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2 転生
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うう…。
水底から水面に浮かび上がるように、意識が戻ってきた。
目を開ける。
え?
半ば身を起こした姿勢で、僕は凍りついた。
ここ、は…?
僕が倒れているのは、両側を木々に囲まれた草原みたいな場所だった。
周囲は一面の緑。
むんむんとした草いきれで、息が詰まりそうだ。
その見渡す限りの草原の真ん中に一か所だけ、円形に土の見えるスペースがあり、僕はそこに倒れていた。
しかも、全裸のまま。
しどけなく開いた両脚の間から、3本目の”脚”が急角度で屹立している。
公園で裸になったのはいいけれど、”目的”を果たす前に通報され、警官に追われたため、まだ硬いままなのだ。
それにしても、ここはどこなのだろう?
僕の居るのは、明らかに見たこともない場所である。
街が、影も形もなくなり、獰猛なほど生命力旺盛な植物たちに取って代わられているのだ。
救いといえば、周囲に警官やあの女子高生たちの姿がないのが、唯一の救いといえそうだった。
しかし、これはいったい…?
きょうは9月1日、月曜日。
予備校の二学期の始業式の日だ。
家を出るや否や、突然、登校拒否の衝動にかられた僕は、近所の公演に駆け込んだのだ。
僕の精神は、正直、受験のストレスで、もう限界に来ていたのである。
ああ、自己紹介がまだだったか。
僕の名前は稲葉瓜生。
ウリオという妙な名前のせいで、高校生の時は、クラスメートたちからウリ坊と呼ばれて馬鹿にされていた。
今は、医学部を目指して浪人中の身だ。
今時浪人なんて流行らないから、僕としてはFランでいいから適当な大学に進学したかったのだけど・・・。
なまじ父親が開業医なだけに、無理やり国立大の医学部を受験させられ、この春、無事死亡。
以来、悶々とした浪人生活を送っていた。
唯一の楽しみは、全裸になり、露出すること。
その姿をスマホで撮影し、あとで動画を見てオなるのだ。
それが、こんなことになるなんて…。
いくら周りを見渡しても、周囲には文明の痕跡はかけらもなかった。
僕を轢いたトラックの姿はおろか、第一、歩道も車道もないし、雑居ビルも商店街のアーケードも何もない。
「ありえない…」
無意識に股間の固くて熱い”モノ”を弄りながらそうぶやいた、その時だった。
絹を裂くような、とでも形容すべきだろうか。
思いもよらぬほど近くで、突如として若い女性の悲鳴が響き渡ったのだ。
水底から水面に浮かび上がるように、意識が戻ってきた。
目を開ける。
え?
半ば身を起こした姿勢で、僕は凍りついた。
ここ、は…?
僕が倒れているのは、両側を木々に囲まれた草原みたいな場所だった。
周囲は一面の緑。
むんむんとした草いきれで、息が詰まりそうだ。
その見渡す限りの草原の真ん中に一か所だけ、円形に土の見えるスペースがあり、僕はそこに倒れていた。
しかも、全裸のまま。
しどけなく開いた両脚の間から、3本目の”脚”が急角度で屹立している。
公園で裸になったのはいいけれど、”目的”を果たす前に通報され、警官に追われたため、まだ硬いままなのだ。
それにしても、ここはどこなのだろう?
僕の居るのは、明らかに見たこともない場所である。
街が、影も形もなくなり、獰猛なほど生命力旺盛な植物たちに取って代わられているのだ。
救いといえば、周囲に警官やあの女子高生たちの姿がないのが、唯一の救いといえそうだった。
しかし、これはいったい…?
きょうは9月1日、月曜日。
予備校の二学期の始業式の日だ。
家を出るや否や、突然、登校拒否の衝動にかられた僕は、近所の公演に駆け込んだのだ。
僕の精神は、正直、受験のストレスで、もう限界に来ていたのである。
ああ、自己紹介がまだだったか。
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思いもよらぬほど近くで、突如として若い女性の悲鳴が響き渡ったのだ。
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