派手に過ごしていた御令嬢なら辺境伯領は物足りないはずよ。早々と王都に帰ってしまう可能性が高いわ。
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と念を押された。
まあ確かに母上の言う通りだ。辺境伯が王家の命令に背くのはまずい。
とにかく慎重に抜け目なく悪役令嬢を迎える準備をしようじゃないか。
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