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女神も人の子 ールシアーノー
バサっと書類の束を自分の執務机に置いた。
便利だから使ってた部屋が御令嬢の部屋になる事はわかってたのについつい置いてしまっていた。
ふう、と一息つく。
おかげで頭が冷えた。
わかっている。女神のようだが公爵令嬢だ。よし。
そう思いながら、ふと窓の外を見ると少し向こうに護衛が整列しているのが見えた。
公爵家の護衛らしい。
皆立ち姿が美しい。なるほど手練れ揃いだな。
感心していると、光が飛び出すように女神が現れた。
なぜかのけぞりそうなくらい驚いてしまった。
しかしさっきまでとは随分様子が違う。
女神が護衛たちに縋るように歩み寄っていく。
すると護衛達は皆膝をつき、リーダーであろう男が女神の手を取り宥めているようにも見える。
「へえ。悪役令嬢で噂になるような御令嬢でも、1人で残されるとなると不安なんだな。」
いつの間にかアレクが俺の横にきて一緒に下の光景を見ていた。
確かにそうだ。まだ17歳だったはずだ。
ずっと親の庇護下で学園に通っていたのに、急に1人で知らない土地に置いて行かれるのだから、不安がないわけがないのだ。
「散々女性で浮き名を流したお前なら悪役令嬢でも乗りこなせるんじゃないのか?今なら随分気も弱っているようだし。さすが北の辺境伯!あの悪役令嬢をも落としてしまった!なんてな。」アレクはハハと笑ってからハッとしたように
「今のはアメリア様には内緒な。言わなかったことにしてくれ。」と撤回した。
俺は「最初から不敬な事を言わなければいいんだ。」と呆れ声をあげつつも考えていた。
あんな風に不安を見せてくれたらと。
縋られて1人じゃ心細いと、一言頼られたら俺だって。
その時はエリザベス嬢の瞳が不安に揺れる総てを俺が取り払おうじゃないか。
気持ちも新たに応接室に戻るとエリザベス嬢はまだ戻っていなかった。
母上の横に座ると
「どこにいってたのよ、エリザベス嬢を1人にして。」と責めるような目で見られた。
「アレクに呼び出されたんだよ。」嘘じゃない。
とそこまで言ったところで扉が開いた。
部屋に入ってきたエリザベス嬢を見て思わず驚いてしまった。
さっき窓から見た御令嬢は別人かと思うくらい何事もなかったような素振りだったからだ。
なんだか振り回されているような気分になった。
しかし俺も貴族の顔をしてジェンティルダ城でのきまりのようなものを説明する。
「今日はもうお疲れでしょう。夕食は部屋に運ばせます。ごゆっくりなさってください。今お部屋に案内させますわ。」
と母上がいう。
そしてそのまま「落ち着きましたら城内を案内させましょう。ルシアーノに。」と続けた。
?!
思わずバッと母上を見てしまった。
交流の有無は俺に任せるんじゃなかったのか!
それを見たエリザベス嬢は慌てたように
「辺境伯閣下はお忙しいかと思いますので、お気遣い無用でございます。」
と言った。
しまった。そうじゃないんだ。
「あら婚約者なのですから私たちのことは名前でよろしいのですよ。ねえルシアーノ」
!!
「ええもちろんです。私のことは名前でお呼びください。」
動揺は隠し俺が言う。
「では私のこともリズとお呼びください。ルシアーノ様アメリア様」
リズって‥‥いきなり呼ぶのか?俺が?
もうどういう顔をしていいのかわからなかった。
便利だから使ってた部屋が御令嬢の部屋になる事はわかってたのについつい置いてしまっていた。
ふう、と一息つく。
おかげで頭が冷えた。
わかっている。女神のようだが公爵令嬢だ。よし。
そう思いながら、ふと窓の外を見ると少し向こうに護衛が整列しているのが見えた。
公爵家の護衛らしい。
皆立ち姿が美しい。なるほど手練れ揃いだな。
感心していると、光が飛び出すように女神が現れた。
なぜかのけぞりそうなくらい驚いてしまった。
しかしさっきまでとは随分様子が違う。
女神が護衛たちに縋るように歩み寄っていく。
すると護衛達は皆膝をつき、リーダーであろう男が女神の手を取り宥めているようにも見える。
「へえ。悪役令嬢で噂になるような御令嬢でも、1人で残されるとなると不安なんだな。」
いつの間にかアレクが俺の横にきて一緒に下の光景を見ていた。
確かにそうだ。まだ17歳だったはずだ。
ずっと親の庇護下で学園に通っていたのに、急に1人で知らない土地に置いて行かれるのだから、不安がないわけがないのだ。
「散々女性で浮き名を流したお前なら悪役令嬢でも乗りこなせるんじゃないのか?今なら随分気も弱っているようだし。さすが北の辺境伯!あの悪役令嬢をも落としてしまった!なんてな。」アレクはハハと笑ってからハッとしたように
「今のはアメリア様には内緒な。言わなかったことにしてくれ。」と撤回した。
俺は「最初から不敬な事を言わなければいいんだ。」と呆れ声をあげつつも考えていた。
あんな風に不安を見せてくれたらと。
縋られて1人じゃ心細いと、一言頼られたら俺だって。
その時はエリザベス嬢の瞳が不安に揺れる総てを俺が取り払おうじゃないか。
気持ちも新たに応接室に戻るとエリザベス嬢はまだ戻っていなかった。
母上の横に座ると
「どこにいってたのよ、エリザベス嬢を1人にして。」と責めるような目で見られた。
「アレクに呼び出されたんだよ。」嘘じゃない。
とそこまで言ったところで扉が開いた。
部屋に入ってきたエリザベス嬢を見て思わず驚いてしまった。
さっき窓から見た御令嬢は別人かと思うくらい何事もなかったような素振りだったからだ。
なんだか振り回されているような気分になった。
しかし俺も貴族の顔をしてジェンティルダ城でのきまりのようなものを説明する。
「今日はもうお疲れでしょう。夕食は部屋に運ばせます。ごゆっくりなさってください。今お部屋に案内させますわ。」
と母上がいう。
そしてそのまま「落ち着きましたら城内を案内させましょう。ルシアーノに。」と続けた。
?!
思わずバッと母上を見てしまった。
交流の有無は俺に任せるんじゃなかったのか!
それを見たエリザベス嬢は慌てたように
「辺境伯閣下はお忙しいかと思いますので、お気遣い無用でございます。」
と言った。
しまった。そうじゃないんだ。
「あら婚約者なのですから私たちのことは名前でよろしいのですよ。ねえルシアーノ」
!!
「ええもちろんです。私のことは名前でお呼びください。」
動揺は隠し俺が言う。
「では私のこともリズとお呼びください。ルシアーノ様アメリア様」
リズって‥‥いきなり呼ぶのか?俺が?
もうどういう顔をしていいのかわからなかった。
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