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#167 変態少年①
さすがに恥ずかしかった。
僕を取り巻いているのは、地下鉄の中の痴漢たちではない。
いわゆるまっとうな市民にあたる人たちなのだ。
まるで体毛の生えていない生まれたての子ネズミにでもなったような気分だった。
先生は、と見ると、人混みのずっと後ろから、腕組みをして面白そうに僕を眺めている。
これも合宿の試練のうちだとでもいうのだろうか。
それを僕がどう切り抜けるか、高みの見物といったところなのかもしれなかった。
「ちが、違うんだ」
股間を両手で隠して、僕は弁解した。
が、僕の勃起ペニスは、手で覆ったところで隠せるほど可愛らしいものではなく、僕は自然ペニスの先を握る格好になった。
「何が違うの?」
女子大生グループのひとりが訊いてきた。
リーダー格なのか、化粧も濃く、気の強そうな顔をしている。
「ぼ、僕は変態なんかじゃない。僕はただ・・・」
「何言ってるの?」
女子大生が吹き出した。
「地下街を真っ裸で歩いてるなんて、立派な変態でしょ? しかも、そんなものまで見せつけて」
そんなものというのは、むろん、僕が両手できつく握っているカチコチの肉の竿である。
「こ、これは・・・」
否定のしようがなかった。
いくら鎮まらせようと思っても、意に反してペニスは硬くなるばかりだ。
衆人環視の場で、裸でペニスを勃起させている・・・。
その異様なシチュエーションが、僕の中のマゾヒストの部分を煽りまくっているのだ。
「それに、なあに? あなたのその乳首。男のくせに、ビラビラに肥大し切ってるじゃない。みんな、見て。この子、可愛い顔して、その実、ものすごい変態みたいだよ」
女子大生の言葉に、着飾った仲間たちが一斉に笑い出した。
さすがに恥ずかしかった。
僕を取り巻いているのは、地下鉄の中の痴漢たちではない。
いわゆるまっとうな市民にあたる人たちなのだ。
まるで体毛の生えていない生まれたての子ネズミにでもなったような気分だった。
先生は、と見ると、人混みのずっと後ろから、腕組みをして面白そうに僕を眺めている。
これも合宿の試練のうちだとでもいうのだろうか。
それを僕がどう切り抜けるか、高みの見物といったところなのかもしれなかった。
「ちが、違うんだ」
股間を両手で隠して、僕は弁解した。
が、僕の勃起ペニスは、手で覆ったところで隠せるほど可愛らしいものではなく、僕は自然ペニスの先を握る格好になった。
「何が違うの?」
女子大生グループのひとりが訊いてきた。
リーダー格なのか、化粧も濃く、気の強そうな顔をしている。
「ぼ、僕は変態なんかじゃない。僕はただ・・・」
「何言ってるの?」
女子大生が吹き出した。
「地下街を真っ裸で歩いてるなんて、立派な変態でしょ? しかも、そんなものまで見せつけて」
そんなものというのは、むろん、僕が両手できつく握っているカチコチの肉の竿である。
「こ、これは・・・」
否定のしようがなかった。
いくら鎮まらせようと思っても、意に反してペニスは硬くなるばかりだ。
衆人環視の場で、裸でペニスを勃起させている・・・。
その異様なシチュエーションが、僕の中のマゾヒストの部分を煽りまくっているのだ。
「それに、なあに? あなたのその乳首。男のくせに、ビラビラに肥大し切ってるじゃない。みんな、見て。この子、可愛い顔して、その実、ものすごい変態みたいだよ」
女子大生の言葉に、着飾った仲間たちが一斉に笑い出した。
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