INTERNAL ORGAN

夏菜

天は目を覚ました。そこは病室だった。
『おはよう、えーっと菊野天くん？そこの名前に書いてるし間違いないよね？天くん1週間眠ってたんだってよ！まぁ私も2人組の子の話聞いただけで一昨日目を覚ましたばかりなんだけど(笑)』
その女の子は向かいのベットにいた。
『ゆきな？』
天はふいに雪菜の名を口にした。雪菜はロングヘアーの見るからに優しそうな女の子だ。対する彼女はショートカットのスポーツ系の明るい女の子って感じで見た目は雪菜というより光に近いはずだ。それなのに天はなぜか雪菜の影を重ねてしまった。
ふと我に返りベットの横の名前を確認した。
『夏菜・・さん？』
『そう！渡辺夏菜！今年高校3年生で紫野高校に転校するの！そうなんだけどなんか事故にあったらしくこの様よ！しかも私ここ2週間の記憶まったくないの。』
よく喋る子だった。同級生になることも知り、天と夏菜はすぐ仲良くなった。