淫美な虜囚

ヤミイ

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60 M男への道⑬

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 姉さんの白魚のようにしなやかな指が、尿道口とプラグの隙間から滲み出る白濁液を掬い取る。

 くう…。

 しび、れる…。

 ほんのかすかな触感も、今の僕には悪魔の愉悦につながるようだ。

「すごく、ねばねばしてる…。それに、この匂い…」

 僕の精液の付着した指先を、形のいい鼻先にかざして、鼻孔をかすかにひくつかせ、姉さんがつぶやいた。

「ふふ、ねばる、ねばーる」

 親指と人差し指の腹に汁をまぶして、ゆっくりと開いたり閉じたりする。

 感動的な光景だった。

 僕の精液が、あこがれの姉さんの指で…。

 しかも、匂いまで、嗅がれて…。

 僕の胸のときめきをよそに、

「さて、肝心の、お味は、どうかしら?」

 姉さんの花弁みたいな唇の間から尖ったピンク色の舌が現れ、指先の白濁液にその先端をくっつける。

 粘る糸を引いて、舌が姉さんの可愛らしい口の中に戻っていく。

「ん…。ちょっと、苦いわ。でも…悪くない」

 味わうように頬を動かしていた姉さんが、ややあって喉を鳴らすと、微笑とともに、ひとりごちた。

「なんともいえないコクがあって…そうね、本当に、命の素を食べてるって感じかしら」

「気に入ってもらえて、光栄です」

 僕を愛撫しまくりながら、我が事のように、翔が言う。

「あなたのように素敵な女性に、そこまで精液の味を称賛していただけるとは、彼と同じ男として、もう悦びしかありませんよ」

「できれば、あの、もっと、欲しいのですけど…」

 ふた掬いめを口に運んで指先を舐めながら、姉さんがねだる。

 その口の中は、粘液の糸で、もうねちゃねちゃだ。

「もちろん、大歓迎です」

 満足そうに翔がうなずき、言葉を続けた。

「実はこの尿道拡張プラグ、中が空洞になっているので、内部の弁を調整すれば、尿道に刺したまま、ストローとしても使えるのです。つまり、最初にローションを注入した時の、逆をやればいいわけですよ」
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