タイトル：転生ワールドでギルド結成！ ～最強仲間と歩む異世界冒険譚～

第二章：新たな世界の扉

第十話：闇の王、復活

闇の扉が軋むような音を立てながら開かれる。
そこから漏れ出る黒い霧は、まるで世界を侵食するかのようだった。

「まさか、本当に封印が……！」
ルゥの声が震える。

俺たちはすぐに戦闘態勢を取った。

そして、扉の奥から響く不気味な声――。

「フフフ……千年ぶりの空気というのは、なかなか心地よいものだな……。」

漆黒の気配が渦を巻き、やがて一つの影が姿を現した。

その男は、黒いローブを纏い、銀の仮面をつけている。
だが、その仮面の奥に光る赤い瞳は、ただならぬ力を感じさせた。

「貴様が……『闇の王』なのか？」
俺は剣を構えたまま問いかける。

男は静かに微笑んだ。

「私の名は《ノクト・ルクス》。この世界の“影”を統べる者だ。」

ノクトはゆっくりと手を広げると、その背後に無数の黒い影が渦を巻き始めた。

「封印を解いてくれた礼に……まずは貴様らを滅ぼしてやろう。」

次の瞬間、空間が歪み、闇の波動が俺たちに襲いかかる――！


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激戦！ 闇の王ノクト・ルクス

「来るぞ！！」
俺は叫び、全員が散開する。

ノクトが片手をかざすと、無数の黒い槍が生み出され、一斉に俺たちに襲いかかる。

「《フレイム・ウォール》！」
ルゥが炎の壁を作り出し、槍の軌道を逸らす。

しかし、ノクトは軽く手を振るだけで、炎をかき消した。

「……そんな馬鹿な！？」
ルゥが驚く。

「貴様らの小細工など、私には通じん。」

ノクトが指を鳴らすと、今度は黒い鎖が俺たちを捕らえようとする。

「させるかよ！」

俺は剣を振るい、鎖を断ち切る。

リリアもすかさず斬り込むが、ノクトは影の剣を生み出し、それを軽々と受け止める。

「動きが速い……！」
リリアが歯を食いしばる。

「だが、それだけでは足りん！」

ノクトの剣が一閃すると、リリアは吹き飛ばされた。

「リリア！」
俺が叫ぶが、ノクトはそのまま俺へと向かってくる。

「貴様がこのギルドの“核”か……ならば、まずは貴様を潰す！」

ノクトの手から放たれた黒い稲妻が俺を直撃する。

「ぐっ……！」

強烈な衝撃に、俺の身体が痺れる。

「アストラ！」
アシュリアが叫び、すぐに光の矢を放つ。

ノクトの身体に直撃したかに見えたが――

「ふむ……浄化の力、か。」

ノクトは少しだけ目を細めたが、ほぼ無傷だった。

「惜しいな……だが、それでは私を止めるには足りん。」

アシュリアが驚愕する。

「光の矢でも通じない……？」

「ああ、貴様も知っているはずだ。私はただの“闇”ではない……光と闇、両方を兼ね備えた存在だと。」

その言葉に、アシュリアの表情が変わる。

「まさか……あなたは……！」

「知っているようだな？」

ノクトは不敵に笑う。

その瞬間、アシュリアは震える声で言った。

「あなたは……“初代王”……！」

俺たちは息を呑む。

「初代王？ どういうことだ！？」

アシュリアは顔を歪めながら答える。

「彼は、かつてこの世界を統べていた最初の王……だが、その力を恐れた者たちによって封印されたのよ！」

ノクトはゆっくりとうなずいた。

「そう、私はもともと世界を導く王だった。しかし、力を恐れた者たちは私を封印した。」

「……嘘だろ……！」

千年前に封印されたのは、単なる魔王ではなかった。
かつて世界を支配していた王そのものだったのだ。

ノクトは静かに手を掲げる。

「さあ、時は満ちた……この世界を再び“正しい形”へと戻そう。」

漆黒の魔力が爆発し、辺りを飲み込んでいく。

俺たちは必死に耐えるが――

「くっ……このままじゃ……！」

光と闇が入り混じる世界で、俺たちは最大の試練を迎えようとしていた――！！


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第十一話予告：光と闇の王