淫美な虜囚

ヤミイ

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87 発情少年極刑⑳

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 太郎が動くたびにGスポットに硬い突起物が食い込み、躰の中心で快感がスパークする。

 前立腺を刺激された時に起こる例のドライオーガズム。

 あれがまたしても、僕を支配しようとしているのだ。

 太郎にのしかかられ、前のめりに倒れそうになった僕は、股間に鼻づらを突っ込んでいる花子の肩に手を置いた。

 そうしながら、自分も獣になったかのように、口の端から涎を撒き散らし、細っこい喉も露わに首をのけぞらす。

 貧弱な裸身が弓のように反り返り、少女みたいに肌理の細かい全身の皮膚を、ぞわぞわと快楽のさざ波が淫靡に駆け抜けていく。

 内腿の筋肉が束になって浮き彫りになり、電気ショックを受けた蛙の肢みたいにぴくぴく痙攣を繰り返す。

 波打つ平らな腹はいやらしく起伏して、流線形のへその穴を淫らに伸縮させている。

 くうん、くうんくうん…。

 気持ちよくなってきたのか、太郎の鳴き声に変化が現れた。

 そう言えば、直腸内に埋めこまれた太郎の性器がひと回り太くなった気がする。

 その長大な凶器で太郎は僕を突きまくる。

 狂ったように僕の裸の臀部に下腹をこすりつけ、上下左右に烈しく腰を振っている。

 その間にも花子は僕の怒張フランクフルトを根元まで咥え込み、雁首の下を甘噛みしながら舌で亀頭を舐め回す。

 グルルルル…。

 じゅるじゅるじゅるじゅる…。

 思わず、声が出てしまう。

 き、きもち、い、いい…。

 し、しび、れる…。

 ちんぽ…肛門…乳首…みんな…。

 こ、このままじゃ、ぼ、ぼく…。

 駄目になっちゃう…。

 ああ、ああ、あはあ、ふうっ…。

 鏡に映る少年の姿に僕は陶然とならざるを得ない。

 あばらの浮き出た痩せた胸板から突き出た茶色いグミ乳首。

 蕩けるような表情。

 半開きになった唇の間から突き出て、空中でうごめくピンクの舌。

 あどけない横顔は涎でべちょべちょだ。

 痩せた腰には骨盤の輪郭が浮かび上がり―。

 そして全裸少年の屹立するあの棒を根元まで咥え込む牝ドーベルマンと、その少年の尻を抱えてバックから犯している更に大きい牡ドーベルマン。

 そんな哀れな僕を眺めながら、裸で抱き合い、互いの性器を弄り合う、翔と姉さん。

 薄物のガウンをはぎ取られた姉さんの美肌を翔の手が這い回り、お返しとばかりに姉さんの手が翔を扱いている。

 愕然とするほどの格差だった。

 2頭の犬にレイプされる僕。

 それを尻目に絡み合う、美男美女のカップルー。

 ひどい。

 ひどすぎる。

 こんなの、あり得ない…。

 僕の目尻に、涙がにじんだ。

 憧れの姉さんを翔に取られた悔しさと、文字通り僕が身も心も捧げた翔を姉さんに取られた悔しさとで、躰の震えが止まらない。

 ああ、でも…。

 熱病に罹ったように喘ぎながら、僕は思う。

 一番悔しいのは、さかりのついた2頭の猛犬相手に、僕が今、こんなにも感じていることだー。

 相手は恋人や憧れの人どころか、人間ですらないのに、である。

 悔しくって、ならない。

 だって僕は、情けないことに、もう…。

 そう、逝く寸前…。

 ああ、僕だけひとり、先に逝っちゃうの…?

 
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