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14.密かな情事
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夕闇に沈む教室の中。漏れ聞こえてくるのは二人の声。
「ん……アルバート……、こんな所で……誰か来たら……」
「大丈夫だよ、リディア。ここには誰も来ないから」
アルバートの穏やかな声。
いつもの優しさとは違う熱を帯びた響きがあった。私は息を殺し、目に映る光景を理解しようと必死だった。
ピアノの椅子に腰掛けたアルバート。
彼のズボンは足首まで下ろされ、下半身が無防備に晒されている。そしてその前にひざまずき、彼の局部に顔を埋めているのはリディアだった。
彼女の髪が彼の動きに合わせて小さく揺れている。
アルバートの喉から恍惚が漏れた。
「っ……ぁ……」
隣にいるレオでさえその光景に息を呑み、言葉を失っている。
開いた口が塞がらないとはまさにこのこと。
「リディアは本当に可愛いな。……それにすごく上手だ」
アルバートが恍惚とした表情でリディアの髪を優しく撫でる。
「エリスとは全然違うよ。彼女はどこかぎこちなくて……正直つまらない。君みたいに素直に求めてくれるのが一番だよ」
「そんなこと……私なんて……」
「本心さ。君だけだよ、僕をこんなに癒してくれるのは」
甘い言葉。
それはかつて私だけに向けられていたはずのもの。違う。こんな下卑た囁きは私の知っているアルバートじゃない。
「ひっ……ぅ……あ……!」
耐えきれず、私はしゃくりあげるような声が漏れた。ハッとしたレオが慌てて私の口を強く塞ぐがもう遅い。
ガタッと教室の中から物音がした。
「……今の音、なんだ?」
「気のせいじゃない……? それよりアルバート……もっと……」
二人の会話が途切れる。
私の視界は涙でぐにゃりと歪み、何もかもが滲んで見えた。
胸元のネックレスが私の呼吸を妨げる。
信じてた。
信じたかった。
アルバートの言葉も、笑顔も、約束も、全部。それがこんな形で打ち砕かれるなんて。
顔面蒼白になり、がくがくと震えだす私を見て、レオの顔からいつもの挑発的な笑みが完全に消え失せていた。彼はただ、目を疑うような状況に直面し動けずにいる。
足元ではブッチだけが何も変わらない様子で静かに尻尾を揺らし、まるで映画でも観るかのように冷静に事の成り行きを見守っていた。
「……うそ……なんで……」
絞り出した声はもう誰にも届かない。
足から力が抜け、私はその場に崩れ落ちそうになった。
「おい、エリス!しっかりしろ!」
レオが咄嗟に私の体を強く抱きとめる。
彼の腕の中で私の意識は朦朧となる。
「行くぞ、エリス!」
レオは返事のない私を半ば抱きかかえるようにしてその場を離れた。
「ん……アルバート……、こんな所で……誰か来たら……」
「大丈夫だよ、リディア。ここには誰も来ないから」
アルバートの穏やかな声。
いつもの優しさとは違う熱を帯びた響きがあった。私は息を殺し、目に映る光景を理解しようと必死だった。
ピアノの椅子に腰掛けたアルバート。
彼のズボンは足首まで下ろされ、下半身が無防備に晒されている。そしてその前にひざまずき、彼の局部に顔を埋めているのはリディアだった。
彼女の髪が彼の動きに合わせて小さく揺れている。
アルバートの喉から恍惚が漏れた。
「っ……ぁ……」
隣にいるレオでさえその光景に息を呑み、言葉を失っている。
開いた口が塞がらないとはまさにこのこと。
「リディアは本当に可愛いな。……それにすごく上手だ」
アルバートが恍惚とした表情でリディアの髪を優しく撫でる。
「エリスとは全然違うよ。彼女はどこかぎこちなくて……正直つまらない。君みたいに素直に求めてくれるのが一番だよ」
「そんなこと……私なんて……」
「本心さ。君だけだよ、僕をこんなに癒してくれるのは」
甘い言葉。
それはかつて私だけに向けられていたはずのもの。違う。こんな下卑た囁きは私の知っているアルバートじゃない。
「ひっ……ぅ……あ……!」
耐えきれず、私はしゃくりあげるような声が漏れた。ハッとしたレオが慌てて私の口を強く塞ぐがもう遅い。
ガタッと教室の中から物音がした。
「……今の音、なんだ?」
「気のせいじゃない……? それよりアルバート……もっと……」
二人の会話が途切れる。
私の視界は涙でぐにゃりと歪み、何もかもが滲んで見えた。
胸元のネックレスが私の呼吸を妨げる。
信じてた。
信じたかった。
アルバートの言葉も、笑顔も、約束も、全部。それがこんな形で打ち砕かれるなんて。
顔面蒼白になり、がくがくと震えだす私を見て、レオの顔からいつもの挑発的な笑みが完全に消え失せていた。彼はただ、目を疑うような状況に直面し動けずにいる。
足元ではブッチだけが何も変わらない様子で静かに尻尾を揺らし、まるで映画でも観るかのように冷静に事の成り行きを見守っていた。
「……うそ……なんで……」
絞り出した声はもう誰にも届かない。
足から力が抜け、私はその場に崩れ落ちそうになった。
「おい、エリス!しっかりしろ!」
レオが咄嗟に私の体を強く抱きとめる。
彼の腕の中で私の意識は朦朧となる。
「行くぞ、エリス!」
レオは返事のない私を半ば抱きかかえるようにしてその場を離れた。
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